坊主とスポーツ刈りの違いとは|それぞれの特徴と選び方を解説
似ているようで異なる短い髪型
すっきりと短い髪型の代表として、多くの方が「坊主頭」や「スポーツ刈り」を思い浮かべることでしょう。この二つの髪型は、どちらも短く清潔感があるため、同じようなものとして捉えられがちですが、実はその定義や仕上がりの形には明確な違いが存在します。
それぞれの髪型が持つ特徴を正しく理解することで、ご自身が本当に求めているのはどちらなのかがはっきりとし、理容室で注文する際にも、思い描いた通りの髪型に仕上げてもらいやすくなります。ここでは、坊主頭とスポーツ刈りのそれぞれの特徴と、その違いについて詳しくご説明いたします。
坊主頭の特徴
坊主頭とは、基本的に頭の形に沿って、全体を均一の長さで短く刈り上げた髪型のことを指します。バリカンなどを用いて、側頭部も頭頂部も同じミリ数で仕上げるのが最も大きな特徴です。
もちろん、その長さが1mmなのか、あるいは9mmなのかによって、見た目の印象は大きく変わりますが、「全体の長さが同じ」という点が、坊主頭の基本的な定義となります。頭の丸みがそのまま髪型の輪郭となるため、非常にシンプルで潔い印象を与えます。その人の持つ骨格の美しさを、最も素直に表現できる髪型とも言えるでしょう。
スポーツ刈りの特徴
一方、スポーツ刈りは、坊主頭とは異なり、部分によって髪の長さに違いがある髪型です。一般的には、角刈りを基本として、それをより短く、すっきりと仕上げたものを指します。
最も大きな特徴は、襟足や耳周りなどの側頭部や後頭部は短く刈り込み、頭頂部(トップ)の髪はそれよりも長さを残す点にあります。頭頂部に長さを残すことで、短いながらも髪の流れを作ったり、頭の形を四角いシルエットに近づけて補正したりすることが可能です。その名の通り、スポーツ選手によく見られるような、爽やかで活動的な印象を与える髪型です。
主な違いのまとめ
坊主頭とスポーツ刈りの違いを簡潔にまとめると、その最も大きな違いは「長さが均一であるかどうか」という点にあります。頭の丸みに合わせて全体を同じ長さに刈り上げるのが坊主頭、そして、頭頂部の髪を長めに残し、部分によって長短の差があるのがスポーツ刈りです。
この違いにより、仕上がりの全体の形も変わってきます。坊主頭は頭の形がそのまま輪郭になりますが、スポーツ刈りは頭頂部の髪の長さによって、角を作ったり高さを出したりと、ある程度形を整えることができます。
どちらの髪型を選ぶか
ご自身がどちらの髪型を選ぶか迷われた際には、ご自身の頭の形をどのように見せたいかで考えてみるのが良いでしょう。例えば、ご自身の頭の形に自信があり、その丸みを活かしたいという方には、坊主頭が非常に良く似合います。
一方で、側頭部の張りが気になる、あるいは後頭部が平らで立体感を持たせたい、といったご希望がある場合には、頭頂部の長さで全体の形を調整できるスポーツ刈りの方が、お悩みを補正しやすいと言えます。ご自身が周囲に与えたい印象で選ぶのも一つの方法です。より潔くシンプルな印象を求めるなら坊主頭、快活で爽やかな印象を求めるならスポーツ刈りが適しています。
どちらの髪型にも、それぞれに素晴らしい魅力があります。お客様の骨格や髪質、そしてご希望される雰囲気を丁寧にお伺いした上で、どちらがよりお似合いになるかを一緒に考え、ご提案させていただくのが私達理容師の役割です。どちらにしようか決めかねているという方も、どうぞお気軽にご相談ください。