床屋での「坊主」の注文方法|ミリ単位で創る、理想のシルエット
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潔く、男らしく、そして手入れが非常に楽であることから、いつの時代も男性に愛され続けるヘアスタイル、それが「坊主」です。しかし、その究極にシンプルなスタイルこそ、ほんの僅かな長さの違いや、グラデーションの付け方一つで、その印象は、洗練されたものにも、野暮ったいものにもなり得ます。
この記事では、「ただの坊主」ではない、あなたを最も格好良く見せる、ワンランク上の坊主スタイルを注文するための、簡単なコツについて詳しく解説します。
Contents
坊主スタイルの印象を決める、2つの基本要素
坊主スタイルは、主に「全体の長さ」と「サイドのグラデーション」という、2つの要素の組み合わせでデザインが決まります。
要素1:全体の「長さ」(バリカンは何ミリ?)
まず、ベースとなる髪の長さを、バリカン(クリッパー)のミリ数で決めます。
- 長め(9mmから)
地肌があまり透けて見えず、坊主スタイルの中でも、比較的、柔らかな、ナチュラルな印象になります。髪の毛の質感が少し残るため、初めて坊主にする方でも、挑戦しやすい長さです。 - 標準(5mmから6mm)
地肌がうっすらと青みがかって見える、非常に清潔感のある、定番の長さです。「スポーティーな、すっきりとした坊主」というイメージに最も近い仕上がりです。 - 短め(1mmから3mm)
地肌がはっきりと見え、非常にシャープで、精悍な印象になります。髪質や、くせの影響を、ほぼ完全にリセットできる長さでもあります。
要素2:サイドの「グラデーション」(フェードにするか?)
ここが、現代のおしゃれな坊主スタイルを創る上で、最も重要なポイントです。
- 均一な長さの坊主(フェードなし)
頭全体を、同じミリ数のバリカンで、均一の長さに刈り上げる、最もクラシックなスタイルです。 - フェードカットを取り入れた坊主
こちらが、現代の主流です。サイドや襟足の一番下の部分は、地肌に近い、極端に短い長さ(例えば0mmや1mm)からスタートし、そこからトップに向かって、ミリ数を徐々に長くしていくことで、美しい色の濃淡(グラデーション)を創り上げます。
失敗しない、坊主の注文の仕方
あなたのなりたいイメージを、具体的な言葉で伝えてみましょう。
具体的な言葉で、理想を伝える
- シンプルな注文の例
「全体を、均一の長さで、6mmの坊主でお願いします」 - フェードを取り入れた注文の例
「トップの長さは9mmくらいで、サイドと後ろは、下から上に向かって自然なグラデーションになるように、フェードカットでお願いします」
「サイドは、地肌から始まるスキンフェードにしてください」 - 写真を見せる
もちろん、あなたの理想とする坊主スタイルの写真を見せるのが、最も確実で、誤解のない方法です。特に、フェードの高さ(ローフェード、ハイフェードなど)にこだわりたい場合は、写真が非常に有効です。
なぜ、たかが坊主、されど坊主、なのか
一見、バリカンで刈るだけの単純な作業に見える坊主ですが、その仕上がりは、理容師の技術力に、極めて大きく左右されます。
プロの技術が、全てを左右する
- あなたの骨格を、最も美しく見せる
プロの理容師は、お客様一人ひとりの頭の形や骨格の凹凸を瞬時に見極めます。そして、坊主の丸みや、フェードのグラデーションを巧みにコントロールすることで、あなたの頭の形が、最もバランス良く、美しく見えるシルエットを創り出しているのです。 - ミリ単位の精度が求められる、神業的な技術
色の境目や、段差(線)が全くない、完璧に滑らかなフェードを創り上げるには、バリカンをミリ単位でコントロールする、長年の経験に裏打ちされた、熟練の技術が不可欠です。 - カミソリによる、究極の仕上げ
理容師は、カミソリを使って、生え際や襟足のラインを、究極にシャープに整えることができます。このひと手間が、坊主スタイルの持つ清潔感を、さらに上のレベルへと引き上げます。 - セルフカットとの、決定的な違い
ご自身で、左右対称の、そして滑らかなグラデーションを持つ、美しい坊主スタイルを創り出すことは、まず不可能です。結果は、虎刈りのような、まだら模様になってしまうのが関の山です。
まとめ
シンプルでありながら、無限の奥深さを持つ「坊主」スタイル。そのオーダーを成功させる鍵は、まず、あなたが望む「長さ」と、「グラデーション(フェード)の有無」を、理容師に明確に伝えることです。
そして、そのあなたの希望を、あなたの骨格に合わせた、最も似合う、最高のスタイルへと昇華させてくれるのが、プロの理容師です。
究極のシンプルさの中に宿る、本物の技術と、こだわりを、ぜひ一度、サロンで体験してみてください。
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