センターパートとキャップの最適解。被っても、脱いでもかっこいい髪型
キャップは、ファッションのアクセントとして、また、少しセットが面倒な日の救世主として、多くの男性にとって欠かせないアイテムです。しかしその一方で、「キャップを被ると、せっかくセットしたセンターパートが潰れてしまう」「室内で脱いだ時の、ぺたんこな髪が恥ずかしい…」という、共通の悩みを抱えているのではないでしょうか。
もう、キャップを脱ぐ瞬間を恐れる必要はありません。
この記事では、キャップを被っている時も、そして脱いだ瞬間も、常にかっこいい自分でいるための、プロが実践するテクニックと考え方の全てを解説します。
なぜセンターパートとキャップは相性が良いのか
そもそも、センターパートとキャップは、非常に相性の良い組み合わせです。その理由を理解しておくと、よりおしゃれに楽しむことができます。
- さりげない「こなれ感」が生まれる
センターパートの持つ、知的で落ち着いた雰囲気と、キャップの持つカジュアルでスポーティーな要素が絶妙にMIXされ、気取りすぎていない、おしゃれな「こなれ感」が生まれます。
- 顔周りがすっきりと見える
キャップでトップ部分が隠れる分、センターパートから覗く前髪やサイドの髪が、顔の輪郭をシャープに見せ、小顔効果も期待できます。
- スタイリングの幅が広がる
完璧にセットした日だけでなく、少しラフなスタイリングの日でも、キャップを被るだけでスタイルが完成するという、手軽さも魅力の一つです。
キャップを被る時のおしゃれな「前髪・サイドの処理」
キャップを被る際、前髪やサイドの髪をどう扱うかで、その印象は大きく変わります。
- 前髪のあしらい方
- 完全に上げる: 前髪を全てキャップの中に入れてしまい、おでこをすっきりと見せる、最も清潔感のあるクリーンなスタイル。
- 少しだけ下ろす: 分け目から、ほんの少しだけ前髪の毛束を下ろし、目にかかるかかからないかのニュアンスを出す。こなれた、アンニュイな雰囲気を演出できます。
- サイドの髪の処理
- 耳にかける: サイドの髪をすっきりと耳にかけることで、横顔がシャープに見え、清潔感が向上します。
- 自然に下ろす: もみあげ部分の髪をあえて自然に下ろすことで、輪郭をカバーし、よりナチュラルな印象になります。
- かぶり方の深さ
- 深めにかぶる: カジュアルでストリートな、若々しい印象を与えます。
- 浅めにかぶる: こなれた、リラックス感のある、おしゃれ上級者の印象になります。
最大の敵「キャップによる潰れ」を防ぐ、スタイリング術
ここからが本題です。キャップを脱いだ後も、かっこいいスタイルを維持するための、プロのスタイリングテクニックを紹介します。
- ドライヤーでの「根元の立ち上げ」が生命線
まず、スタイリング前のドライヤーの段階で、キャップで潰されることを前提に、これでもかというくらい根元をしっかりと立ち上げておくことが最も重要です。分け目をまたぐように指を入れ、根元をこすりながら乾かしましょう。
- スタイリング剤は「軽い」ものを選ぶ
ジェルやグリースといった重く、ウェットなスタイリング剤は、キャップで潰れた時にベタついてしまい、修正が非常に難しくなります。軽い質感で、何度でも手ぐしで動かせるような「マットワックス」や「クレイワックス」がおすすめです。
- 仕上げの「キープスプレー」を忘れずに
ドライヤーで作った根元の立ち上がりを、ハードタイプのキープスプレーで固めておくことで、潰れへの耐性が格段に上がります。前髪を持ち上げ、根元に向かって下から吹きかけるのが効果的です。
- 脱いだ後の「復活」テクニック
キャップを外した後は、うつむいて、指の腹で髪の根元をわしゃわしゃとこするように、全体に空気を含ませてみてください。これだけで、ある程度のボリュームは簡単に復活します。
究極の解決策。「潰れない髪」をパーマで作る
毎日のスタイリングでの対策も重要ですが、その悩みを根本から、そして最も効果的に解決するのが「パーマ」という選択肢です。
- 根元パーマ / ポイントパーマ
前髪の根元部分にだけパーマをかけて、強制的に立ち上がりの「骨格」を作ります。これにより、キャップで一時的に押さえつけられても、形状記憶されているため、手ぐしを通すだけで、ふんわりとしたボリュームが簡単に復活します。
- ニュアンスパーマ
髪全体にゆるい動きをつけておくことで、キャップで多少スタイルが崩れても、それが「計算された無造作な動き」として、スタイルに自然に馴染みます。
なぜ「キャップ好き」はプロ、特に「理容師」に相談すべきなのか
あなたが「キャップをよく被る」というライフスタイルは、プロの理容師にとって、ヘアスタイルをデザインする上で非常に重要な情報です。
プロは、その情報を元に、潰れにくいカットや、復活しやすいパーマを提案することができます。そして、このスタイルで最も重要な「清潔感」を決定づけるのは、キャップから覗く、もみあげや襟足です。この部分がすっきりと、そしてシャープに整えられているかどうかで、全体の印象は雲泥の差になります。
理容師の精密なバリカン技術や、シェーバーを使った美しいラインの処理は、まさにこの部分で最大限に活かされます。「脱いだ時」のことまで計算し、あなたのライフスタイルに寄り添った、最も実用的なスタイルをデザインする。それこそが、メンズヘアの専門家である理容師の仕事なのです。
まとめ:キャップは、もうあなたの敵じゃない
キャップによる、センターパートの潰れ。それは、スタイリングの工夫と、そして何よりも、あなたのライフスタイルに合わせてプロに作ってもらった「潰れにくい髪型」によって、完全に克服できる問題です。
もう、室内でキャップを脱ぐことを恐れる必要はありません。いつでも、どこでも、自信を持って自分らしいスタイルを楽しむために、ぜひ一度、メンズヘアの専門家である理容師に相談してみてはいかがでしょうか。