メッシュスタイリングコームとは?髪に束感を出すための使い方と選び方
ご自身の理想の髪型に仕上げるために、多くの方が日々の整髪料選びにこだわっていらっしゃることと存じます。しかし、そのお気に入りの整髪料の能力を最大限に引き出し、いつもの仕上がりをもう一段階、洗練されたものにするために、髪を整えるための「道具」そのものにも、少し目を向けてみてはいかがでしょうか。ここでは、髪型にこだわりを持つ方々の間で近年注目を集めている専門的な道具、「メッシュスタイリングコーム」について、その基本的な知識から使い方までを詳しくご説明いたします。
メッシュスタイリングコームの基本的な役割
メッシュスタイリングコームとは、その名の通り、網の目のように歯の間隔が広く、粗く作られているのが特徴の、特殊な櫛(コーム)です。私たちが普段目にする櫛が、髪を細かくとかし、整然とそろえることを目的としているのに対し、このコームは全く逆の発想から生まれました。その粗い歯は、髪をとかした際に、まるで手ぐしでざっくりと髪を分けたかのような、自然で大きな毛束、いわゆる「束感」を簡単につくり出すためのものなのです。ご自身の手だけでは難しい、均一で計算された無造作感を、誰でも手軽に再現できることこそが、この道具の最大の魅力と申せます。
相性の良い整髪料と髪型
このメッシュスタイリングコームは、どのような場面で最もその効果を発揮するのでしょうか。まず、整髪料としては、特につやを出すタイプの「グリース」や「ポマード」、あるいは「ジェル」といった製品との相性が抜群です。これらの整髪料で美しくまとめた髪に、仕上げとしてこのコームを通すことで、光沢のある美しい毛束が生まれ、髪に立体的な表情が加わります。また、七三分けやオールバックといった、きっちりとした髪型に、あえてこのコームを使い少しだけ粗さを加えることで、堅苦しすぎない、現代的で柔らかな印象を演出することも可能です。
美しい束感をつくるための基本的な使い方
メッシュスタイリングコームの使い方は、決して難しいものではございません。まず、いつもお使いになっている整髪料を髪全体に均一になじませ、大まかな形をつくります。その後、ここからが大切なこつですが、コームを髪の生え際から毛先に向かって、力を入れすぎずに、すっと優しく通してみてください。頭皮に強く押し付けたり、無理にとかしたりする必要はございません。一度で完璧に決めようとせず、何度かに分けて、少しずつ角度を変えながらとかしていくと、より自然で表情豊かな毛束が生まれます。
道具一つで変わる、日々の整髪
メッシュスタイリングコームと一口に申しましても、その素材や歯の形状、大きさは製品によって様々で、それによって仕上がりの質感も微妙に異なってまいります。ご自身の髪の長さや量、そしてお使いの整髪料との相性を考えた時、どのようなコームが最適なのか、ご自身だけで判断するのは難しいかもしれません。私ども髪の専門家は、お客様の髪の状態や目指す髪型を深く理解した上で、最適なコームと、それに合う整髪料との最高の組み合わせをご提案させていただくことができます。
こだわりの道具で、自分だけの髪型を
メッシュスタイリングコームは、いつもの整髪料の効果を最大限に引き出し、日々の髪型づくりをより楽しく、そして創造的なものへと変えてくれる、素晴らしい道具です。道具へのこだわりは、ご自身の身だしなみへのこだわりそのものです。このコームの選び方や使い方、そして相性の良い整髪料について、何かご不明な点がございましたら、いつでもお気軽に、私どもにご相談くださいませ。