【ヘアサロンのダブルカラー】で、理想の髪色へ。透明感と発色を叶える技術をプロが解説
「透き通るような、外国人風のシルバーアッシュにしたい」
「黒髪や茶髪では決して表現できない、自分だけの特別な髪色を手に入れたい」
そんな、あなたが心に描く理想の髪色。それは、通常のヘアカラー(ワンカラー)だけでは、決して到達できない領域かもしれません。その、一切の妥協なく「なりたい髪色」を叶えるための特別な技術が、ヘアサロンで提供する**「ダブルカラー」**です。
この記事では、ダブルカラーがどのような技術で、なぜそれほどまでに美しい発色が可能になるのか、その仕組みから、人気のスタイル、そして施術を受ける上での注意点まで、その全てをプロの視点から徹底的に解説します。
ダブルカラーとは?なぜ2回染める必要があるのか
ダブルカラーとは、その名の通り、2段階の工程を経て髪を染め上げる、非常にデザイン性の高いカラー技術です。
1stステップ:ブリーチ(脱色)
まず、最初の工程で行うのが「ブリーチ」です。ブリーチ剤を使い、あなたの髪が本来持つメラニン色素を抜き去り、髪を明るくしていきます。
これは、絵を描く前に、黒い画用紙を**「真っ白なキャンバス」**に近づける作業と同じです。この土台を創ることで、初めて、次の工程で乗せる色が、クリアに、そして美しく発色するのです。
2ndステップ:オンカラー(染色)
ブリーチで明るくなった髪の上に、あなたが希望する色(アッシュ、グレー、ピンクなど)のカラー剤を乗せていきます。ベースが明るいキャンバスになっているため、カラー剤が持つ本来の色味が、一切邪魔されることなく、鮮やかに、そして透き通るように表現されます。
ワンカラーとの違い
通常のワンカラーは、あなたの地毛の色の上から、直接カラー剤を重ねるため、どうしても元の髪色の影響を受け、表現できる明るさや色味には限界があります。ダブルカラーは、その限界を超えるための、特別なカラー技術なのです。
ダブルカラーでしか表現できない、特別なヘアカラーの世界
ダブルカラーだからこそ実現できる、人気のハイトーンカラーをご紹介します。
- 透明感の極み「ホワイト/シルバー系」限りなく白に近いホワイトブロンドや、クールで洗練されたシルバーアッシュ。究極の透明感を求めるなら、ダブルカラーが必須となります。
- 不動の人気「グレージュ/ミルクティーベージュ系」日本人特有の赤みを完全に消し去り、外国人風の、くすみ感のある柔らかなベージュや、クールなグレーを表現。ワンカラーでは決して出せない、絶妙なニュアンスが手に入ります。
- 鮮やかな「ビビッド/ペールトーン系」ブルー、ピンク、グリーンなど、まるで絵の具のようなクリアな発色。あるいは、淡く儚いパステル系の色味。これらも、白いキャンバスがあってこそ、美しく表現できます。
【最重要】ダメージを制する者が、ダブルカラーを制す
ダブルカラーと切っても切れないのが、「ダメージ」に関する懸念です。
ブリーチによるダメージは避けられない
正直にお伝えすると、ブリーチは、髪の内部の色素と共に、タンパク質などの栄養分も削り取ってしまうため、髪に負担をかける施術です。
プロの技「ケアブリーチ」
しかし、現代のヘアサロンには、そのダメージを最小限に抑えるための**「ケアブリーチ」**という選択肢があります。これは、髪の強度を保ち、ダメージを補修する特殊な保護成分を、ブリーチ剤そのものに配合する技術です。これにより、髪への負担を大幅に軽減しながら、理想のハイトーンを目指すことが可能になります。
セルフ施術の危険性
言うまでもなく、ダブルカラー、特にその土台となるブリーチを、ご自身で行うのは非常に危険です。薬剤の選定ミスや、塗布ムラ、放置時間の判断ミスは、取り返しのつかない深刻なダメージや、まだらな色ムラに直結します。ダブルカラーは、必ず、信頼できるプロにお任せください。
美しいハイトーンを維持するための、アフターケア
ダブルカラーで手に入れた美しい髪色を、1日でも長く楽しむためには、日々のケアが何よりも重要です。
- 色落ちの過程を楽しむダブルカラーの髪は、まず表面に乗せた色が抜け、その後、ベースの美しいブロンドヘアが現れるという、2段階で色落ちを楽しめるという側面もあります。
- カラーシャンプーの重要性
- 紫シャンプー(ムラシャン): シルバー系、アッシュ系、ホワイト系、そしてブロンドヘアを維持したい場合、色落ちの過程で出てくる黄ばみを打ち消すための必須アイテムです。
- ピンクシャンプーなど: ピンクやレッド系の色味を維持したい場合は、その色素を直接補充してくれるカラーシャンプーを使いましょう。
サロンで理想のダブルカラーをオーダーするコツ
- 1. 理想の髪色がわかる写真を用意する繊細な色味は、言葉で説明するよりも、写真で共有するのが最も確実です。
- 2. 予算と時間を事前に確認するダブルカラーは、通常のカラーよりも料金が高額になり、時間も長くかかります(3時間以上が目安)。予約の際に、おおよその目安を確認しておくと安心です。
- 3. 過去の髪の履歴を正直に話す黒染めや縮毛矯正の履歴があると、ブリーチをしても色が抜けにくい場合があります。美しい仕上がりのために、必ずスタイリストにお伝えください。
まとめ
ダブルカラーは、あなたの髪のデザインの可能性を無限に広げ、一切の妥協なく「なりたい髪色」を叶えるための、特別な技術です。
その美しい仕上がりは、あなたの髪質の見極め、ダメージを最小限に抑える高度なブリーチ技術、そしてミリグラム単位での繊細な色の調合といった、プロの知識と経験が凝縮された結果なのです。
あなたの「なりたい」を、色で表現しませんか。
想像を超える、新しい自分との出会いを、ぜひ当サロンでご体験ください。まずはカウンセリングで、あなたの理想の色について、じっくりお聞かせください。