メンズパーマが「伸びてきたら」どうする?復活カットとスタイリング術を解説
サロンでかけたお気に入りのメンズパーマ。最初の1ヶ月は最高の状態だったのに、時間が経つにつれて「根元の直毛が伸びてきて、スタイルがまとまらない」「トップのボリュームがなくなってきた」。そんな、パーマが「伸びてきたら」訪れる、悩ましい過渡期を経験したことはありませんか。もう一度パーマをかけるしかないのか、それとも我慢して伸びるのを待つしかないのか。いいえ、そのどちらでもありません。実は、プロの理容師による「メンテナンスカット」と、日々の少しのスタイリングの工夫で、伸びかけのパーマは、まだまだ格好良く楽しむことができるのです。この記事では、そんな伸びてきたメンズパーマへの、最適な対処法を詳しく解説していきます。
なぜパーマは「伸びてきたら」扱いにくくなるのか
かけたてのパーマが、時間が経つにつれて扱いにくくなるのには、主に2つの明確な理由があります。
伸びてきた根元の「直毛」と、パーマ部分との不調和
これが、シルエットが崩れる最大の原因です。
- トップのふんわりとしたボリュームが失われる
髪は1ヶ月に約1cm伸びます。時間が経つと、パーマがかかっていない根元の直毛部分が伸びてくるため、その重さでトップがペタッと潰れやすくなり、パーマで作ったはずの、ふんわりとしたボリューム感が失われてしまいます。 - 毛流れがバラバラになり、まとまりがなくなる
パーマ部分が持つカールやウェーブの流れと、根元の直毛の生え癖が喧嘩し始め、全体の毛流れに統一感がなくなり、スタイリングが非常に難しくなります。
時間の経過と共に、毛先のカールが緩んでくる
日々のシャンプーや、スタイリングによる物理的なダメージも影響します。
- カールのリッジが弱まり、パサついて見える
パーマのカールは、永久的なものではありません。日々の生活の中で、徐々にそのリッジ(カールの立体感)は緩やかになっていきます。また、髪が乾燥すると、カールが綺麗に出ず、ただパサついて広がっているように見えてしまうこともあります。
【プロの解決策】「メンテナンスカット」でパーマは劇的に復活する
伸びてきたパーマの悩みを解決するための、最も効果的で、そして賢い選択が、プロによる「メンテナンスカット」です。
メンテナンスカットとは?
パーマをかけ直すのではなく、今あるパーマを最大限に活かすための、特殊なカット技術です。
- パーマ部分を活かしながら、全体のシルエットを整える
経験豊富な理容師は、髪に残っているパーマのカールやウェーブを計算に入れながら、伸びてきた根元の直毛部分や、バランスを崩している部分を的確にカットし、全体のシルエットを、再び美しい状態へと整えます。 - 次のパーマまでの、最適な「繋ぎ」としての役割
メンテナンスカットを間に挟むことで、パーマをかけ直すまでの期間を、通常よりも1〜2ヶ月延ばすことが可能です。これにより、髪へのダメージを最小限に抑え、経済的な負担も軽減することができます。
メンテナンスカットがもたらす、2つの大きなメリット
カットだけで、驚くほどの変化が生まれます。
- 失われた清潔感が、一瞬で蘇る
特に伸びてくると気になる、耳周りや襟足の長さをすっきりと整えるだけで、だらしなく見えていたスタイルが、一気に清潔感のある、引き締まった印象に蘇ります。 - 再び、日々のスタイリングが楽になる
全体のバランスが整い、まとまりのなかった毛流れがリセットされることで、再び、毎朝のスタイリングが驚くほど簡単になります。
【応急処置】自宅でできる、伸びかけパーマのスタイリング術
すぐにサロンに行けない時のために、自宅でできる、伸びかけパーマを格好良く見せるための、応急処置的なスタイリング術をご紹介します。
スタイリングのポイント
「根元」のボリュームと、「毛先」の動きの、両方にアプローチするのがコツです。
- ドライヤーで、根元をしっかりと立ち上げる
スタイリングの際には、まず、ペタッとしやすいトップの根元部分に、ドライヤーの風を下から当て、指の腹で擦るようにしながら、全力で立ち上がりをつけましょう。 - スタイリング剤は、いつもより少しセット力が強いものを選ぶ
直毛とパーマが混在した、まとまりにくい状態の髪をコントロールするためには、普段使っているものよりも、少しだけセット力が強いワックスや、ウェットな質感になるグリースなどが有効です。 - 上級者は、ヘアアイロンで根元を馴染ませる
もしヘアアイロンを持っているなら、伸びてきた根元の直毛部分に、軽く熱を通して、毛先のカールと馴染ませるように、緩やかな動きをつけるのも、非常に効果的なテクニックです。
次のパーマをかけるべきか、カットで維持するかの見極め
自分の髪が、今どのような状態なのかを、客観的に判断しましょう。
判断の目安
どちらを選ぶべきか、迷った際の参考にしてください。
- カットでの維持をおすすめする場合
まだ髪全体に、十分なカールやウェーブが残っており、主な悩みが「全体のシルエットの崩れ」である場合は、メンテナンスカットで、まだまだスタイルを楽しむことが可能です。 - パーマのかけ直しをおすすめする場合
全体の半分以上が、直毛の新生毛になってしまったり、毛先のカールがほとんどなくなってしまったりした場合は、パーマをかけ直すタイミングと言えるでしょう。
まとめ
メンズパーマが「伸びてきたら」、それはスタイルの終わりではなく、プロのカット技術や、少しのスタイリングの工夫によって、新しい魅力を引き出すことができる、次へのステップです。特に、プロによる「メンテナンスカット」は、あなたのパーマスタイルの寿命を延ばし、常に最高の状態を保つための、最も賢い選択です。パーマをかける時だけでなく、その後の手入れや、伸びてきた時のことまで、長期的な視点であなたの髪と向き合ってくれる。そんな、信頼できる理容師を、あなたのパートナーにしてみてはいかがでしょうか。