ベリーショートに一筋の遊び心を。「ポイントカラー」で変わるメンズヘア
髪全体を染めるほどの勇気はないけれど、いつものベリーショートに少しだけ変化が欲しい。そんな風に考える、おしゃれでミニマルな思考を持つ男性に最適なのが「ポイントカラー」です。
たった一筋の色が、あなたの印象を劇的に変え、新しい自分に出会わせてくれます。この記事では、ベリーショートに無限の可能性を与える、ポイントカラーの魅力とそのすべてを解説します。
ポイントカラーとは?さりげない自己表現の技術
ポイントカラーとは、その名の通り、髪全体ではなく、前髪、もみあげ、襟足といった髪の一部分(ポイント)にだけ、アクセントとして色を入れるカラーリング技術のことです。
ハイライトのように全体に筋状に入れるのとは違い、より狭い範囲に限定して色を入れるのが特徴で、多くのメリットがあります。
- ダメージは最小限
染める範囲がごく一部なので、髪全体へのダメージをほとんど気にすることなく、ハイトーンカラーなどにも挑戦できます。
- 低料金・短時間で試せる
全頭カラーやブリーチに比べて料金も安く、施術時間も短いため、「カラーを試してみたい」という方の第一歩として最適です。
- さりげなく個性を主張
パッと見は普通のベリーショートでも、髪が動いた時や、特定の角度からだけ色が見える。そんな計算され尽くしたおしゃれが、あなたの個性を雄弁に物語ります。
- オン・オフの切り替えが可能
入れる場所によっては、普段のスタイリングで隠すことも可能です。そのため、職場や学校の規定が気になる方でも、休日にだけカラーを見せるといった楽しみ方ができます。
どこに入れる?人気のポイントカラーデザイン
ポイントカラーは、入れる場所によって印象が大きく変わります。どこにどんな色を入れるかで、あなたの個性を表現しましょう。
- 前髪(バング)
最も表情を変えることができる部分です。前髪の内側にだけ色を入れて、下ろしている時は隠し、上げた時にだけ見せる、といったテクニックが人気です。
- もみあげ / 耳周り
髪を耳にかけた時にだけ、ちらりと見えるのが非常にスタイリッシュ。ピアスの色と合わせるなど、アクセサリー感覚で楽しむことができます。
- 襟足
特に、襟足を少し長めに残すウルフカット系のベリーショートと好相性。後ろ姿や、ふとした瞬間に見えるアクセントが、周りと差をつけます。
- トップ(メッシュ状に数本)
スタイリングでトップに動きをつけた時に、その立体感をさらに強調する効果があります。数本だけ入れるのが、やりすぎないポイントです。
どんな色を選ぶ?ポイントカラーの色選び
アクセントとして入れるからこそ、普段は挑戦しにくいような、遊び心のあるカラーを選ぶのもおすすめです。
- ブリーチありのハイトーンカラー
- シルバー / ホワイト: ベースの黒髪とのコントラストが最も強く、シャープでクールな印象を与えます。
- ブルー / レッド: 鮮やかなビビッドカラーも、ポイントでなら悪目立ちせず、スタイリッシュに取り入れられます。
- ピンク / ベージュ: 柔らかく、中性的な雰囲気をプラスしたい場合に。
- ブリーチなしのナチュラルカラー
- 明るめのブラウン: さりげない明るさをプラスすることで、髪に軽さと動きを与え、スタイル全体が垢抜けた印象になります。
失敗しないためのオーダー方法
サロンで理想のスタイルを手に入れるためには、イメージをできるだけ具体的に伝えることが大切です。
- どこに、どんな風に見せたいかを伝える
「普段は隠したいけど、休日にワックスでセットした時にだけ見えるようにしたい」「耳にかけた時に、この辺りに細く見えるように」など、具体的なシーンを想定して伝えましょう。
- 色のイメージを共有する
理想の色の写真を見せるのが最も確実です。「白っぽいシルバーで」「深めの青で」など、色のニュアンスを言葉で補足します。
- 太さや量を相談する
「細い筋で数本だけ」「小指の先くらいの幅で」など、アクセントをどのくらいの強さで見せたいかを相談しましょう。
なぜポイントカラーこそプロ、特に「理容師」に任せるべきなのか
「ほんの少しだけだから」と、セルフカラーを考える方もいるかもしれません。しかし、ポイントカラーは、その「少し」だからこそ、施術者の技術とセンスが問われる、非常に難易度の高い技術です。狙った場所以外に薬剤が滲んでしまったり、ブリーチがムラになって綺麗な色が入らなかったりと、失敗のリスクが後を絶ちません。
プロの理容師は、あなたの骨格や髪の生え癖、全体のスタイルバランスを見て、どこに色を入れれば最も効果的かを瞬時に判断します。そして、カットで作り上げたフォルムを、ポイントカラーがいかに引き立てるかを熟知しています。刈り上げとの境界線など、ミリ単位で入れる場所を計算し、狙った部分にだけ的確に薬剤を塗布する精密な技術は、まさにプロの仕事です。
男性が求める「やりすぎない、計算された遊び心」を深く理解し、最高のバランスで提供してくれる。それこそが、メンズヘアの専門家である理容師の価値なのです。
まとめ:一筋のカラーで、日常に彩りを
ポイントカラーは、大きな変化への不安を感じることなく、今の自分に少しだけ新しい彩りを加えられる、最も賢く、おしゃれな方法です。
「神は細部に宿る」という言葉を体現するような、その繊細なデザインは、信頼できるプロの技術があってこそ、本物の輝きを放ちます。自分だけの特別なアクセントを手に入れるために、ぜひ一度、メンズヘアの専門家である理容師に相談してみてはいかがでしょうか。