「毛流れパーマ」をノーセットで。毎朝の髪が、驚くほど楽になる新発想
朝、鏡の前で、どうしてもご自身の思う通りには動いてくれない、髪の毛の流れ。「本当は、もう少しだけ右に流したいのに、頑固に左を向いてしまう」「前髪を、ふんわりと上げたいのに、力なく、まっすぐに下りてしまう」。そんな、日々の小さな、しかし、決して無視することのできないストレスを、感じていらっしゃる男性は、決して少なくないのではないでしょうか。もし、その悩ましい髪の毛の流れを、パーマの力を借りて、ごく自然に、そしてあなたの思い描くままに、優しく導くことができるとしたら。しかも、その理想の状態を、毎日の特別な整髪をしない「ノーセット」で、いとも簡単に実現できるとしたら。今回は、そんな、まるで夢のような髪型を現実のものにする、「毛流れパーマ」という、新しいパーマとの付き合い方について、お話しいたします。
「毛流れパーマ」とは、そもそも何か
まず、「毛流れパーマ」というものが、どのようなものなのかを、ご説明いたします。それは、髪に、はっきりとしたカールや、強いウェーブを付けることを、主な目的とするものではございません。そうではなく、髪の一本一本が、お客様が望む特定の方向へ、ごくごく自然に流れていくように、その「方向性」と、しなやかな「土台」を、パーマの力を借りて、あらかじめ創り出しておく、という技術です。それは、まるで、雄大な川の流れを、緩やかな護岸工事によって、あるべき、最も美しい方向へと、そっと導いてあげる作業にも似ています。
ノーセットを前提とした、パーマの「仕掛け」
この、どこまでも自然な毛流れを、整髪なしで美しく表現するためには、パーマをかける段階で、いくつかの、繊細な「仕掛け」が必要となります。まず、お客様の髪が、本来持つ生え癖に、決して無理に逆らうことはいたしません。その自然な流れを、むしろ尊重し、さらに美しく見せるように、パーマをかける方向を、緻密に設計していきます。そして、髪全体に均一に強くかけるのではなく、例えば、流れが欲しい前髪の毛先や、ふんわりとさせたい頭の頂点部分の根元など、本当に動きが欲しいと願う、その部分にだけ、最小限の、しかし最も効果的な力で、パーマを施していくのです。
毛流れは、カットとパーマの共同作業で生まれる
そして、ここで皆様に、ぜひ知っておいていただきたい、非常に大切なことがございます。それは、パーマによって創り出された、その美しい毛流れが、その真価を最大限に発揮できるかどうかは、すべての土台となる、カットの質に懸かっている、ということです。パーマによって、髪が軽やかに流れるように、あらかじめカットの段階で、全体の毛量や質感を完璧に整えておくこと。そして、髪型全体のシルエットが、その新しい毛流れと、見事に調和していること。この、カットとパーマとの、完璧な連携プレーがあって初めて、ご自宅で、特別な整髪をしなくても決まる、理想の毛流れは完成するのです。
ご自宅で「美しい流れ」を再現する乾かし方
カットとパーマによって、あらかじめ設計された、その美しい毛流れは、ご自宅での、ごく簡単なひと手間で、さらにその輝きを増します。髪を乾かす際に、何か特別な技術は、もはや必要ありません。ただ、私たちが創り出した、その「毛流れの方向」に沿うように、ご自身の手ぐしを、優しく、そしてゆっくりと通しながら、ドライヤーの風を当ててあげる。ただそれだけで良いのです。髪は、熱が加えられ、そして冷める時に、その形を記憶します。この、ごく簡単なひと手間が、理容室で創られた、あの美しい流れを、一日中、そして毎日、あなたのものにしてくれるのです。
理容室で、理想の「毛流れ」を伝えるには
理容室で、この繊細なニュアンスを持つ髪型を注文する際には、ぜひ、ご自身の髪に関する、ありのままのお悩みと、なりたい理想の姿を、私たちにお聞かせください。「直毛で、髪がどうしても思うように流れてくれないのが悩みです」「前髪を、自然にこちら側に流れるようにしたいです」と。その上で、「普段はあまり整髪をしないので、ノーセットでも、乾かすだけで、その流れが再現されるように、パーマで手助けしていただくことはできますか」と、具体的な解決策を求める形で、ご相談ください。
髪が言うことを聞くと、一日が心地よい
毎朝、鏡の前で、まるで格闘するように向き合っていたご自身の髪が、まるで魔法にかかったかのように、あなたの思うままに、ごく自然に、そして美しく流れてくれる。その、日々の小さな成功体験が、その方の一日の気分を、どれほど晴れやかで、そして心地よいものにしてくれることか。整髪をしない「ノーセット」の状態で、そんな理想の毎日を手に入れるための、最も賢明で、そして最も確実な方法。それが、「毛流れパーマ」という、新しい選択肢です。私たちは、単に髪を切る、あるいはパーマをかけるだけでなく、お客様の毎日の「ストレス」を、心からの「喜び」に変える、そのお手伝いをさせていただきたいと、心から願っております。