中学生のための「ノーセットマッシュ」。校則を守って、格好良く決まる頼み方
勉強や部活動に打ち込み、友人との語らいの中で、心も身体も大きく成長していく、かけがえのない中学時代。少しずつ周りの目が気になり始め、ご自身の髪型を「ほんの少しだけ、お洒落で、格好良くしたい」と、そのように考え始めるのは、とても自然で、素晴らしいことです。中でも、柔らかな丸みを帯びたシルエットが人気の「マッシュヘア」に、挑戦してみたいと考えている人も、きっと多いのではないでしょうか。しかし、「学校の校則で、禁止されていないかな」「整髪しないと、ただの重たい髪に見えないかな」「そもそも、理容室で、どうやって頼めば良いのだろう」。そんな、たくさんの疑問やご不安が、その大切なお洒落への一歩を、ためらわせているかもしれません。今回は、そんな中学生の皆さんのために、校則をきちんと守りながら、整髪をしない「ノーセット」でも格好良く決まるマッシュヘアの、上手な頼み方の手順と大切な点について、詳しくお話しいたします。
頼み方の前に。まず「校則」を、もう一度確認しよう
理容室を訪れ、理想の髪型を注文する、その前に。まず、皆様に必ず行っていただきたい、何よりも大切な準備がございます。それは、ご自身が通う学校の頭髪に関する規則、つまり「校則」を、もう一度、正確に確認しておくことです。「前髪は眉にかからない」「横の髪は耳にかからない」「襟足は長くしない」など、学校によってその決まりは様々です。この、守るべき大切なルールを、最初に理容師さんにしっかりと伝えること。それこそが、後から悲しい思いをしないための、そして、失敗しないための、何より重要な第一歩となるのです。
これだけは伝えたい、三つの大切なこと
理容室の椅子に座り、担当の方に希望を伝える際には、まず、これからお話しする「三つの基本的なこと」を、勇気を出して、ご自身の言葉で伝えてみてください。これが、あなたの想いを正確に伝えるための、最も大切な土台となります。一つ目は、「中学生です。校則で、〇〇という決まりがあります」と、ご自身の立場と、守るべきルールを、最初に、そして明確に伝えることです。二つ目は、「マッシュヘアのような、全体的に丸い感じの髪型にしたいです」と、ご自身がなりたい髪型の、基本的なイメージを伝えます。そして三つ目が、「普段、整髪はしないので、ノーセットでお願いします」という、日々の習慣と、手軽さを求めるお気持ちです。
もっと格好良くなるための、追加の相談
上記の三つのことに加えて、もう少しだけ、具体的なご相談をいただくことで、仕上がりの満足度は、さらに高まります。もし、理想に近い髪型の写真などがあれば、ぜひそれを見せてみましょう。その際に、「この写真の、こんな雰囲気が好きなんですけど、校則の範囲で、これに近づけることはできますか」と、相談する形で聞いてみるのが、とても良い方法です。また、「髪が広がりやすいのが悩みです」「あまり重たい感じにはなりたくないです」といった、ご自身の髪に関するお悩みを正直にお話しいただくことも、大変重要です。
「お任せします」よりも、一緒に考える時間
もし、細かい部分がよく分からなくても、黙ってしまったり、「お任せします」と完全に委ねてしまったりする必要はございません。「校則を守りつつ、自分に似合うマッシュにしてほしいんですけど、どういう形が良いと思いますか」と、ぜひ、髪の専門家である理容師に、質問をしてみてください。誠実な理容師は、皆さんのその真剣な想いを、心から歓迎します。そして、校則という大切なルールの中で、どうすればあなたが一番格好良くなれるかを、まるでチームメイトのように、親身になって、一緒に考えてくれるはずです。
中学生のための、ノーセットマッシュの工夫
皆様からいただいたご要望を受けて、私たち理容師は、頭の中で、特別な設計図を描き始めます。マッシュヘアの基本である美しい丸みは、決して損なうことなく、しかし、決して重たい印象にはならないように、髪の内側の見えない部分の毛量を、繊細な技術で調整します。襟足や耳周りは、校則に合わせて、どこまでもすっきりと、清潔に。眉にかからない長さの前髪も、その毛先に、ほんの少しだけ軽さを加えることで、野暮ったい印象になるのを防ぎます。
最高の髪型で、最高の中学時代を
校則という、社会生活における大切なルールを守ること。そして、その決められたルールの中で、ご自身の創意工夫によって、自分らしいお洒落を見つけ出していくこと。そのどちらもが、中学時代という、かけがえのない時間の中で学ぶ、非常に尊い経験です。整髪をしなくても、清潔で、格好良いマッシュヘアは、あなたの毎日に、きっと、ほんの少しの自信と、晴れやかな笑顔を、もたらしてくれるはずです。私たちは、一人ひとりの中学生が、ルールを守りながらも、ご自身らしい格好良さを見つけ、勉強にも、部活動にも、より一層輝けるよう、心を込めて、そのお手伝いをしたいと願っております。