パーマヘアに最適、「整髪料ムース」のおすすめの選び方と使い方
念願のパーマをかけ、理容室の鏡の前で見た、あの立体的で柔らかな動きのある髪型。しかし、ご自宅に帰り、次の日の朝、ご自身でその美しいウェーブを再現しようとしても、なぜかなかなかうまくいかない。そんなご経験をお持ちの方は、決して少なくないのではないでしょうか。そのお悩みを解決し、パーマが持つ本来の魅力を最大限に引き出すための、最高のパートナーともいえる存在が、泡状の整髪料である「ムース(フォーム)」です。「どのムースを選べば良いのか分からない」「どう使えば、あの柔らかな動きが出せるのだろうか」。この記事では、数多く存在するムースの中から、ご自身の髪型に合った「おすすめ」の一本を見つけ出すための選び方と、その能力を最大限に引き出すための専門的な使い方について、詳しく解説してまいります。
なぜ、パーマヘアにはムースがおすすめなのか
そもそも、なぜパーマをかけた髪には、ヘアワックスやジェルよりも、ムースが特におすすめされるのでしょうか。その理由は、パーマが持つ、基本的な性質にございます。パーマによって作られたカールやウェーブは、髪が水分を含んだ時に、最も美しく、そしてくっきりとその姿を現します。そして、ムースという整髪料は、その主成分として水分を豊富に含んだ、きめ細かな「泡」でできているため、乾いて少し伸びてしまったパーマに、効果的に潤いを与え、まるでかけたてのような、生き生きとしたカールを、非常に簡単に再現することができるのです。油分で重くなりがちなワックスとは異なり、軽やかな質感で仕上げられる点も、パーマならではのふんわりとした質感を活かす上で、大きな利点といえるでしょう。
【なりたい質感別】おすすめのムースの選び方
一言にムースといっても、その仕上がりの質感によって、いくつかの種類に分かれています。ご自身がなりたいイメージに合わせて、最適な一本を選びましょう。
柔らかな、自然なウェーブを楽しみたい方へ
髪を固めすぎることなく、あくまで自然で、柔らかな手触りを保ちたい、という場合には、「ソフトタイプ」のムースがおすすめです。ごわつきやパリパリとした硬さがなく、手ぐしが通るような、こなれた印象のパーマスタイルに仕上がります。
くっきりとした、動きのあるウェーブを維持したい方へ
作ったカールの形を、一日を通して、よりしっかりと維持したい、という場合には、「ハードタイプ」のムースがおすすめです。髪が細く、パーマがだれやすいとお悩みの方や、湿気の多い日でも、リッジの効いた立体的なウェーブを保つことができます。
濡れたような、艶やかなウェーブを演出したい方へ
パサつきがちな髪を抑え、濡れたような艶やかな質感を加えたい、という場合には、「ウェットタイプ」や「グロスタイプ」のムースがおすすめです。大人の男性ならではの色気や、少しモードな雰囲気を演出することができます。
ムースの能力を最大限に引き出す、正しい使い方
ムースが持つ能力を、最大限に引き出すためには、その使い方の手順と、いくつかの大切なこつがございます。まず、その効果を最も発揮させるための絶対条件は、髪が適度に湿っていることです。乾いた髪にお使いになる場合は、まず霧吹きなどで髪全体、特にウェーブを出したい部分を、しっとりとするまで湿らせることから始めてください。お風呂上がりの、タオルで優しく水分を拭き取った後の、いわゆる「半乾き」の状態が、最も理想的なタイミングです。次に、使用前には必ず容器を上下によく振り、ゴルフボール一個分くらいの大きさを目安として、手のひらに出します。そして、その泡を、髪を下から上へと優しく持ち上げるように、そして髪をくしゃっと柔らかく握るように、「揉みこむ」ようになじませていってください。この動作こそが、眠ってしまっているカールを、再び美しく呼び覚ますための、最も重要な鍵となります。
最適なムースで、パーマスタイルをもっと自由に
整髪料のムースは、パーマヘアや、ご自身のくせ毛が持つ潜在的な能力を、最も簡単に、そして最も美しく引き出してくれる、非常に優れた道具です。「ソフト」「ハード」「ウェット」といった質感の違いを正しくご理解いただき、ご自身のなりたいイメージに合わせておすすめの種類を選ぶことで、パーマスタイルのおしゃれは、もっと楽しく、もっと自由なものになるはずです。もし、ご自身の髪質や、おかけになったパーマの種類に、本当に最適なムースはどれなのか、より専門的な助言が必要でしたら、どうぞお気軽に、私たち髪の専門家である理容師にご相談ください。