坊主頭の立つ髪を「寝かせる」方法|整髪料の選び方から専門技術まで
坊主頭の「立つ髪」というお悩み
すっきりとした坊主頭にしたものの、ご自身の髪質がまっすぐで硬いために、髪の毛が短くなったことで元気に立ち上がってしまい、想像していたような丸いシルエットにならない、とお悩みの方はいらっしゃいませんか。特に、少し髪が伸びてきた中途半端な長さの時期に、この「ツンツンと立つ髪」を、どうにかしてきれいに寝かせたい、まとめたいと感じる方は少なくないようです。
しかし、どうぞご安心ください。そのお悩みは、日々の簡単な手入れの工夫や、髪型の選び方、そして私達のような専門家の技術によって、十分に解消することが可能です。ここでは、坊主頭の立つ髪をきれいに「寝かせる」ための、具体的な方法について詳しく解説してまいります。
ご自宅でできる、髪を寝かせるための手入れ
まずは、ご自身でできる、日々の簡単な手入れの方法からご紹介いたします。
方法1:整髪料で抑える
最も手軽で効果的なのが、整髪料の力を借りる方法です。立つ髪を寝かせるためには、ある程度の重さと粘り気を持つ整髪料が適しています。特に、濡れたような艶を出しながら、しなやかに髪をまとめてくれる「グリース」や、より強力なセット力で、しっかりと髪を固めて抑えることができる「ジェル」がお勧めです。
使い方のコツは、まず少量を手のひらでよく伸ばし、髪の根元から毛先に向かって、手のひら全体で髪を「上から下に撫でつける」ように、優しく馴染ませることです。これだけでも、髪の立ち上がりはかなり抑えられます。
方法2:ドライヤーで癖をつける
お風呂上がりの、髪が濡れている状態も、髪を寝かせるための大切な時間です。ドライヤーで髪を乾かす際に、風を頭頂部から下方向に向けて当てながら、もう片方の手のひらで髪全体を優しく押さえつけるようにして乾かしてみてください。こうすることで、髪の根元の生え癖が、ある程度上から下へと向くように補正され、乾いた後も髪が収まりやすくなります。
根本的な解決策:理容室の専門技術
ご自宅での手入れは非常に有効ですが、毎日の手間をなくし、悩みを根本から解決するためには、やはり専門家である私達理容師の技術をお役立ていただくのが最善の方法です。
髪質に合わせたカット
私達は、お客様一人ひとりの髪の生え方や毛流れの方向を、ミリ単位で見極めることができます。そして、その髪が自然に収まりやすいように、あるいは立ち上がりが気にならないように、計算してカットを施します。髪が最も立ちやすい中途半端な長さを避け、潔く短くするか、逆に重みで寝る長さを残すといった、長さの調整も的確に行います。
究極の技術「アイロンパーマ(濡れパン)」
そして、どうしても髪が立ってしまうという、非常に硬い直毛の方への最も効果的な解決策が、「濡れパン」とも呼ばれる、短い髪専用のアイロンパーマです。これは、専用の高温のアイロン(こて)を使い、髪の根元から熱を加えることで、毛流れそのものを物理的に矯正する、理容室ならではの特別な技術です。一度この施術を行えば、その後は髪を乾かすだけで、まるで生まれつきのように髪が自然に寝る状態を作り出すことができ、毎朝の手入れが劇的に楽になります。
まとめ:髪質の悩みを、魅力に変える場所
坊主頭の立つ髪を「寝かせる」ためには、日々の手入れから、カットの工夫、そして専門的なパーマ技術まで、実に様々な方法が存在します。もし、ご自身の髪質が原因で、理想の坊主頭を諦めかけているのだとしたら、それはあまりにもったいないことです。
私達は、お客様一人ひとりの髪質という「個性」に真摯に向き合い、それを悩みから魅力へと変えるための、知識と技術を持っています。どうぞ、そのお悩みを、一度私達にご相談ください。