ツーブロックからの伸ばし方|挫折しないための期間別スタイルとプロの技
ツーブロックからのスタイルチェンジ、どうすればいい?
すっきりと清潔感があり、スタイリングも簡単なツーブロックスタイル。しかし、しばらく続けていると「少し雰囲気を変えたい」「他の髪型にも挑戦してみたい」と、髪を伸ばしたくなる時が訪れます。
しかし、ここからが大きな壁です。刈り上げたサイドの短い髪と、長く残したトップの髪。この極端な長さの違い 때문에、「どうやって伸ばせばいいのか分からない」「伸ばしている途中の、あの不格好な期間をどう乗り切ればいいんだ…」と、多くの男性がスタイルチェンジを前に挫折してしまいます。
この記事では、ツーブロックから他のスタイルへ、ストレスなく、そして格好良く移行するための「正しい伸ばし方」を、プロの理容師の視点から詳しく解説します。
なぜツーブロックを伸ばすのは難しいのか
計画なしにただ髪を伸ばし始めると、ほぼ確実に「挫折期間」が訪れます。その主な理由は以下の通りです。
- **極端な長さの違い:**数ミリに刈り上げたサイドの髪と、10cm以上あるトップの髪。この長さが自然に馴染むまでには、数ヶ月という長い時間が必要です。その間、全体のバランスが非常に悪く見えてしまいます。
- **サイドの不快な膨らみ:**刈り上げた部分が2〜3cmと中途半端に伸びてきた時期が、最も扱いにくい期間です。髪が横に張り出し、頭が大きく見えたり、キノコのようなシルエットになったりしてしまいます。
- **スタイルの不統一感:**トップは長いのにサイドは短い、というアンバランスな状態が続くため、どんなスタイリングをしても中途半端で決まりにくくなります。
【期間別】伸ばしかけを乗り切るスタイルと整え方
この最も困難な期間を乗り切るための、フェーズごとの整え方をご紹介します。
フェーズ1:伸ばし始め〜1ヶ月「隠して馴染ませる」時期
まだ刈り上げていた部分が短いこの時期は、トップの髪の長さを使ってカモフラージュするのが有効です。
- **整え方:**トップの髪をいつもより下ろし気味にスタイリングし、伸びかけの部分を隠します。または、ジェルやグリースなどのウェット系スタイリング剤を使い、サイドの短い髪をトップの髪に貼り付けるようにして、タイトに抑え込むのも効果的です。
フェーズ2:1ヶ月〜3ヶ月「パーマでごまかす」時期
サイドが最も膨らみ、ストレスがピークに達する最大の山場です。この時期を乗り切るための最もおすすめな方法が「パーマ」です。
- **整え方:**トップの髪と、伸びてきたサイドの髪の両方に緩めのパーマをかけます。すると、異なる長さの髪に統一されたカールや動きが生まれ、不自然な段差がデザインの一部として馴染みます。横への膨らみを抑える「ダウンパーマ」をサイドにだけ施すのも非常に有効です。
フェーズ3:3ヶ月以降「全体の形を整える」時期
サイドの髪もある程度の長さになり、ようやく一つのヘアスタイルとして扱えるようになる時期です。
- **整え方:**ここからは、目指したいゴール(マッシュスタイル、センターパート、ウルフスタイルなど)に向けて、全体の長さを調整していきます。伸びっぱなしにせず、サロンで不要な部分の毛量を調整し、全体のシルエットを整えてもらうことが重要です。
挫折しないための、サロンでのオーダーポイント
伸ばす過程を乗り切るには、プロの理容師との協力が不可欠です。サロンでは以下の点を伝えましょう。
最初に「伸ばしたい」という目標を共有する
これが最も重要です。「ツーブロックをやめて、最終的にはセンターパートにしたい」というように、あなたの目標を最初に共有してください。そうすれば、理容師はゴールから逆算し、長期的な計画を立てて、その時々で最適なカットを提案してくれます。
「繋げる」カットを依頼する
伸ばしていくと決めたら、オーダーは「刈り上げてください」ではなく、「刈り上げていた部分をトップに繋げるように、ぼかしてください」に変わります。プロはハサミを使い、段差になっている部分の角を取り、自然なグラデーションを作ってくれます。
伸ばす過程でも「メンテナンス」を欠かさない
髪を伸ばすからといって、サロンに行かずに放置するのは最悪の選択です。形が崩れ、扱いにくさに耐えきれず、結局また刈り上げてしまう原因になります。1ヶ月〜1ヶ月半に一度はサロンで毛量調整やシルエットの調整をしてもらうことが、きれいに伸ばすための絶対条件です。
なぜ「伸ばす途中」こそプロの技術が必要なのか
ツーブロックからの伸ばし方を一人で乗り切るのは、非常に困難な道のりです。その過程で挫折しそうになった時、あるいはそうなる前に、プロの理容師はあなたの最強のパートナーになります。
私たちは、最終的なゴールを見据え、その途中の期間もあなたが格好良く、そして快適に過ごせるように、計画的にカットやパーマを提案します。どのタイミングでパーマをかけるのがベストか、どの部分の毛量を調整すれば扱いやすくなるか。それを的確に判断し、ストレスなく目標達成まで導くのが私たちの仕事です。
まとめ
ツーブロックからのスタイルチェンジは、計画性がすべてです。「隠す」→「パーマで馴染ませる」→「形を整える」というステップを踏み、その過程でプロによる定期的なメンテナンスを挟むこと。これが、挫折せずに理想のヘアスタイルを手に入れるための唯一の方法と言っても過言ではありません。
「髪を伸ばしてみようかな」そう思ったその瞬間が、サロンに相談する絶好のタイミングです。ぜひ一度、私たちにあなたの「これから」のヘアプランをご相談ください。