ベリーショートは襟足で遊ぶ。“後ろ長め”で創る、最旬シルエット
「ベリーショートの潔さは好きだけど、周りと同じような、ただ短いだけの髪型では物足りない…」
「ヘアスタイルで、もう少しデザイン性や、自分だけの個性を表現したい」
そんな、お洒落に敏感で、常に新しいスタイルを探求するあなたへ。
その答えは、トップやサイドは潔く短く、襟足(うしろ)だけを意図的に長めに残すことで、スタイル全体に“くびれ”と“動き”を与える、最旬のヘアスタイルにあるのかもしれません。
この記事では、あなたのベリーショートを、ありきたりな短髪から、計算され尽くしたお洒落なスタイルへと進化させる秘訣を、プロの視点から詳しく解説します。
「ベリーショート×後ろ長め」はどんなスタイル?
このスタイルは、その名の通り、「ベリーショート」と「後ろ長めの襟足」を融合させたヘアスタイルです。
トップやサイドはベリーショートのようにすっきりと短くカットし、襟足部分だけを長めに残すことで、スタイル全体にメリハリと動きを創り出します。現代版の「ウルフカット」や「ネオウルフ」とも呼ばれ、定番のベリーショートとは一線を画す、非常にデザイン性の高いスタイルとして注目されています。
なぜ今、人気なのか?その魅力
- 圧倒的なお洒落感と個性
短いトップと、長く揺れる襟足。この明確なコントラストが、ヘアスタイルに奥行きと動きを与え、「ただ者ではない」お洒落な雰囲気を醸し出します。 - 究極の骨格補正効果
これが、プロの理容師がこのスタイルを推奨する最大の理由です。トップに動きを出し、サイドはタイトに抑え、そして襟足で首筋のラインを美しく見せる。この「ひし形シルエット」が、日本人に多いとされる後頭部の絶壁などを完璧にカバーし、どこから見ても美しい、理想的な頭の形を創り出します。 - スタイリングが、もっと楽しくなる
その日の気分で、トップの束感を強調したり、襟足のハネ感を遊ばせたりと、スタイリングで様々な表情を創り出すことができます。
「後ろ長め」のデザイン要素
このスタイルは、各パーツのデザインの組み合わせで、その表情を大きく変えます。
- トップ
レイヤー(段)を多めに入れ、短くても動きや束感が出やすいようにカットするのが、このスタイルを成功させるための基本です。 - サイド
トップと襟足のデザインを最大限に際立たせるため、サイドはツーブロックや、美しいグラデーションを描くフェードカットですっきりと刈り上げるのが、現代の主流です。 - 襟足
(後ろ)このスタイルの“命”とも言える部分です。首筋に沿うくらいのさりげない長さにするのか、あるいは肩につくくらいまで大胆に残すのか。その長さや形で、あなたの個性は表現されます。
おすすめの「後ろ長め」ベリーショート
- ツーブロック × ナチュラルウルフ
最も挑戦しやすく、さりげないお洒落を演出できるスタイル。襟足を短めに設定することで、ビジネスシーンにも対応可能です。 - フェード × ワイルドウルフ
サイドを潔いスキンフェードにし、トップにツイストパーマなどをかけた、男らしくエッジの効いたスタイル。ストリートファッションとの相性は抜群です。 - マッシュウルフ
トップを、少し丸みを帯びたマッシュベースのシルエットにし、襟足とのギャップを楽しむスタイル。中性的な、柔らかな雰囲気を演出できます。
失敗しない!完璧なオーダー術
デザイン性が高いからこそ、プロとのイメージ共有が何よりも重要です。
① 写真を見せるのが最強の手段
これが最も確実です。あなたの理想とするスタイルの写真を、できれば横顔や後ろ姿が写っているものを複数枚用意し、「こんなシルエットにしたい」と見せましょう。
② 各パーツのデザインを具体的に伝える
- トップ
「トップは短く、動きが出るように軽くしてください」 - サイド
「サイドは6mmのツーブロックで、すっきりさせたいです」 - 襟足
「襟足は、首筋に沿うくらいの長さで、自然な感じに残してください」(←ここが最重要ポイントです)
③ 悩みを伝える
**「絶壁なので、後頭部に丸みが出るように、襟足を残してカバーしたいです」**と、あなたの骨格の悩みを正直に伝えることで、プロはそれをカバーするための、あなただけの最適なシルエットをデザインしてくれます。
スタイルを活かす簡単スタイリング
- スタイリング剤の選び方
トップの束感を出すならハードワックスやマットワックスを。襟足に自然なツヤとまとまりを出すならヘアオイルやヘアバームを、と使い分けるのが上級者テクニックです。 - セットのポイント
ドライヤーで、トップは根元をふんわりと立ち上げ、襟足は首筋に沿わせるように上から風を当てて乾かします。ワックスをトップ中心に揉み込み、束感を作った後、手に残ったスタイリング剤や、あるいは別のオイルなどを襟足に軽く馴染ませ、パサつきを抑えてツヤを出します。このトップと襟足の質感の差を出すのが、お洒落に見せる最大のコツです。
なぜ、デザインカットは理容室(バーバー)なのか
このスタイルの鍵となる、後頭部の美しいシルエット(くびれ)を、あなたの骨格に合わせて完璧に創り出すこと。それは、男性の骨格を知り尽くした、私たちプロの理容師が最も得意とするところです。サイドを彩る美しいフェードカットや、理容師だけに許されたカミソリによる精密な襟足の仕上げが、あなたのスタイルの完成度を、別次元へと高めます。
まとめ
「ベリーショート×後ろ長め」は、短い髪の持つ潔さと、デザイン性の高いシルエットを両立した、まさにお洒落上級者のためのスタイルです。
その複雑で美しいシルエットは、あなたの骨格を完璧に理解し、ミリ単位でデザインを構築するプロの技があってこそ生まれるもの。
「みんなと同じ」ベリーショートから抜け出し、自分だけのスタイルを追求するために。ぜひ一度、お気軽にご相談ください。