【メンズカット】面長はショートヘアで攻略!輪郭をカバーする髪型とオーダーの法則
「ショートヘアにしたいけど、顔が長く見えるのが気になる…」
「自分に似合う髪型がわからず、いつも無難なスタイルになってしまう」
面長という顔型に、コンプレックスを感じていませんか。そして、「面長だからショートヘアは似合わない」と、心のどこかで諦めてしまってはいないでしょうか。
もしそうだとしたら、それは大きな誤解です。結論から言えば、面長は、カットのバランス次第で、シャープで大人っぽいという、他の顔型にはない魅力を最大限に引き出すことができる、素晴らしい個性なのです。
この記事では、あなたのコンプレックスを揺るぎない自信に変えるための、「似合わせ」の法則と、それを実現する具体的なショートヘア、そしてサロンでのオーダー術までを、プロの視点から徹底的に解説します。
なぜ面長が気になるのか?錯視を利用したカバーの基本理論
まず、なぜ面長が気になるのか、そして、それをカットでどうカバーするのか、その基本的な理論を知ることから始めましょう。
縦のラインを分断し、横のラインを強調する
面長をカバーするヘアデザインの基本は、とてもシンプルです。それは、顔の「縦のライン」を弱め、代わりに「横への広がり」を意識させること。例えば、前髪を下ろして顔の見える面積を狭めたり、サイドにボリュームを持たせたりすることで、人の視線は自然と横方向へと誘導されます。この「錯視効果」を、カット技術で意図的に作り出すのです。
黄金バランス「ひし形シルエット」
どんな顔型の人にも似合うとされる、ヘアスタイルの黄金バランス、それが「ひし形シルエット」です。トップと顎先を結んだ縦のラインに対して、髪の一番幅が広い部分が、こめかみや頬の高さに来るシルエットのこと。この形を意識することで、縦長の印象が緩和され、理想的なバランスに近づけることができます。
面長を魅力に変える!おすすめのメンズショートスタイル
この基本理論に基づいた、面長の方にこそ試してほしい、おすすめのショートヘアをご紹介します。
前髪で魅せる「マッシュショート」
前髪を重めに下ろすマッシュスタイルは、おでこを隠し、顔の縦の面積を物理的に狭く見せることができるため、面長カバーに最も効果的な髪型の一つです。ただし、トップに高さを出しすぎると縦長が強調されるため、全体のシルエットは丸みを意識するのがポイントです。
横に流す「センターパート/サイドパート」
前髪をセンターやサイドで自然に分け、横方向への毛流れを作るスタイルも、縦の印象を効果的に和らげてくれます。おでこがちらりと見えることで、大人っぽく、知的な雰囲気に。ビジネスシーンにも最適な、洗練されたショートヘアです。
横幅をプラスする「パーマスタイル」
最も直接的に横のボリュームを出すことができるのが、パーマです。髪が硬く、サイドがタイトになりがちな方でも、パーマで柔らかなカールやウェーブを加えることで、髪と髪の間に空気が生まれ、理想的なひし形シルエットを作りやすくなります。スタイリングが楽になるというメリットもあります。
ここに注意!面長を強調してしまうNGなショートヘア
良かれと思って選んだ髪型が、逆にコンプレックスを強調してしまうこともあります。
トップを強調しすぎるソフトモヒカン
トップに高さを出し、縦のラインを強調するようなスタイルは、顔の長さをより際立たせてしまうため、避けるのが賢明です。
サイドをタイトにしすぎるツーブロック
サイドを極端に短く刈り上げ、トップだけが長い、いわゆる「きのこ頭」のようなメリハリの強すぎるツーブロックも、顔の縦のラインを悪目立ちさせてしまうリスクがあります。ツーブロックにする場合は、サイドの刈り上げを少し長めに設定するなど、バランス調整が不可欠です。
「面長をカバーしたい」を叶えるオーダーの極意
サロンで、あなたの悩みを的確に伝え、理想のスタイルを手に入れるためのコツです。
最初に「面長なのが気になります」と正直に伝える
これが最も重要です。「自分、少し面長なのが気になっていて、それをカバーできるようなショートにしたいです」と、あなたの悩みを正直に伝えましょう。その一言で、理容師は「面長カバー」という明確なゴールを持って、カットの設計図を描き始めます。
「縦のラインを強調したくない」と伝える
「トップはあまり高くしたくないです」「サイドはぺたっとさせずに、少しボリュームがほしいです」というように、あなたが避けたい「NG」を具体的に伝えることで、理容師とのイメージのズレをなくし、失敗のリスクを大幅に減らすことができます。
自宅でできる!面長カバーのスタイリング術
日々のスタイリングでも、少しの工夫で印象は大きく変わります。
トップは「抑え」、サイドは「膨らませる」ドライ
髪を乾かす際に、トップの根元は上から風を当てて抑えるように、逆にサイドの髪は、少し持ち上げるように、あるいは内側から風を送り込むようにして乾かしてみてください。このドライヤーでのベース作りで、理想のひし形シルエットの土台が完成します。
スタイリング剤でサイドに動きを出す
ワックスなどのスタイリング剤は、トップにつけるよりも、サイドの髪に揉み込み、横方向への動きや束感を出すことを意識しましょう。視覚的に横幅をプラスすることで、顔のバランスがより整って見えます。
まとめ:顔型は変えられない。だからこそカット技術が重要になる
顔の形は、私たちが生まれ持った、変えることのできない大切な個性です。だからこそ、その顔型を最も魅力的に見せるための「似合わせのカット技術」が、これほどまでに重要になるのです。
あなたの「面長」という特徴を、コンプレックスではなく、シャープさや大人っぽさといった唯一無二の魅力として最大限に活かし、全体のシルエットを黄金バランスへと導く。それは、お客様一人ひとりの骨格を熟知し、ミリ単位でデザインを計算できる、プロの理容師にしかできない、芸術的な仕事です。
当サロンでは、顔型に合わせた「似合わせカット」を得意とする経験豊富な理容師が、あなたのコンプレックスを自信に変えるお手伝いをいたします。あなたの顔型は、最高の個性です。その個性を、ぜひ私たちに輝かさせてください。