中学生男子の伸ばしかけの髪型 上手に乗り切るための整え方
これまでの短い髪型から少しイメージを変えようと、髪を伸ばし始めたという中学生の男子生徒も少なくないかもしれません。しかし、目標とする長さになるまでの、いわゆる「伸ばしかけ」の時期は、髪が中途半端な長さでうまくまとまらなかったり、どのように扱って良いか分からなかったりと、悩んでしまうことも多いものです。そのまま何もせずにただ伸ばし続けてしまうと、全体的にだらしない印象に見えてしまったり、意図せず学校の規則に触れてしまったりすることさえあります。実は、この伸ばしかけの時期こそ、プロの理容師による「形を整えるための散髪」が非常に重要であり、おしゃれに、そしてきれいに髪を伸ばすための秘訣なのです。この記事では、伸ばしかけの時期を快適に、そして格好良く乗り切るための髪の整え方や、その基本的な考え方について詳しく解説いたします。
「伸ばしかけ」の時期になぜ散髪が必要なのか
「髪を伸ばしているのに、どうして散髪に行く必要があるの?」と不思議に思う方もいらっしゃるかもしれません。その理由は、髪の毛は、すべての部分が同じ速さ、同じように伸びるわけではない、という点にあります。特に、サイド(耳周り)や襟足の髪は、少し伸びるだけでも全体のシルエットを崩し、重たく野暮ったい印象を与えてしまう原因になります。そこで重要になるのが、あなたが伸ばしたいと思っている頭頂部(トップ)や前髪の長さは変えずに、形が崩れてきたサイドや襟足といった部分だけを定期的に整える「メンテナンスカット」です。これにより、常に学生らしい清潔感を保ちながら、ストレスを感じることなく、目標の髪型へときれいに伸ばし続けることができるのです。
伸ばしかけの時期におすすめの髪型
ここでは、メンテナンスカットを施すことで、伸ばしかけの時期でも爽やかな印象を保つことができる、おすすめのスタイルをご紹介します。
襟足をすっきりさせた「ナチュラルショート」
トップや前髪の長さはそのまま伸ばし続けながら、最もだらしなく見えがちな襟足の部分だけを、首のラインに沿ってすっきりと整えるスタイルです。後ろ姿の清潔感が保たれるため、学校の先生や保護者の方から見ても安心感があり、校則にも対応しやすくなります。
サイドの膨らみを抑えた「軽めマッシュ」
最終的にマッシュスタイルを目指している途中の段階で、特に効果的な整え方です。重くなりやすいサイドの髪の内側の量をすきばさみで調整してもらったり、耳にかかり始めた部分をきれいに整えてもらったりすることで、清潔感のあるマッシュらしい丸いシルエットを維持したまま、快適に伸ばし続けることができます。
ご自宅でのお手入れのポイント
髪が中途半端な長さになってくると、どうしても朝の寝癖がつきやすくなります。洗髪の後は、面倒でも自然乾燥に任せず、必ずドライヤーで髪の根元からしっかりと乾かすようにしましょう。それだけで、翌朝の髪のまとまりが大きく改善され、お手入れがずっと楽になります。
理容室での上手な伝え方
伸ばしかけという特殊な状況を理容師に理解してもらうためには、注文の仕方も少し工夫が必要です。席に着いたら、まずはっきりと「今、髪を伸ばしている途中です」ということを、一番はじめにお伝えください。その上で、「最終的にはマッシュスタイルにしたいと考えています」といった今後の目標や、「今回は全体の長さは変えずに、伸びてきた襟足だけをすっきりとさせてください」というように、今回整えたい部分を具体的にお話しいただくと、私たちの作業もスムーズに進みます。「伸ばしている途中なのですが、だらしなく見えないように、格好良く整えてください」と、専門家である私たちにご相談いただくのも、もちろん大歓迎です。
計画的なカットで、理想の髪型へ
おしゃれで格好良い髪型は、ただ無計画に伸ばしっぱなしにするのではなく、定期的に形を整えながら、計画的に作られていくものです。伸ばしかけの、少しうっとうしく感じる時期も、プロの手を上手に借りることで、その過程さえもおしゃれに楽しむことができます。私たちは、お客様の「こうなりたい」という未来のイメージを共有し、そこへ向かう道のりを最高の形でサポートすることが、誠実な理容師の役割だと考えています。