坊主頭が「ぺちゃんこ」に見えるとお悩みの方へ|立体感を出す髪型と工夫
髪が寝てしまう、坊主頭のお悩み
すっきりと清潔感のある坊主頭に挑戦してみたものの、ご自身の想像とは少し違い、髪の毛が頭皮に張り付くように寝てしまい、「ぺたんこ」で、どこか寂しい印象になってしまった。そのようなお悩みをお持ちではございませんか。
このお悩みは、特に、髪の毛一本一本が細く、そして柔らかい髪質の方に、多く見られるものです。髪にハリやコシが少ないため、短くしても根元から力強く立ち上がらず、頭の丸みに沿わずに、平面的に見えてしまいがちなのです。しかし、どうぞご安心ください。髪の長さや形の選び方、そして日々の簡単な手入れの工夫で、そのお悩みは解消され、ふんわりとした、立体感のある坊主頭を手に入れることができます。
「ぺちゃんこ」に見えてしまう、主な原因
まず、なぜ坊主頭が「ぺったんこ」に見えてしまうのか、その主な原因についてご説明いたします。最大の原因は、先ほども触れた、髪が細く、柔らかいといった「髪質」にあります。髪自体の重さや、生え癖によって、髪の根元が立ち上がりにくく、頭皮に沿うように寝てしまいやすいのです。
また、意外に思われるかもしれませんが、中途半端に「長さの設定」が長い場合(例えば12mm以上など)も、髪の重みで余計に髪が寝てしまい、ぺちゃんこな印象を強調してしまうことがあります。
立体感を出すための、坊主スタイルの選び方
では、どのようにすれば、ぺちゃんこな印象を解消し、立体感のある坊主頭にすることができるのでしょうか。
解決策1:思い切って、より短くする
これが、最もシンプルで、そして効果的な方法です。髪の毛が、その重みで寝てしまう前に刈り込んでしまう、3mmから6mm程度の、潔い短さに設定することをお勧めいたします。
このくらいの短さであれば、髪が細く柔らかいという髪質に関わらず、髪の毛が根元から自然に立ち上がりやすくなります。これにより、坊主頭本来の、頭の丸みに沿った、美しい球体のシルエットが生まれ、ぺちゃんこな印象は一掃されるでしょう。
解決策2:トップに長短差をつける
もう一つの有効な方法が、髪型にデザイン性を加え、視覚的な効果で立体感を演出する、という考え方です。具体的には、側頭部(サイド)を非常に短くし、頭頂部(トップ)の髪を、それよりも少しだけ長く残す「ソフトモヒカン」風のスタイルにすることです。
サイドを短くすることで、全体の印象がぐっと引き締まり、相対的に、頭頂部にボリュームがあるように見えます。たとえトップの髪が少し寝ていたとしても、周りとの長さの対比によって、十分に立体感が生まれるのです。
ご自宅でできる、簡単な手入れの工夫
日々の簡単な手入れによっても、髪のボリューム感を演出する手助けができます。例えば、お風呂上がりに髪を乾かす際に、ドライヤーの風を、下から上へと、髪の根元を起こしてあげるようなイメージで当ててみてください。これだけでも、髪の根元がふんわりと立ち上がりやすくなります。
また、もし整髪料をお使いになる場合は、ボリュームを出すタイプの、軽い質感のワックスなどが良いでしょう。ごく少量を指先に取り、髪の根元に、優しく揉みこむようにして使うと、髪の立ち上がりを一日中、維持する助けになります。
まとめ:髪質を理解する、専門家にお任せください
坊主頭が「ぺちゃんこ」に見えてしまうというお悩みは、ご自身の髪質に合った、適切な長さと形を選ぶことで、必ず解消することができます。そして、お客様一人ひとりが持つ、髪の細さや柔らかさ、生え癖といった、繊細な髪質を正確に見極め、その上で、最も立体的に、そして最も格好良く見える髪型をデザインすることこそが、私達プロの理容師の専門技術です。
「自分の髪質では、格好いい坊主頭は無理かもしれない」。もし、そう思われているのだとしたら、それはあまりにもったいないことです。私達は、どのような髪質も、必ず魅力的な個性として活かすことができます。どうぞ一度、そのお悩みを、私達にご相談ください。