「ぺたんこ髪」でもう悩まない。ツーブロックで創る、ふんわり立体ヘアの法則
「髪が細くて柔らかく、トップがいつも“ぺたんこ”。スタイリングしても、すぐにボリュームがなくなってしまう…」
「ツーブロックにしてみたいけど、サイドを刈り上げたら、余計にトップのボリュームのなさが目立って、寂しい印象になってしまいそうで怖い」
そんな、生まれつきの髪質による、根深く切実な悩みを抱えてはいませんか?そのコンプレックスから、ヘアスタイルのお洒落を心のどこかで諦めてしまっている方も、少なくないかもしれません。
しかし、その悩み、実は**「正しい知識」と「あなたに合ったカット」で劇的に解消できるのです。そして、意外に思われるかもしれませんが、ツーブロックこそが、あなたの「ぺたんこ髪」を、ふんわりとした立体ヘアに見せるための“最高の武器”**になり得るのです。
この記事では、あなたの長年のコンプレックスを自信に変えるための、プロの秘訣を詳しく解説します。
なぜツーブロックは「ぺたんこ髪」の救世主なのか?
ボリュームが出にくい髪質の方がツーブロックにすると、その悩みを解消する、いくつかの素晴らしい効果が生まれます。
- ① 錯視効果で「高さ」を演出する
これが最も大きな効果です。サイドをツーブロックでタイトに抑えることで、目の錯覚により、刈り上げていないトップの部分が相対的に高く、ふんわりとボリュームがあるように見せることができます。 - ② メリハリが「立体感」を生み出す
短いサイドと、長さを残したトップとの間に生まれる明確なメリハリが、のっぺりとしがちな髪型に、立体感と奥行きを与えてくれます。 - ③ スタイリングの“土台”が作れる
サイドの髪を気にする必要がないため、スタイリングの全ての力をトップに集中させることができます。少ない髪でも、効率的にボリュームを出し、一日中キープしやすくなるのです。
「ぺたんこ」を加速させるNGなツーブロック
ただし、どんなツーブロックでも良いわけではありません。間違ったオーダーをしてしまうと、悩みをさらに悪化させてしまう可能性もあります。
- NG①:トップを短くしすぎる、軽くしすぎる
ボリューム感を出すためには、ある程度の髪の長さと重さが必要です。軽くしすぎると、かえって髪がパサつき、まばらな印象に見えてしまうことがあります。 - NG②:刈り上げを短くしすぎる、高くしすぎる
サイドの刈り上げを、地肌が見えるほど短くしたり、高い位置まで刈り上げたりすると、そのシャープさと対比して、トップのボリュームのなさが悪目立ちしてしまう可能性があります。
「ふんわり」を叶える!オーダーで伝えるべき3つのポイント
サロンで、あなたの悩みを確実に解決するための、オーダーのコツです。
① 最も重要な一言:「トップがぺたんこになるのが悩みです」
まず最初に、「髪が細く(少なく)、トップにボリュームが出なくて、ぺたんこになってしまうのが悩みです」と、あなたの最も大きな悩みを正直に伝えましょう。この一言で、プロの理容師は「ボリュームアップ」を最優先課題として、あなたのためだけのカットプランを考えてくれます。
② 刈り上げは「優しく、ナチュラル」に
色のコントラストをつけすぎず、トップの髪と自然に馴染ませるのがポイントです。
- ミリ数: 地肌が透けにくい**「9mm以上」**の長めのミリ数から始めるのが安心です。
- 高さ: あまり高い位置まで刈り上げず、「低め」に設定し、さりげなくサイドを引き締めましょう。
③ トップは「長さを残して、重さを活かす」
「トップはボリュームが出せるように、長めに残してください」と伝えましょう。レイヤー(段)を入れすぎず、少し重さを残すようにカットしてもらうことで、髪同士が支え合い、ふんわりとしたシルエットを創りやすくなります。
究極の解決策。「ボリュームアップパーマ」という魔法
カットやスタイリングだけでは限界を感じる方に、最も効果的なのが**「パーマ」**です。
髪に自然なカールやウェーブがつくことで、髪と髪の間に空気が入り込み、物理的にボリュームがアップします。また、髪の根元が自然に立ち上がるため、スタイリングも驚くほど楽になります。
「くるくるになるのは嫌だ」という方もご安心ください。かけたことが分からないくらい自然な**「ニュアンスパーマ」や「ピンパーマ」**で、根元を少し立ち上げるだけで、あなたの見た目は劇的に変わります。
スタイリングで創る!“偽装ボリューム”のテクニック
日々のスタイリングも、ボリュームアップのための重要な要素です。
- ① ドライヤーが命。根元を“あらゆる方向から”起こす
髪を濡らした後、ドライヤーで乾かす際、根元を下から指で持ち上げるようにして、いろんな方向から風を当てましょう。いつもと同じ分け目で乾かすのではなく、一度逆の分け目で乾かしてから、本来の分け目に戻すと、根元が驚くほどふんわりと立ち上がります。 - ② スタイリング剤は「軽く、でもセット力のある」ものを
重たいジェルやグリースは、髪の重みでせっかく出したボリュームを潰してしまいます。軽くてセット力のあるマットワックス、クレイワックス、ファイバーワックスなどがおすすめです。 - ③ 付け方は「内側から、揉み込むように」
スタイリング剤はごく少量を手のひらに伸ばし、髪の表面にベタッと付けるのではなく、髪の内側から空気を入れるように、くしゃっと優しく揉み込むように付けましょう。
なぜ、髪質の悩みは理容室(バーバー)なのか
軟毛、猫っ毛、ボリュームが出ないといった、男性特有の髪質の悩みを、どうすれば格好良く見せられるか。そのためのカット理論と、ボリュームを出すためのパーマ技術、そしてスタイリングの知識。私たちメンズヘアの専門家である理容師は、その全ての答えを持っています。
まとめ
あなたが長年コンプレックスに感じてきた「ぺたんこ髪」。しかし、それはもはや諦めるべき悩みではありません。
ツーブロックという選択と、プロの正しい技術が組み合わされば、その悩みは解消され、あなたの髪質だけが持つ「柔らかさ」や「優しい雰囲気」という、最高の個性へと生まれ変わるのです。
一人で悩まず、その髪に眠る可能性を最大限に引き出すために。ぜひ一度、私たちプロの理容師にご相談ください。