坊主頭に関するよくある疑問にお答えします|専門家が解説する髪型のあれこれ
坊主頭に関する様々な疑問
すっきりと清潔感のある坊主頭は、多くの魅力を持つ髪型です。しかし、そのシンプルさゆえに、いざご自身が挑戦するとなると、「自分に似合うだろうか」「長さはどのくらいが良いのだろう」「手入れはどうすればいいのか」など、次々と疑問や不安が湧いてくる、という方も少なくないのではないでしょうか。
インターネット上の質問サイトなどを見ても、坊主頭に関するお悩みは数多く寄せられています。そこでこの記事では、皆様が抱きやすい坊主頭に関する疑問について、髪の専門家である理容師の立場から、一つひとつ丁寧にお答えしていきたいと思います。
質問1:坊主頭が自分に似合うか不安です。
これは、私達がお客様から最も多くいただくご相談の一つです。髪型を大きく変えるのですから、不安に感じられるのはごく自然なことです。結論から申し上げますと、坊主頭は、長さや形の整え方次第で、どのような骨格や顔の形の方にも似合わせることが可能な髪型です。
もしご不安な場合は、いきなり極端に短くするのではなく、まずは髪の質感が残る9mmから12mm程度の、少し長めの設定から試してみてはいかがでしょうか。また、側頭部を短くし、頭頂部に少し長さを残す「ソフトモヒカン」風の髪型も、多くの方に似合いやすく、挑戦への心理的な抵抗が少ないためお勧めです。
質問2:長さは何ミリメートルで頼むのがおすすめですか?
ミリ数で長さを指定するのは、坊主頭を注文する際の基本的な方法です。どの長さを選ぶかは、ご自身がどのような印象に見せたいかによって決まります。例えば、3mm以下の短さは非常に精悍で潔い印象に、5mmから6mm程度の長さは爽やかさと誠実さを感じさせる標準的な印象になります。9mm以上の長さは、より柔和でおしゃれな雰囲気を演出します。もし迷われた場合は、多くの方に似合いやすく、場面を選ばない6mmあたりを基準に考えてみるのが良いでしょう。
質問3:髪が薄いのですが、坊主頭にすると余計に目立ちますか?
これもまた、非常に繊細で、多くの方が気にされているお悩みです。長い髪で気になる部分を無理に隠そうとするよりも、思い切って全体を短くする坊主頭にした方が、潔さからかえって気になる部分が目立ちにくくなり、清潔感も向上する場合が多々あります。ただし、長さの選び方は非常に重要です。あまりにも短くしすぎると、地肌が透けて見えやすくなることもありますので、少し長さを残したり、側頭部をより短く刈り上げることで視線をずらす「フェードスタイル」を取り入れたりといった工夫が有効です。
質問4:直毛で髪が立ちやすいのですが、坊主頭にできますか?
直毛の方が短い髪型にすると、髪が反発して立ちやすい、いわゆる「ツンツン」の状態になることがあります。このお悩みを解決するには、二つの考え方があります。一つは、髪が立つ前に刈ってしまうほど、3mm以下に極端に短くする方法。もう一つは、逆に9mm以上の長さを残し、髪自体の重さで自然に寝かせる方法です。また、その立ちやすい髪質を個性として活かし、頭頂部を長めにしたソフトモヒカン風の髪型にするのも、大変魅力的な選択肢です。
質問5:坊主頭にも手入れや整髪料は必要ですか?
基本的には何もしなくても髪型として完成しているのが坊主頭の魅力ですが、ほんのひと手間を加えることで、その印象はさらに良くなります。坊主頭に整髪料を使う主な目的は、髪を固めることではなく、「艶」を出したり「保湿」をしたりすることです。ジェルやグリース、ヘアクリームなどを少量、髪の表面に薄く馴染ませるだけで、手入れの行き届いた、品のある質感を演出することができます。
疑問や不安は、ぜひ専門家にご相談ください
ここで挙げた以外にも、坊主頭に関する疑問は尽きないことでしょう。インターネット上には様々な情報がありますが、お客様一人ひとりの骨格や髪質、そして生活に合わせた最適な答えは、やはり実際に髪を拝見し、お客様と対話する中でしか見つかりません。
私達理容師は、お客様が抱えるどんな些細な疑問や不安にも、真摯に耳を傾け、専門家として誠実にお答えすることを、何よりも大切な仕事だと考えております。「こんなことを聞いても良いのだろうか」とためらう必要は全くございません。あなたの「気になること」を、どうぞそのまま、私達にお聞かせください。