坊主にしたその後|きれいな状態を「維持する」か「伸ばす」かの選択と手入れ
坊主頭にした後の二つの選択肢
思い切って髪を短く刈り上げ、すっきりとした坊主頭にした時の爽快感は、何物にも代えがたいものがあるかもしれません。日々の手入れの簡便さや、常に清潔な印象を保てることなど、その魅力を実感されている方も多いことでしょう。
しかし、人の髪は日々少しずつ伸びていきます。そのため、坊主頭にした方は、遅かれ早かれ「その後」をどうするかという選択の時を迎えることになります。その選択肢は、大きく分けて二つ。一つは「このすっきりとした短い状態をきれいに維持していく」こと。そしてもう一つは、「ここから心機一転、別の髪型を目指して伸ばしていく」ことです。ここでは、それぞれの選択をした場合の「その後」について、大切な手入れの秘訣をお話しいたします。
選択肢1:きれいな坊主頭を「維持する」
坊主頭の清潔感と手入れのしやすさを気に入り、短い状態を保っていきたいと考える方は多くいらっしゃいます。この場合に最も大切なのは、「こまめな手入れ」を心がけることです。
坊主頭は髪が短いからこそ、ほんの数ミリメートル伸びるだけで、全体の形がぼやけ、手入れがされていない印象に変わってしまいます。美しい丸みのある形と清潔感を維持するためには、理想を言えば2週間から3週間に一度の頻度で、理容室で長さを整えることをお勧めいたします。
また、「維持する」といっても、毎回全く同じにする必要はありません。時には季節に合わせて長さを1mm変えてみたり、襟足や側頭部の刈り上げを工夫して濃淡をつけたりと、短い中にも様々な変化をつけて楽しむことができます。
選択肢2:別の髪型へ向けて「伸ばす」
坊主頭をきっかけに、今度は別の髪型を目指して髪を伸ばしていく、という選択もあります。この場合に最も重要なのは、「ただ伸ばしっぱなしにしない」という意識です。何もせずに放置してしまうと、形がまとまらない不格好な期間が長くなり、途中で断念してしまう原因になりかねません。
きれいに伸ばしていく秘訣は、伸ばしている最中も定期的に理容室で形を整えることです。全体の長さは保ちつつ、伸びるのが早い襟足や、膨らみやすい側頭部だけを調整するだけでも、驚くほどすっきりと見え、伸ばしかけの期間もおしゃれな髪型として楽しむことができます。ベリーショートからショートヘアへと、髪の成長過程そのものを楽しむという考え方が大切です。
坊主頭がもたらす生活の変化
坊主頭にした「その後」は、髪型だけでなく、日々の生活にもいくつかの変化をもたらします。多くの方が実感されるのは、朝の準備時間の大幅な短縮や、シャンプー、ドライヤーにかかる手間が劇的に減るといった、実用的な利点でしょう。
その一方で、注意すべき点もあります。髪の毛が果たしていた頭皮の保護機能が弱まるため、夏場は直射日光による日焼け、冬場は寒さや乾燥に、より直接的にさらされることになります。季節に合わせて帽子を活用するなど、頭皮を守るための少しの配慮があると、より快適に過ごすことができます。
坊主頭にした「その後」をどのように過ごすかは、お客様ご自身の自由です。その状態を美しく「維持する」にしても、新たな髪型を目指して「伸ばす」にしても、その過程で専門家である理容師の助けが必ずお役に立てると私達は考えています。お客様の「その後」のご希望を、ぜひ一度、お気軽にご相談ください。