【メンズヘア】スタイリングはドライヤーで8割決まる。プロが教える正しい乾かし方と選び方
「毎朝ワックスをつけても、ヘアスタイルがうまく決まらない…」
「時間が経つと、髪がぺたんこになったり、変な方向にハネたりしてしまう」
その悩み、実はスタイリング剤のせいではなく、根本的な「ドライヤーの使い方」にあるのかもしれません。多くの男性が、ドライヤーを単に「髪を乾かすための道具」だと思っています。しかし、私たちプロにとって、ドライヤーはヘアスタイルを創るための最も重要なツールなのです。
この記事では、あなたの毎日のスタイリングを劇的に変える、プロが実践するドライヤーの正しい使い方から、選び方のポイントまで、その極意を徹底的に解説します。
なぜ自然乾燥はNG?ドライヤーを使うべき3つの理由
まず、なぜドライヤーが必須なのか。自然乾燥ではなく、ドライヤーを使うべき明確な理由があります。
1. 髪と頭皮の健康を守るため
髪が濡れたままの状態は、キューティクルが開き、非常にデリケートで傷つきやすい状態です。また、湿った頭皮は雑菌が繁殖しやすく、ニオイやフケ、かゆみの原因にもなります。ドライヤーで素早く乾かすことは、髪と頭皮を健やかな状態に保つための基本です。
2. 髪のクセをリセットするため
寝癖や、生まれつきの生えグセは、髪が乾いた状態で直そうとしても、なかなか言うことを聞きません。これらのクセは、一度根元からしっかりと濡らし、ドライヤーで乾かす過程で髪の内部の水素結合をコントロールすることによって、初めてリセットできるのです。
3. スタイリングの「土台」を作るため
これが最も重要なポイントです。ワックスやジェルは、ドライヤーで作った髪型の土台を「キープ」したり、「質感」を加えたりするための仕上げ剤にすぎません。髪のボリュームを出す・抑える、毛流れを作る、といったスタイルの骨格は、すべてドライヤーの段階で作られます。この土台がしっかりしていれば、スタイリング剤は少量で済み、仕上がりも格段に美しく、長持ちします。
これがプロの基本技術!正しいドライヤーの使い方【完全ステップガイド】
毎日の習慣を少し変えるだけで、仕上がりは劇的に変わります。
Step 0:タオルドライで優しく水分を取る
お風呂上がり、まずはタオルで優しく水分を取り除きます。この時、ゴシゴシと力強く擦るのは絶対にNG。キューティクルを傷つける原因になります。頭皮をマッサージするように揉み込みながら、髪はタオルで挟んでポンポンと優しく叩くように、水分を吸い取ってください。
Step 1:【根元から乾かす】全体の8割をドライ
まずはスタイリングのことは考えず、髪全体を乾かすことに集中します。特に乾きにくい根元や、毛量が多い後頭部を中心に、指の腹で髪をワシャワシャと動かしながら、様々な方向から風を当てていきます。この段階で、全体の8割程度を乾かすイメージです。
Step 2:【温風で形を作る】ボリュームと毛流れをコントロール
ここからが、ヘアデザインの工程です。なりたいスタイルに合わせて、髪の形を創っていきます。
- ボリュームを出したい部分(トップなど): 髪の根元を下から指で持ち上げ、根元に直接温風を送り込むように乾かします。
- ボリュームを抑えたい部分(サイドのハチ周りなど): ドライヤーの風を上から当て、手のひらで髪を軽く押さえつけながら乾かします。
- 毛流れを作りたい部分(前髪など): 流したい方向とは逆方向に一度乾かしてから、本来流したい方向へ髪を引っ張りながら乾かすと、自然な毛流れと根元の立ち上がりが生まれます。
Step 3:【冷風で固定する】形を記憶させる
髪には「温められると形が変わり、冷える時に形が固定される」という性質があります。Step 2の温風で作ったシルエットをキープするために、仕上げに髪全体に冷風を当てましょう。このひと手間で、スタイルの持ちが格段に変わります。
【ヘアスタイル別】ドライヤー応用テクニック
- アップバング/ショートヘア: 前髪の根元を下からしっかりと立ち上げ、温風を当てた直後に冷風でキープする技術が特に重要です。
- マッシュヘア: トップはふんわりと、サイドはタイトに。全体の丸いシルエットを意識しながら、メリハリをつけて乾かします。
- センターパート: 分け目の根元がぺたんこにならないよう、左右両方から風を当てて根元を立ち上げることが、スタイル成功の鍵です。
- パーマヘア: 強い風でカールを伸ばしてしまわないよう、弱風で、髪を手のひらで優しく揉み込みながら乾かすのが基本です。
メンズドライヤーの選び方|重視すべきは「風量」と「温度」
これからドライヤーを選ぶなら、以下のポイントを意識してみてください。
- 大風量: 髪を乾かす時間を短縮できることは、髪への熱ダメージを軽減することに直結します。特に髪が短い男性は、素早く乾かせる大風量タイプがおすすめです。
- 温度調節機能: 高温すぎない温度で乾かせたり、温風と冷風の切り替えがスムーズだったりするものが理想的です。
まとめ
毎日のヘアスタイリングがうまく決まらない、その悩みの根本的な原因は、スタイリング剤の前段階、「ドライヤー」でのベース作りにあったかもしれません。今回ご紹介した正しい乾かし方をマスターするだけで、あなたのスタイリングは劇的に楽になり、そのクオリティも飛躍的に向上するはずです。
そして、**ドライヤーで乾かすだけで美しいシルエットになる、あなたに本当に似合うヘアスタイルを創り出すのが、私たちプロの「カット技術」です。**骨格や髪質、生えグセを完璧に計算し、最高のベースを創り上げます。
スタイリングのお悩みは、ぜひ当サロンにご相談ください。カットからドライヤーの使い方、スタイリング剤の選び方まで、あなたの毎日がもっとカッコよくなるための全てを、私たちが責任を持ってレクチャーします。