【立体感と動きを宿す】フェードカット×ハイライトで創る、ワンランク上のスタイル
シャープでクリーンな、完成されたヘアスタイル「フェードカット」。しかし、もしそのスタイルに、光の筋のような「立体感」と、髪が生きているかのような「動き」を自在にプラスできるとしたら、どうでしょう?
その魔法のような効果をもたらすのが、トップの髪に筋状のカラーデザインを施す「ハイライト」という技術です。
「全体を染めるのは派手すぎるけど、何か変化が欲しい」
「髪に立体感がなく、ペタッと見えてしまう」
「気になる白髪を、お洒落にカバーしたい」
そんな、大人の男性が抱える様々な願いを、フェードカットとハイライトの組み合わせは、見事に叶えてくれます。この記事では、その魅力からオーダー方法、そして美しい状態を保つためのケアまで、プロの理容師が徹底的に解説します。
なぜフェードカットに「ハイライト」は相性抜群なのか?
シャープなカットと、繊細なカラーリング。この二つが融合することで、他のスタイルでは得られない、特別なメリットが生まれます。
- 理由1
究極の“立体感”が手に入る
フェードカットが持つ、刈り上げのグラデーションによる「造形的な立体感」。そこに、ハイライトが生み出す、色の濃淡による「色彩的な立体感」が加わります。この二つの立体感が掛け合わさることで、髪型全体がより3D的に、そして躍動感あふれる印象へと劇的に変化するのです。 - 理由2
髪の“動き”をドラマティックに演出する
特に、動きが出にくい直毛の方におすすめです。ハイライトは、髪をセットした時の毛流れや束感を、視覚的にくっきりと強調してくれます。ワックスで無造作に動かした時、ジェルでビシッと流した時、その一筋一筋の動きがドラマティックに可視化され、スタイリングが何倍も楽しくなります。 - 理由3
“白髪ぼかし”としても絶大な効果を発揮する
ハイライトは、気になる白髪を「お洒落にカモフラージュする」のに非常に有効なテクニックです。白髪を暗く染めて隠すのではなく、白髪に近い明るい筋(ハイライト)を全体に混ぜ込むことで、新しく生えてくる白髪が目立ちにくくなります。白髪を悩みから、デザインの一部へと昇華させる、大人のためのカラー技術です。
【カラー別】フェード×ハイライトの人気スタイル
ハイライトで入れる色によって、あなたの印象は自由自在に変わります。
- シルバー/アッシュ系
ハイライト黒髪とのコントラストが美しく、クールで都会的な印象を与えます。赤みを抑えたくすみカラーは、スタイリッシュで洗練された雰囲気を求める方に最適です。 - ブロンド/ゴールド系
ハイライトより華やかで、存在感を主張するスタイル。エッジの効いたフェードと組み合わせることで、ストリートファッションなどにも負けない、力強い個性を演出します。 - ナチュラルブラウン系
ハイライトさりげなく、自然な立体感を出したいならこちら。地毛に近いトーンでハイライトを入れることで、やりすぎ感なく、上品にお洒落度をアップさせることができます。ビジネスシーンでも許容されやすい、人気のカラーです。
失敗しない!ハイライトのオーダー方法と注意点
サロンで理想のスタイルを手に入れるためには、的確なオーダーが鍵となります。
- ポイント1
「太さ」と「量」のイメージを伝える
「髪の表面に、細いハイライトをたくさん入れて欲しい」「サイドに流した時に見えるように、太めのハイ撮ライトを数本だけ入れたい」など、具体的なイメージを伝えましょう。もちろん、理想のスタイルの写真を見せるのが最も確実です。 - ポイント2
ブリーチの必要性を理解する
多くの場合、地毛より明るい、はっきりとしたハイライトを入れるためには、その部分の髪の色素を抜く「ブリーチ」という作業が必要になります。ブリーチは髪にある程度の負担がかかるため、その後のヘアケアが重要になることを理解しておきましょう。 - 料金と時間について
ハイライトは、通常のカットやワンカラーに比べ、デザインが複雑になる分、時間と料金が追加でかかります。ブリーチの有無やハイライトを入れる量によって変動しますので、事前にサロンに確認することをおすすめします。
ハイライトを美しく保つための、スタイリングとケア
せっかく入れた美しいハイライトを、一日でも長く楽しむための秘訣です。
- スタイリング
ジェルやグリース、ヘアオイルなど、ツヤの出るスタイリング剤を使うと、ハイライトの筋感が際立ち、色のコントラストが美しく見えます。セットの際は、毛束を意識してスタイリングするのがポイントです。 - ホームケア
ブリーチをした髪の最大の敵は「色落ちによる黄ばみ」です。これを防ぐために、紫色の色素が入った「ムラサキシャンプー(通称ムラシャン)」を週に数回使うことを強く推奨します。また、ダメージケアのためのトリートメントも、美しい髪色を保つために不可欠です。
カットとカラー、両方の専門技術が求められる理由
最後に、これだけは知っておいてください。
「フェード×ハイライト」は、精密なカット技術と、繊細なカラー技術という、異なる二つの専門性が高いレベルで融合して初めて完成する、非常に難易度の高いスタイルです。
ハイライトが最も美しく見える毛流れや束感を、あらかじめ計算して創り出すカット技術。
お客様の髪質やダメージレベルを見極め、狙った色を正確に表現するためのカラーリング技術。
この両方を一人のスタイリストが高いレベルで提供できること。それこそが、プロの理容室・ヘアサロンの強みなのです。
まとめ
いつものフェードカットに、「ハイライト」という一さじのスパイスを加えるだけで、あなたのスタイルは、究極の「立体感」と「動き」を宿し、ワンランク上のお洒落を手に入れることができます。
あなただけのカスタムデザインで、新しい自分の魅力を発見するお手伝いを、ぜひ私たちプロにお任せください。

