【本物を求めるなら】フェードカットは床屋(理容室)で切るべき理由
男らしく、清潔感あふれるヘアスタイルとして、今や定番の人気を誇る「フェードカット」。そのシャープな魅力に惹かれ、いざ挑戦しようと思った時、ふと頭をよぎる疑問があります。
「この髪型、美容室と床屋(理容室)、どっちに行けばいいんだろう?」
なんとなく「フェードカットは、昔ながらの床屋の方が上手そう」というイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか。
結論から言えば、そのあなたの直感は、まさに的を射ています。
この記事では、なぜ「本物のフェードカット」を求めるなら床屋(理容室)を選ぶべきなのか、その明確な理由を、私たちプロの理容師の視点から徹底的に解説します。
結論:フェードカットは「床屋(理容室)」で切るべき3つの理由
流行りの髪型だから、どこのお店でも同じようにできる、というわけではありません。特にフェードカットは、床屋(理容室)が長年培ってきた技術の結晶とも言えるスタイルなのです。
理由1:刃物の扱いの専門性が違う
フェードカットの命は、滑らかなグラデーションとシャープなラインです。これを創り出すためには、バリカンやトリマーはもちろん、時には**「カミソリ」**を使った精密な技術が必要不可欠になります。
そして、お客様の肌にカミソリを当てて剃る**「シェービング」は、国家資格を持つ理容師だけに許可された専門技術**です。0mmの地肌から始まるスキンフェードや、分け目にカミソリでラインを入れるハードパートなど、よりエッジの効いた本格的なスタイルは、理容師の独壇場と言えるでしょう。
理由2:刈り上げ技術への、こだわりと歴史が違う
そもそも、日本の床屋(理容室)の基本技術は、昔から「刈り上げ」と共にありました。七三分けや角刈りなど、様々なスタイルの中で、いかに自然で、いかに美しい刈り上げを作るかという技術を、何十年にもわたって追求し、受け継いできた歴史があります。ミリ単位のグラデーションを創り出す繊細なバリカンワークは、一朝一夕で身につくものではない、まさに職人の技なのです。
理由3:男性の髪と骨格を知り尽くしている
床屋は、その名の通り、男性のお客様を専門に扱ってきた場所です。男性特有の硬い髪質、生えグセ、そして一人ひとり全く異なる頭の骨格。私たちは、数え切れないほどの男性の頭に触れ、その特徴を熟知しています。あなたの骨格や髪質を瞬時に見極め、「あなたにとって最も似合うフェードのバランス」を提案できるのは、この深い経験と知識があるからです。
美容室のフェードと床屋のフェード、何が違う?
もちろん、美容室でもフェードカットをオーダーすることは可能です。では、そのアプローチにどのような違いがあるのでしょうか。
- 床屋(理容室)のフェード**「彫刻」**に近いイメージです。骨格という素材に対し、バリカンやカミソリという精密な道具を使って、シャープなラインと美しい面を削り出していく作業です。クラシカルで、揺るぎない男らしさを表現することを得意とします。
- 美容室のフェード**「デザイン」**に近いイメージです。ハサミを使った柔らかな質感作りや、トレンドのカラーリングなど、ファッション全体の一部としてヘアスタイルを捉えます。フェードも、モードなスタイルやカジュアルなスタイルを構成する一つの要素として取り入れられます。
どちらが良い・悪いという話ではありません。しかし、あなたが**「本物志向の、伝統的で揺るぎない格好良さ」**を求めるのであれば、その答えは床屋(理容室)にあると言えるでしょう。
フェードカットだけじゃない!床屋ならではの魅力
フェードカットをきっかけに床屋を訪れたなら、ぜひ理容室ならではのサービスも体験してみてください。
代表的なのが**「シェービング(顔そり)」**です。髪型だけでなく、眉の形や顔の産毛を整えることで、顔全体の印象が驚くほど明るく、清潔になります。フェードカットのシャープさと、シェービングによるクリーンな肌。この相乗効果は、一度体験するとやみつきになるはずです。
「本物のフェード」は、本物の職人(理容師)にしか創れない
フェードカットは、一見するとただの短い刈り上げに見えるかもしれません。しかしその実、数ミクロン単位の精度が求められる、極めて高度な職人技です。
バリカンとカミソリを巧みに操り、お客様一人ひとりの頭という球体のキャンバスに、完璧なグラデーションを描いていく。それは、日々の鍛錬を欠かさない「床屋(理容師)」だからこそできる、芸術に近い仕事です。
まとめ
フェードカットを最高のクオリティで体験したいなら、その技術を伝統的に受け継ぎ、進化させてきた「床屋(理容室)」こそが、最高の場所です。
刃物の専門性、刈り上げへのこだわり、男性の髪への深い理解。流行りだからという理由だけでは決して真似のできない、本物の技術がここにあります。あなたのこだわりに応える、究極のフェードカットを、ぜひ一度ご体験ください。