野球でも崩れない髪型はグリースで|汗と帽子に負けないセット術
白球を全力で追いかける、野球選手たち。汗や土にまみれながらも、帽子を脱いだ瞬間に見せる、ビシッと整えられた清潔感あふれるヘアスタイルに、憧れを抱いたことはないでしょうか。特に高校球児のように、短い髪をきっちりとまとめたスタイルは、見る人に爽やかで誠実な印象を与えます。
「野球のような激しいスポーツをすれば、髪型が崩れるのは当たり前」そう諦めてしまっている方も多いかもしれません。しかし、実は「ヘアグリース」を正しく活用することで、あの選手たちのような、汗や帽子にも負けないスタイルを創り出すことが可能です。この記事では、野球をはじめとするスポーツシーンでも髪型をキープするための、グリース活用術について詳しく解説していきます。
なぜ野球のスタイリングにグリースが選ばれるのか
数あるスタイリング剤の中で、なぜ特に野球のような過酷な環境にグリースが適しているのでしょうか。そこには、他のスタイリング剤にはない、明確な理由があります。
汗や水に強いキープ力
まず、野球において最大の敵となるのが「汗」です。ヘアグリースには、水を弾く性質を持つ油性のものや、現代の水性グリースの中でも、汗や湿気に強い耐水性を備えたハードタイプが多く存在します。これらの製品は、髪の表面をしっかりとコーティングし、大量の汗をかいてもスタイルが溶けたり、崩れたりするのを強力に防ぎます。
帽子の圧迫にも負けない「再整髪性」
グリースが持つ最大の武器、それは「手直しのしやすさ(再整髪性)」です。練習中や試合中に、帽子やヘルメットで髪がぺちゃんこに潰れてしまっても、グリースはジェルやスプレーのように固まっていないため、休憩中などに、水や手ぐしだけで簡単に元のスタイルに近い形へと復活させることができます。
艶による清潔感の演出
グリース特有のウェットな艶は、汗で濡れた髪を、だらしなく見せるのではなく、むしろ引き締まった、手入れの行き届いた印象に見せてくれます。汗をかいても清潔感を損ないにくいという点も、野球選手に選ばれる大きな理由の一つです。
野球をする日のためのグリースの選び方
プレー中のパフォーマンスを最大限に引き出すためには、製品選びも重要です。激しい動きや帽子の圧迫に耐え、スタイルを維持するためには、セット力が最も強力な「ハードタイプ」や「スーパーハードタイプ」のグリースを選ぶことが絶対条件となります。また、汗でスタイリング剤が目に入る可能性も考慮し、できるだけ刺激の少ない成分でできた製品を選ぶという視点も大切です。
試合中も崩れない、野球ヘアのセット方法
スタイリングの時点で、崩れにくさを最大限に高めるためのプロの技をご紹介します。
ドライヤーでのベース作りが勝負を分ける
スタイリング剤を付ける前に、ドライヤーを使って、作りたい毛流れや形をいつも以上にしっかりと髪にクセ付けしておきましょう。髪がその形を記憶することで、崩れにくさが向上し、手直しした際の復元力も格段に高まります。
グリースは薄く、均一に馴染ませる
つけすぎは、汗と混ざった際の不快なベタつきの原因になります。少量を手のひらで完全に透明になるまで伸ばし、髪全体に薄い膜を作るようなイメージで、均一に馴染ませてください。
仕上げのヘアスプレーで鉄壁ガード
スタイリングの最後に、キープ用の防水(ウォータープルーフ)タイプのヘアスプレーを、髪から少し離して軽く吹きかけます。これが、汗や湿気からスタイルを守るための最終防衛ラインとなり、鉄壁のガードを築いてくれます。
プレー後の頭皮ケアを忘れずに
帽子の中は、高温多湿な状態が続き、汗、皮脂、土埃、そしてスタイリング剤が混ざり合い、雑菌が繁殖しやすい過酷な環境です。プレー後は、できるだけ速やかにシャンプーで頭皮と髪を清潔にし、毛穴の詰まりやニオイ、肌トラブルを防ぐことを徹底してください。
過酷な環境で戦うためのサロン専売グリース
スポーツシーンで求められる「強力なキープ力」「優れた耐水性」「快適な使用感」、そして「簡単な洗い落ち」といった、非常に高度で、時には相反するような性能を、高いレベルで実現しているのが、私たちプロが使用するサロン専売品です。
まとめ
野球のような激しいスポーツシーンでも、ヘアグリースを正しく選び、効果的に使うことで、一日中清潔感のある、崩れないヘアスタイルをキープすることは十分に可能です。「ハードなグリースを薄くつけ、スプレーで固め、プレー後はしっかり洗う」。このサイクルを守り、髪型を気にすることなく、最高のパフォーマンスを発揮してください。