マットポマードという選択肢|つやを抑えてまとまる髪型の作り方
「ポマード」と聞くと、多くの方が、七三分けやオールバックといった、濡れたように艶やかな、きっちりとした紳士の髪型を思い浮かべることと存じます。しかし、その伝統的な整髪料が持つ優れたまとまりや保持力はそのままに、もし、仕上がりの質感だけを現代的で「つやのないマット」な風合いに変えることができたとしたら、皆様はどのようにお感じになるでしょうか。ここでは、そうした新しい発想から生まれた整髪料、「マットポマード」の魅力と、その能力を最大限に引き出すための使い方について、専門家の視点からご説明いたします。
「マットポマード」が生まれた背景
この新しい整髪料が生まれた背景には、多くの方々の切実なご要望がございました。ポマードが持つ、髪の広がりを効果的に抑え、毛流れを美しく整える力は、非常に魅力的です。しかしその一方で、ポマード特有の強い光沢感が、時と場合によっては少し華美に感じられたり、あるいはご自身の好みや服装には合わなかったりする、というお声もございました。そうした方々のために、伝統的なポマードの長所である「まとめる力」と、現代的なワックスの長所である「自然な質感」を、高い次元で併せ持つ、新しい選択肢として開発されたのが、このマットポマードなのです。
私たちが信頼する、上質な「つや消し」の一品
そうした、整髪料の新しい可能性を追求する流れの中で、私ども専門家が、その品質と仕上がりの美しさに深く注目している製品がございます。その一つが、プロ向けに開発された「CARAVAN(キャラバン)マットポマード」です。この製品がなぜ私たちの信頼を得ているのかと申しますと、それは、まさに先ほど挙げた「ポマード由来の確かな保持力」と、「現代の洗練されたマットな質感」を、見事なまでに両立させているからに他なりません。髪にありがちなべたつきを感じさせることなく、それでいて一日を通して、作り上げた髪型を自然な風合いのまま力強く維持してくれる。その信頼性の高さが、プロの仕事道具として選ばれる、何よりの理由です。
マットポマードの能力を引き出す使い方
マットポマードの、つやを抑えた乾いた質感を最大限に活かすためには、まず、ドライヤーで髪を完全に乾かした状態からお使いになるのが基本です。次に、ポマードを指で適量すくい取り、手のひら全体で、白っぽさがなくなるまで、よくこすり合わせてなめらかな状態にしてください。そして、髪の広がりを抑えたい場合は、まず髪の内側からしっかりとつけ、その後、手のひらに残ったもので表面の毛流れを整えるようにすると、効果的です。無造作な質感に仕上げたい場合は手ぐしで、少し整然とした毛流れも表現したい場合は、目の粗い櫛などで軽くとかして仕上げることもできます。
このような髪型、このような方に
マットポマードは、その独自の特性から、様々な場面で活躍します。例えば、七三分けやオールバックといった伝統的な髪型を、つやを抑えることで、より現代的で、さりげない印象に仕上げたい、とお考えの方。あるいは、ご自身の髪が硬かったり、くせがあったりして広がりやすいけれど、ワックスではまとまりが少し足りない、と感じていらっしゃる方。そして、ポマードの優れた保持力は欲しいけれど、お仕事の都合などで、あまり華美な印象は避けたい、という方にも、最適な選択肢となることでしょう。
最良の質感は、専門家との対話から
マットポマードは、その独特な質感ゆえに、お客様の髪質や髪の傷み具合によっては、意図せず重く見えてしまったり、逆にぱさついて見えてしまったりする可能性も、残念ながらございます。お客様の髪の状態を私ども専門家が正確に見極め、最適な製品選びはもちろんのこと、ミリ単位での使用量の調整や、最も効果的ななじませ方までを的確にご提案させていただくこと。それこそが、皆様の髪型を最高の状態に導くための、最も確実な道筋です。
伝統と現代性をまとい、髪型を遊ぶ
マットポマードは、ポマードが持つ伝統的な信頼感と、現代の私たちが求める自然な質感を両立させた、まさに今の時代の男性のための、新しい整髪料です。これまで「つやが苦手」という理由でポマードを敬遠していらっしゃった方も、この新しい選択肢によって、ご自身の髪型づくりの楽しさが、より一層大きく広がるかもしれません。製品の選び方や使い方について、何かご不明な点がございましたら、いつでもお気軽に、私どもにご相談くださいませ。