【メンズヘアの新定番】ソフトモヒカンにあえて「襟足あり」。その魅力と作り方
爽やかさと男らしさの象徴として、メンズヘアスタイルの王道に君臨する「ソフトモヒカン」。そのシャープな魅力を最大限に引き出すため、一般的には襟足もすっきりと短く刈り上げるのがセオリーとされています。しかし、あえてそこに「襟足あり」という、ほんの少しの遊び心を加えることで、見慣れた定番スタイルが、より自然で、奥行きのある個性的な髪型へと進化するのをご存知でしょうか。今回は、ソフトモヒカンの新たな可能性を秘めた「襟足あり」スタイルの魅力と、おしゃれに見せるための重要なポイントについて、詳しく解説してまいります。
「襟足あり」ソフトモヒカンが選ばれる理由
なぜ、計算されたソフトモヒカンのシルエットの中に、あえて襟足を残すという選択をするのでしょうか。その背景には、デザイン性だけでなく、よりご自身に似合わせるための、いくつかの理由があります。
印象を和らげる「自然な雰囲気」
刈り上げの持つ、シャープで潔い印象を少しだけ和らげ、よりナチュラルで、親しみやすい雰囲気を演出したい。そんな場合に、「襟足あり」という選択肢は非常に効果的です。きっちりと決めすぎない、リラックスしたムードが漂います。
気になる骨格をカバーする効果
例えば、首が細長いことにお悩みの場合、襟足を少し残してあげることで、首との一体感が生まれ、全体のバランスが取りやすくなるといった、骨格を自然に補正する効果も期待できます。
失敗しないための「襟足あり」のデザイン法則
「襟足あり」のスタイルで最も避けなければならないのが、手入れが行き届いていない、だらしない印象になってしまうことです。そうならないためには、いくつかの絶対的なルールが存在します。
絶対条件は「軽さ」と「清潔感」
最も重要なのが、残した襟足の質感と長さです。ただ長く、そしてボサボサと重く残すのではなく、理容師の技術で毛量を丁寧に調整し、「軽やかさ」を出すこと。そして、服の襟にだらしなくかかってしまうことのない、「清潔な長さ」に留めること。これが、おしゃれに見せるための絶対の条件です。
サイドの「メリハリ」は必須です
襟足に長さを残すというデザインを活かすためにも、サイドの部分はツーブロックにするか、潔く短く刈り上げることで、全体のバランスが引き締まります。このシャープなサイドと、動きのある襟足とのメリハリがないと、全体的にただ伸びっぱなしの、野暮ったい印象になってしまうため注意が必要です。
簡単なスタイリングで、魅力を引き出す
このスタイルの魅力を引き出すためのスタイリングは、非常にシンプルです。主役はあくまでソフトモヒカンのトップ部分。まずはドライヤーでトップの根元をしっかりと立ち上げ、ワックスで動きと束感を創り出します。襟足は、スタイリング剤を新たにつけるのではなく、手のひらにごく少量残ったものを、毛先を軽くつまむようになじませる程度で十分です。
絶妙な「残し加減」は、プロの技術の証明です
どれくらいの長さを、そして、どれくらいの量を残せば、野暮ったくならずに「おしゃれなスタイル」として成立するのか。そのミリ単位の「残し加減」を見極めることこそ、豊富な経験と卓越したデザインセンスを持つ、プロの理容師・美容師にしかできない、非常に高度な仕事です。
誠実な理容師は、お客様のご要望を形にするだけでなく、その方の骨格や髪質に合わせて、最も魅力的に見えるバランスを提案してくれる、信頼できるアーティストです。ご自身だけの究極のスタイルを手に入れるために、ぜひ一度、デザイン力と技術力の両方を兼ね備えた、本物のプロフェッショナルに相談してみてはいかがでしょうか。