ヘアオイルで美しいストレートヘアへ。艶とまとまりを保つ使い方
風に美しくなびく、艶やかで指通りの良いストレートヘアは、清潔感と知的な印象を与え、多くの男性が一度は憧れる髪型の一つです。しかし、元々の髪質が直毛の方であっても、あるいは毎朝時間をかけて真っ直ぐに整えている方でも、湿気でうねってしまったり、乾燥でぱさついて見えたりと、その美しい状態を一日中保つのは意外と難しいものです。この悩みを解決し、理想のストレートヘアを維持するために、ヘアオイルが非常に重要な役割を果たします。ここでは、ストレートヘアとヘアオイルの最適な関係について、理容師の視点から解説いたします。
ヘアオイルがストレートヘアを美しく保つ理由
ヘアオイルは、くせ毛を根本的に真っ直ぐにする魔法の品ではありません。しかし、真っ直ぐな髪をより美しく見せ、その状態を長く維持するためには、これ以上ないほど強力な味方となります。その理由は、大きく二つあります。
一つ目の理由は、ストレートヘアの最大の敵である「湿気によるうねりや広がり」を防ぐ効果です。ヘアオイルを髪になじませると、その油分が髪一本一本を非常に薄い膜でコーティングします。この膜が、空気中の余分な水分が髪の内部に侵入するのを防ぐバリアとなり、湿度の高い日でもうねりや広がりを抑え、朝に整えた真っ直ぐな状態を長時間維持しやすくしてくれるのです。
二つ目の理由は、ストレートヘアの魅力を最大限に引き出す「艶」を与える効果です。ストレートヘアの美しさは、髪の表面を光が滑るように反射して生まれる、一本の美しい光の筋にあります。ヘアオイルが髪表面のキューティクルを滑らかに整えることで、光の乱反射がなくなり、まるで鏡のように輝く、美しい艶のラインが生まれるのです。
美しいストレートヘアのためのオイル選び
ストレートヘアの美しさを引き立てるためのヘアオイル選びでは、その「質感」が重要になります。重すぎるオイルは、せっかくの軽やかさや、風になびくような自然な動きを損なってしまう可能性があります。そのため、基本的にはべたつきの少ない、さらっとした軽い質感のオイルを選ぶのがおすすめです。指通りを滑らかにし、自然な艶を与えてくれるタイプのものが、ストレートヘアの魅力を最も引き出してくれます。また、縮毛矯正やストレートパーマをかけている髪はダメージを受けやすいため、補修成分が含まれたものを選ぶと、お手入れと美しさの維持を両立できます。
艶やかなストレートヘアを維持するための使い方
選び抜いたオイルの効果を最大限に引き出すためには、使い方の手順も大切です。
まず基本となるのが、お風呂上がりのドライヤー前のお手入れです。タオルで優しく水気を拭き取った濡れた髪に、適量のオイルをなじませましょう。これは、ドライヤーの熱から髪を守ると同時に、髪を真っ直ぐでまとまりのある状態に乾かすための、重要な土台作りとなります。
そして、ドライヤーで髪を完全に乾かした後や、ヘアアイロンを使い終わった後の「仕上げ」が、艶を完成させるための鍵となります。もう一度、今度はごく少量のオイルを手のひらに薄く伸ばし、髪の中間から毛先にかけて、上から下へと手ぐしを通すようになじませてください。この一手間が、髪の表面を完璧に整え、息をのむような美しい艶を引き出します。この時、根元に付けてしまうと、髪の立ち上がりが失われ、平坦な印象になってしまうため、避けるようにしましょう。
まとめ
ヘアオイルは、湿気から髪を守り、比類のない美しい艶を引き出すことで、男性のストレートヘアをさらに上の次元へと導いてくれるアイテムです。その効果を実感するためには、「軽い質感のオイル」を選び、「ドライヤーの前後で正しく使う」ことが何よりも重要です。お客様の元々の髪質や、縮毛矯正などの施術履歴によって、最適なオイルや使い方は微妙に異なります。私たち理容師は、プロの目でそれらを的確に判断し、お客様のためだけの最高のストレートヘア作りを支えます。ぜひお気軽にご相談ください。