センターパートをグリースで仕上げる方法|ツヤと色気を操る大人のスタイリング術
せっかくお洒落なセンターパートにしたのに、時間が経つと髪がパサついて見えたり、まとまりがなくなったりして、どこか清潔感に欠ける印象になってしまう。そんな悩みを抱えていませんか。その問題を解決し、あなたのスタイルに一瞬で大人の色気と品格を与えてくれる選択肢、それが「グリース」です。この記事では、ワックスとは一線を画すグリースの魅力と、その効果を最大限に引き出す正しい使い方を詳しく解説します。
いまさら聞けない、グリースとワックスの違いとは
スタイリング剤と言えばワックスを思い浮かべる方が多いかもしれませんが、グリースにはワックスやジェルとは異なる、明確な特徴と魅力があります。
・ワックス
油分が主成分で、マットなものからツヤのあるものまで質感が多様です。髪を動かしたり、散らしたりといった、無造作なスタイルを作るのが得意です。
・ジェル
水分が主成分で、髪をパリッと固めることで、強いセット力とキープ力を発揮します。一度固めると、スタイルの修正は難しいのが特徴です。
・グリース
油分と水分をバランス良く配合し、ワックスのような操作性の高さと、ジェルのような美しいツヤ感を両立したスタイリング剤です。そして、その多くが水溶性のため、シャンプーで簡単に洗い流せるという大きなメリットがあります。
なぜセンターパートにグリースが相性抜群なのか
では、なぜセンターパートのスタイリングに、ワックスではなくグリースがおすすめなのでしょうか。それには、グリースならではの多くのメリットがあるからです。
・圧倒的なツヤ感とウェット感
グリースが持つ最大の武器は、その美しいツヤ感です。髪に潤いを与え、パサつきを完全に抑え込むことで、上品でセクシーなウェットスタイルを簡単に作ることができます。
・優れたまとまりと束感
髪一本一本を滑らかにコーティングするため、スタイルがばらつかず、一日中美しい毛流れと束感をキープできます。特に、パーマをかけた髪のウェーブ感を綺麗に出したい場合には、最高の相性を発揮します。
・洗い流しやすさ
水で簡単に洗い流せるため、シャンプーが非常に楽です。スタイリング剤が髪や頭皮に残りにくく、健やかな状態を保ちやすいのも嬉しいポイントです。
グリースを使いこなす、プロ直伝の付け方
グリースの性能を最大限に引き出すためには、その付け方にいくつかの重要なポイントがあります。この手順をマスターすれば、誰でもプロのような仕上がりを手に入れることができます。
・STEP1:髪をしっかりと濡らす(最重要)
グリースは、乾いた髪に付けるのではなく、タオルドライ後、まだ水分が残っている「半乾き」の状態で付けるのが基本です。髪の水分とグリースが混ざり合うことで、伸びが格段に良くなり、髪全体に均一に馴染ませることができます。
・STEP2:適量を手のひらに取る
まずは「パール一粒大」を目安に取ります。グリースは少量でも伸びが良いため、付けすぎないように注意しましょう。
・STEP3:手のひらでしっかり伸ばす
取ったグリースを、手のひら全体、そして指の間まで、透明になるまでしっかりと伸ばします。
・STEP4:全体に素早く馴染ませる
根元を避け、髪の内側から手ぐしを通すようにして、髪全体に素早く、そして均一に馴染ませていきます。
・STEP5:コーム(櫛)で整える
ここがプロの仕上がりに近づけるための重要な工程です。目の細かいコーム(櫛)を使い、センターパートの分け目をきっちりと作り、サイドの髪を流したい方向へ梳かします。これにより、手ぐしでは作れない、美しく整った毛流れが生まれます。
・STEP6:指で微調整する
最後に、指先で前髪の毛束をつまむなどして、細部の質感や動きを調整すれば完成です。
理容室でのオーダーと相談
グリースを使ったスタイリングをより楽しむためには、その土台となるカットが非常に重要です。グリースは髪を「まとめる」ことに長けたスタイリング剤のため、ベースのカットである程度形が整っていると、その効果を最大限に発揮できます。特に、サイドをすっきりと刈り上げた「フェードスタイル」と、トップを長めにしたセンターパートの組み合わせは、グリースとの相性が抜群です。理容室でオーダーする際は、「普段、グリースでスタイリングすることが多いので、まとまりやすく、ツヤが活きるようなカットをお願いします」と伝えてみましょう。あなたの希望を汲み取り、最適なスタイルを提案してくれるはずです。
まとめ
いつものセンターパートにグリースを取り入れるだけで、パサつきや広がりが抑えられ、見違えるようにツヤとまとまりのある、ワンランク上の大人のスタイルへと進化します。そして、そのグリースの性能を100%引き出すのは、あなたの骨格や髪質を理解したプロによる、緻密に計算されたベースカットです。本物のクラシックスタイルや、清潔感あふれるウェットなスタイルを手に入れたいなら、ぜひ一度、理容室のプロの技術を体験してみてはいかがでしょうか。