坊主から伸ばす時のおすすめの髪型|伸ばしかけもおしゃれに楽しむ方法
髪を伸ばす過程は、新しい髪型と出会う旅
心機一転、すっきりとした坊主頭から、また髪を伸ばしていこうと決意された時、「この伸びかけの、中途半端な時期をどう過ごせば良いのだろうか」と、少し不安に感じてしまう方は少なくありません。確かに、ただ放置してしまえば、全体の形がまとまらず、だらしない印象に見えてしまうこともあります。
しかし、その髪が伸びていく過程は、決して我慢だけの期間ではありません。それは、これまで試したことのなかった様々な短い髪型を、順番に体験していくことができる、またとない機会なのです。計画的に形を整えながら伸ばしていくことで、どの瞬間もおしゃれな髪型でいることは、十分に可能です。
段階1(〜3ヶ月):まずは「おしゃれ坊主」と「ベリーショート」
坊主頭から髪が数センチメートルほど伸びてきた、伸ばし始めの時期。この最も扱いにくいと感じる時期を格好良く乗り切るための最初の髪型が、「おしゃれ坊主」や「ベリーショート」です。
刈りたての頃のきれいな輪郭が少しぼやけてきたと感じたら、まずは伸びるのが早く、バランスを崩す原因となりやすい襟足や耳周りをすっきりと整えましょう。たったこれだけでも、清潔感が劇的に向上し、単なる「伸びかけ」ではなく、計算された「おしゃれ坊主」という髪型になります。さらにトップに長さが出てきたら、ごく少量の整髪料で毛束感や動きを出すことで、快活な印象の「ベリーショート」として、積極的に楽しむことができます。
段階2(3〜6ヶ月):「ソフトモヒカン」と「ツーブロック風」
髪を伸ばし始めて3ヶ月も経つと、頭頂部の髪に十分な長さが生まれ、髪型としてデザインできる幅が大きく広がります。この時期に特におすすめなのが、伸びてきたトップの長さを活かした髪型です。
例えば、膨らみやすい側頭部(サイド)をすっきりと短く整えれば、頭の形をきれいに見せる立体的な「ソフトモヒカン」へと、ごく自然に移行することができます。あるいは、サイドをさらに短く刈り上げて、トップとの長短の差をより明確にすれば、メリハリの効いた「ツーブロック風」のスタイルに挑戦することも可能です。
段階3(6ヶ月以降):「ショートヘア」というゴールへ
半年以上が経過し、全体的にしっかりとした長さが揃ってくれば、いよいよ本格的な「ショートヘア」という、多くの方が目標とする髪型が視野に入ってきます。前髪を作って下ろしたり、自然に流したり、あるいは分け目を変えてみたりと、髪型のおしゃれを存分に楽しめるようになるでしょう。ここまでくれば、坊主頭だった頃とは全く違う、新しいご自身のスタイルを確立することができます。
どの髪型を目指すにも、最も大切なこと
ご紹介したどの髪型を楽しむ上でも、そして最終的にご自身の理想とする髪型に美しくたどり着くためにも、絶対に守っていただきたい、たった一つの秘訣があります。それは、「伸ばしっぱなしにせず、定期的に理容室で形を整えること」です。
伸ばしている途中で髪を切る、というのは、一見、遠回りのように思えるかもしれません。しかし、髪の専門家である私達理容師が、お客様の最終的なゴールを見据えながら、その時々で不要な部分だけを見極めて整えることこそが、伸ばす過程の全ての瞬間を格好良く、そして快適に過ごすための、唯一で最善の方法なのです。
「坊主から伸ばしたい」という、その一言だけで十分です。お客様がどのような髪型を目指しているのか、あるいはまだ決めかねている場合でも、私達が最高の道筋をご提案いたします。どうぞお気軽にご相談ください。