クルーカットのオーダーの仕方|理想の髪型を、理容師に正確に伝える方法
ご自身の「なりたい髪型」のイメージは、頭の中に、はっきりと描けている。しかし、それを、理容室で、いざ、言葉にして伝えようとすると、なかなか上手く表現できずに、最終的に、理想とは、少し違う仕上がりになってしまった。そんな、ご経験をお持ちの方も、いらっしゃるのではないでしょうか。特に、クルーカットのような、伝統的で、奥深い髪型は、その細部の違いによって、印象が大きく変わるため、正確なオーダーが、非常に重要になります。この記事では、理想のクルーカットを、失敗せずに手に入れるための、上手な「オーダーの仕方」について、詳しく解説してまいります。
オーダーの基本1:サイドと後ろ(後頭部)の「刈り上げ」を伝える
まず、髪型全体の印象の、土台となるのが、サイドと、後ろ(後頭部)の、刈り上げの長さと、デザインです。ご自身の、なりたいイメージに合わせて、この部分の希望を、具体的に伝えましょう。
長さを、ミリ単位、あるいは、イメージで伝える
もし、ご希望の長さが、明確に決まっている場合は、「サイドは、3ミリでお願いします」といったように、具体的な「ミリ数」で伝えるのが、最も確実です。もし、ミリ数が、分からない場合は、「地肌が、あまり透けない、自然な短さで」「地肌が、青く見えるくらい、潔く短く」といったように、「イメージ」を言葉で表現するのも、有効な方法です。
繋がり(グラデーション)のデザインを伝える
そして、短い部分から、トップの長い部分へと至る、繋がり(グラデーション)のデザインも、大切な要素です。「自然な感じで、滑らかに繋げてください」というのが、最も基本的な頼み方になります。
オーダーの基本2:トップ(頭頂部)の「長さと形」を伝える
次に、髪型の、主役となる、トップ(頭頂部)の、長さと形についての、希望を伝えます。ここでの伝え方の違いが、クルーカットの、最終的なスタイルを決定づけます。
短く、精悍なスタイルにしたい場合
伝統的な、軍隊式の、精悍なクルーカットにしたい場合は、「トップも、サイドに合わせて、全体的に、かなり短く、潔い感じにしてください」と、お伝えください。
知的で、品の良いスタイルにしたい場合
櫛(コーム)で、七三分けなどにできる、知的な「アイビースタイル」にしたい場合は、「トップは、櫛で、横分けにできるくらいの、長さを残してください」と、お伝えいただくのが、正確です。
オーダーの基本3:「全体の印象」で、最終的なイメージを共有する
これらの、具体的な要望に加えて、ご自身が、その髪型を通じて、どのような印象に見られたいか、という、「全体のイメージ」を共有していただくことも、非常に重要です。例えば、「男らしい、力強い印象」「知的で、品の良い印象」といった、抽象的な言葉でも構いません。もちろん、理想とする髪型の写真を、お見せいただくのが、最も確実で、おすすめの方法です。
理想の髪型は、「対話」の中から生まれる
ここまで、オーダーの仕方について、ご説明してまいりましたが、お客様にとって、最も大切なことは、実は、これら全てを、完璧に、覚えていただくことではございません。私たち、理容師の仕事は、お客様が持つ、漠然とした「なりたいイメージ」を、専門家としての、知識と、経験を駆使して、具体的なデザインへと、導き出すことです。誠実な理容師は、お客様との「対話」を、何よりも大切にします。お客様の、言葉の断片から、その奥にある、本当の想いを汲み取り、最高の形で、それを実現する。それこそが、私たちの、何よりの喜びなのです。
どうぞ、ご安心して、あなたの「なりたい姿」を、私たちにお聞かせください。最高の髪型を、一緒に創り上げていくことを、お約束いたします。