優しい印象は作れる。ソフトなツーブロックスタイルで好感度アップ
「ツーブロックに挑戦してみたいけど、見た目がキツくなりすぎたり、怖い印象になったりしないか心配…」
「爽やかにはなりたいけど、シャープすぎるのは自分のキャラクターと違う気がする」
清潔感とデザイン性で人気のツーブロックスタイル。しかしその一方で、刈り上げるという性質上、どうしても「硬派」や「シャープ」といったイメージが先行し、挑戦をためらっている方も少なくありません。
ご安心ください。ツーブロックは、カットの仕方をほんの少し工夫するだけで、男らしい印象だけでなく、**「優しく」「柔らかく」「親しみやすい」**という、全く逆の雰囲気を演出することも可能な、非常に懐の深いスタイルなのです。
この記事では、ツーブロックで理想の「優しい印象」を手に入れるための秘訣を、詳しく解説していきます。
なぜツーブロックは「キツい」印象になりがちなのか?
まず、なぜツーブロックが硬い印象を与えてしまうことがあるのか、その理由を知っておきましょう。
- 刈り上げ部分の強いコントラスト
地肌がはっきりと見えるほど短く刈り上げると、トップの黒々とした髪との色の差が激しくなります。この強いコントラストが、シャープで少し攻撃的な印象に繋がることがあります。 - 直線のラインが強調される
刈り上げの境界線(ライン)が、カミソリで引いたように直線的すぎると、どうしても硬く、人工的なイメージを与えてしまいます。 - トップの髪型が鋭角的
サイドがすっきりしている分、トップの髪をツンツンと立たせたり、角張ったシルエットにしたりすると、全体的に鋭角で近寄りがたい印象になってしまいます。
つまり、これらの要素を一つひとつ「和らげて」あげることが、「優しめツーブロック」を作るための鍵となるのです。
ツーブロックで「優しい印象」を作る4つの法則
誰でも簡単に、柔らかい雰囲気を手に入れることができる具体的な方法をご紹介します。
① 刈り上げは「長め」のミリ数で
最も簡単で効果的な方法です。地肌が透けにくい**「9mm」や「12mm」**といった、あえて長めのミリ数で刈り上げることで、色のコントラストが弱まり、非常に自然でソフトな印象になります。
② 刈り上げの「高さ」は低めに設定
刈り上げる範囲を、こめかみの上までいくような高い設定ではなく、耳周りや襟足を中心にさりげなく処理する**「低めのツーブロック」**にしましょう。髪を下ろしていると、ほとんど刈り上げ部分が見えないくらいの「隠しツーブロック」も、優しい印象を作るのに最適です。
③ 境界線は「自然にぼかす」
刈り上げた部分とトップの髪を、くっきりと分断するのではなく、滑らかなグラデーションを描くように自然に繋げてもらうのが重要です。バリカンだけでなく、ハサミを使いながら丁寧にぼかしてもらうことで、人工的ではない、温かみのある仕上がりになります。
④ トップは「丸み」と「曲線」を意識する
ヘアスタイル全体で、角張った部分をなくし、柔らかな曲線を意識することが大切です。ベースのスタイルを丸みのあるマッシュヘアにしたり、ゆるいパーマをかけて毛先に柔らかな動き(曲線)を加えたりするのが非常に効果的です。
「優しめ」な印象を叶えるおすすめスタイル
上記の法則を取り入れた、具体的なヘアスタイルをご紹介します。
- ナチュラルマッシュツーブロック
「優しさ」を表現する上で、最も相性の良い組み合わせです。マッシュの持つ丸みと柔らかさが、ツーブロックの硬さを完全に中和し、親しみやすくお洒落な雰囲気を最大限に引き出します。 - ソフトツーブロック × 流し
前髪長めに刈り上げたソフトなツーブロックに、自然に流した前髪を合わせるスタイル。誠実で知的な印象もプラスされ、ビジネスシーンでも通用する好感度抜群のヘアです。 - ゆるふわパーマツーブロック
直毛で髪が硬い方でも、ニュアンス程度のゆるいパーマをかけるだけで、驚くほど髪質が柔らかく見えます。スタイリングも簡単になり、無造作な動きが優しい雰囲気を醸し出します。 - センターパートツーブロック
長めに残した前髪を、きっちりと分けずに、ふんわりとセンターで分けるスタイル。リラックスした大人の余裕と優しさを演出できます。
失敗しない!「優しめツーブロック」のオーダー方法
サロンで理想のイメージを伝えるための、簡単なコツです。
「どんな印象になりたいか」を正直に伝える
これが一番大切です。「ツーブロックにしたいのですが、キツい印象にはしたくないです」「柔らかく、優しい雰囲気に見えるようにお願いします」と、あなたのなりたいイメージをストレートに伝えましょう。
具体的なオーダー例
- 「刈り上げは、地肌が透けない長めの9mmくらいで、自然に繋げてください」
- 「耳周りがすっきりするくらいの、さりげない隠しツーブロックでお願いします」
- 「トップは丸みのあるマッシュベースで、柔らかい感じにしたいです」
写真を見せるのも効果的
理想とする優しい雰囲気のヘアスタイルの写真を用意し、「こんなイメージにしたいです」と見せるのも、イメージを共有する上で非常に有効な手段です。
優しい雰囲気を保つスタイリングのコツ
スタイリングも「作り込みすぎない」のがポイントです。セット力が強すぎるジェルなどで固めるのではなく、ヘアバームやソフトワックスなどを少量手に取り、髪の内側から空気を含ませるように、くしゃっと揉み込みましょう。毛先をつまんで自然な束感を出す程度で十分です。
まとめ
ツーブロックは、カットの仕方一つで、男らしさだけでなく、優しさや親しみやすさも自在に表現できる、非常に奥の深いスタイルです。
刈り上げのミリ数、トップの髪の形、全体の質感。これらの要素を、あなたという人物に合わせて絶妙にコントロールし、「最高の優しさ」をデザインすること。それこそが、私たちプロの理容師の腕の見せ所です。
「話しかけやすい」「穏やかそう」そんな好印象な自分になるために。ぜひ一度、お気軽にご相談ください。