横顔の印象はここで決まる。ツーブロックのもみあげ完全攻略ガイド
ツーブロックスタイルをオーダーした際、「もみあげ、どうしますか?」と理容師に聞かれて、なんとなく「自然な感じで…」や「すっきりさせてください」と、曖昧に答えてしまった経験はありませんか?
もみあげは、顔のパーツの中でも小さい部分ですが、実は横顔の印象を劇的に左右する、非常に重要なデザインの一部です。ここをどう処理するかで、あなたの印象は「シャープ」にも「ナチュラル」にも、「男らしい」にも「優しい」にも変化します。
この記事では、そんな見過ごされがちな「もみあげ」に焦点を当て、ツーブロックスタイルをさらに格好良く見せるためのデザインの種類から、失敗しないオーダー方法までを徹底的に解説します。
なぜ「もみあげ」がそんなに重要なのか?
ヘアスタイル全体から見れば些細な部分に思えるもみあげですが、こだわるべき明確な理由があります。
- 横顔の美学を決める
もみあげは、あなたの顔と髪の境界線です。このラインの長さや形が、フェイスラインをシャープに見せたり、全体のバランスを整えたりする上で、重要な役割を果たします。横顔の印象は、もみあげで決まると言っても過言ではありません。 - 清潔感のバロメーター
無精髭と同じように、手入れされず伸びっぱなしのもみあげは、だらしなく不潔な印象を与えてしまいます。逆に、形がきちんと整えられているだけで、細部にまで気を配れる、清潔感のある人物という印象を与えることができます。 - メガネやマスクとの関係性
日常的に使うメガネやマスクは、まさにもみあげがある位置に装着します。もみあげが長すぎたり、濃すぎたりすると、メガネのつるが浮いてしまったり、マスクの紐で変な癖がついたりする原因になります。ここの処理次第で、日々の快適さが大きく変わります。
ツーブロックのもみあげ、基本のデザインパターン
ツーブロックスタイルにおける、もみあげの基本的な処理方法は、大きく分けて3つのパターンがあります。
① 刈り上げと自然に繋げる
サイドの刈り上げ部分から、もみあげの先端までを自然なグラデーションで繋げるスタイルです。最もオーソドックスで、どんな顔型やスタイルにも合わせやすいのが特徴。誠実でナチュラルな印象を与えたいビジネスマンや、ツーブロック初心者の方に最適です。
② 完全に無くしてしまう
もみあげ部分を、サイドの刈り上げと同じ長さで剃り上げてしまう、潔いスタイルです。非常にシャープで男らしい印象が際立ちます。ヒゲを生やしている方は、ヒゲのデザインと繋げることで、よりワイルドで個性的なスタイルを作ることも可能です。
③ 形を残して独立させる
サイドは短く刈り上げつつ、もみあげ部分だけは意図的に形を作って残す、デザイン性の高いスタイルです。先端を鋭角な逆三角形にしたり、あえて角を残した四角い形にしたりと、様々なデザインが可能です。テクノカットのように、こだわりを表現したいお洒落上級者におすすめです。
自分に似合う「もみあげの形」の選び方
どのデザインパターンを選ぶにしても、長さと形の基準を知っておくと、より自分に似合うスタイルを見つけやすくなります。
- もみあげの「長さ」の基準
一般的に、耳の中央にある軟骨(耳珠)のラインで長さを揃えると、最もバランスが良いとされています。それより短くすると若々しくスポーティーな印象に、長くするとワイルドで落ち着いた印象になります。 - もみあげの「形」の基準
- 自然な形: 先端のラインをぼかすようにカットし、自然に肌に馴染むように仕上げます。最もナチュラルで、どんな方にも似合います。
- 先細りの形: 先端に向かってシャープな三角形になるように整えます。スタイリッシュで洗練された印象を与えます。
- 四角い形: 先端を直線的にカットします。やや個性的で、力強く男らしい印象になります。
メガネをかける方は、つるが当たる部分の毛量を軽くしたり、短くしたりすると、掛け心地が格段に良くなります。
これで迷わない!理容室でのオーダー方法
「おまかせで」は卒業して、自分のこだわりを伝えてみましょう。
- 「どうしたいか」を具体的に伝える
「もみあげは、自然な形で残したいです」「サイドの刈り上げと繋げて、一体感があるようにしてください」「テクノカットみたいに、先を尖らせてデザインしてください」 - 「どうなりたくないか」を伝えるのも有効
「もみあげが濃く、もじゃもじゃに見えるのだけは避けたいです」「完全に無くしてしまうのは、顔が大きく見えそうで抵抗があります」 - 写真を見せるのが最も確実
理想とする横顔やもみあげのヘアスタイルの写真を用意し、「この写真のもみあげの感じにしたいです」と見せるのが、イメージを共有する上で一番の近道です。
もみあげのセルフケアについて
サロンで整えてもらった後、綺麗な状態を長く保つために、ご自身でできることもあります。それは、もみあげの輪郭の外側にはみ出した産毛を、カミソリやシェーバーで優しく剃ることです。これだけでも、輪郭がはっきりとし、清潔感を維持できます。
ただし、長さや形自体を自分でカットしようとするのは、左右非対称になったり、取り返しのつかない失敗に繋がったりするリスクが非常に高いため、絶対におすすめしません。形の調整は、プロである理容師にお任せください。
まとめ
「神は細部に宿る」という言葉があるように、ヘアスタイルの完成度は、細部へのこだわりで決まります。もみあげは、まさにその象徴とも言えるパーツです。
あなたの顔型や骨格、髪の生えグセに合わせて、最も似合うもみあげをデザインすること。それは、私たちプロの理容師の腕の見せ所でもあります。あなただけの「最高の横顔」をデザインするために、ぜひ一度、お気軽にご相談ください。