坊主頭が中途半端な長さになった時の対処法|清潔感を保つ秘訣
誰もが通る「中途半端な時期」という悩み
すっきりと短く整えた坊主頭も、時間が経つにつれて髪が伸び、気がつけば「なんだか形がまとまらない」と感じる時期がやってきます。これは、坊主頭にしたことがある方の多くが、一度は経験するお悩みではないでしょうか。
特に、襟足や側頭部(サイド)の髪が伸びてくると、刈りたての頃のきれいな丸い輪郭がぼやけてしまい、全体として手入れが行き届いていないような、中途半端な印象に見えてしまいがちです。しかし、この誰もが通る時期は、いくつかの工夫と考え方で、上手に乗り越えることができます。
なぜ中途半端な長さは格好悪く見えるのか
髪が伸びてきてまとまりが悪く見えてしまうのには、いくつかの理由があります。坊主頭の魅力は、頭の形に沿った、無駄のない美しいシルエットにあります。髪が不均一に伸びることで、まずそのきれいな輪郭が崩れてしまうことが、最も大きな原因です。
また、髪の毛は生えている場所によって、伸びる速さが違って感じられることがあります。特に、襟足や耳周りの髪は、他の部分に比べて早く伸びたように見えやすく、全体の整ったバランスを崩し、清潔感を損なう要因になりがちです。髪質がまっすぐな直毛の方の場合は、伸びてきた髪が立ち上がり、より一層まとまりのない印象になってしまうこともあります。
応急処置としての自宅での手入れ
次に理容室へ行くまでの間、ご自身でできる応急処置として、整髪料を少しだけ使ってみるという方法があります。ジェルやグリース、ヘアクリームといった整髪料を、ごく少量、手のひらでよく伸ばしてから、髪の表面を優しく撫でつけるようにして馴染ませてみましょう。
これだけでも、伸びてきた髪のぱさつきが抑えられ、艶が出ることで、手入れをされたような印象に変わります。形がまとまらない時期だからこそ、頭皮を清潔に保ったり、服装をいつもより少しきれいにしたりと、髪以外の部分で全体の清潔感を高めることを意識するのも良い方法です。
最も効果的な解決策:理容室での手入れ
ご自宅での手入れはあくまで一時的な対処法です。中途半端な状態を最も美しく、そして効果的に解決する方法は、やはり髪の専門家である理容師に相談することです。
私達理容師は、全体の長さを大きく変えることなく、伸びてきてバランスを崩している襟足や耳周りの部分だけをきれいに整えることができます。不要な部分を少し刈り整えるだけで、全体の印象は見違えるようにすっきりとし、刈りたてのような清潔感が蘇ります。
もし、坊主頭から髪を伸ばしていく途中なのであれば、その中途半端な長さを「次の髪型への準備期間」と捉え、ベリーショートやソフトモヒカンといった、新しいおしゃれな髪型へと形を整えていくことも可能です。結局のところ、中途半端で格好悪い状態にならないための最善の方法は、形が崩れ始める前の、3週間から1ヶ月に一度を目安として、定期的に理容室で手入れを続けることなのです。
「最近、髪型がどうにもまとまらないな」と感じ始めたら、それがお手入れの合図です。お客様の現在の髪の状態から、再びすっきりと短い坊主頭に整えることも、次の髪型へ向けてきれいに伸ばしていくお手伝いをすることも、私達には可能です。どうぞお気軽にご相談ください。