グリースで作る七三分け|基本のセット方法と崩れないコツ
ビジネスシーンから休日のカジュアルな装いまで、あらゆる場面に対応できる「七三分け」は、時代を超えて愛され続けるメンズヘアスタイルの大定番です。その普遍的な魅力は、見る人に清潔感や誠実さ、そして知的な印象を与えます。この伝統的なスタイルを、より現代的で洗練されたものに格上げする鍵、それが「ヘアグリース」の活用です。
この記事では、ヘアグリースを使って、まるでサロンで仕上げたかのような美しく、そして一日中崩れない七三分けを作るための、基本的な考え方から具体的なスタイリング手順までを徹底的に解説していきます。
なぜ七三分けにグリースが最適なのか
数あるスタイリング剤の中でも、なぜ特に七三分けにはグリースが適しているのでしょうか。それには明確な理由があります。
艶による品格と清潔感
七三分けというスタイルに求められる最も重要な要素は、品格と清潔感です。グリースがもたらす独特の艶やかな質感は、髪のパサつきを抑え、潤いのある健康的な印象を与えることで、これらの要素を最大限に引き出してくれます。
面を整える優れたセット力
七三分けの美しさは、髪がバラけることなく、一つの面として整然と流れていることで生まれます。ワックスのように動きを出しすぎることもなく、ジェルのように固まりすぎることもない、グリースの「まとめ上げる」セット力は、この美しい面を作るのに非常に適しています。
七三分けに適したグリースの選び方
理想の七三分けを作るためには、まず適切なグリースを選ぶことが大切です。きっちりとした分け目と美しい毛流れを一日中キープするためには、ある程度のセット力を持つ「ハードタイプ」のグリースを選ぶのが基本となります。また、どのような印象に仕上げたいかに合わせて「艶感」を選ぶのもポイントです。よりクラシックでフォーマルな雰囲気にしたい場合は艶の強いタイプを、ナチュラルで現代的な雰囲気にしたい場合は艶が控えめなタイプを選ぶと良いでしょう。
グリースで作る、美しい七三分けのスタイリング手順
それでは、具体的なスタイリングの手順を見ていきましょう。丁寧なプロセスを踏むことが、完成度を大きく左右します。
ステップ1:髪を濡らし、分け目を決める
スタイリングを始める前に、まず髪全体を根元からしっかりと濡らします。そして、タオルドライをした後、髪が湿っているこの段階で、コームを使って分け目をきっちりと決めておきましょう。乾いてから分け目を作ろうとすると、髪が言うことを聞かず、綺麗なラインが出にくくなります。
ステップ2:ドライヤーで毛流れの土台を作る
これが最も重要な工程です。決めた分け目に沿って、ドライヤーの風を髪の根元に当て、これから作る毛流れの方向へと力強くクセ付けしていきます。7割側の髪は斜め後ろへ、3割側の髪はサイドへと、それぞれ手ぐしやブラシで髪を導きながら完全に乾かします。この段階で、スタイルの約8割が完成している状態を目指しましょう。
ステップ3:グリースを均一に馴染ませる
適量のグリースを手のひらで透明になるまでしっかりと伸ばし、髪全体に均一に馴染ませます。特にボリュームを抑えたいサイド(3割側)は、根元からしっかりと撫でつけるように塗布します。トップ(7割側)は、根元のボリュームを潰さないよう、中間から毛先を中心に馴染ませるのがコツです。
ステップ4:コームで最終的な形を整える
最後に、コームを使って全体の毛流れを精密に整えていきます。再度分け目をなぞってシャープなラインを出し、サイドの髪は頭の形に沿わせるようにタイトにとかします。トップは、コームを少し浮かせるようにして、ふんわりとしたボリューム感を残しつつ表面を整えれば、美しい七三分けの完成です。
崩れさせないためのワンポイントアドバイス
スタイルの持続性をさらに高めたい場合は、仕上げにキープ用のヘアスプレーを全体に軽く吹きかけることをお勧めします。これにより、湿気や不意な衝撃からスタイルを守り、一日中きれいな状態を保つことができます。
理想の七三分けを叶えるサロン専売品
美しい七三分けを作るためには、セット力や艶だけでなく、コームがスムーズに通る「操作性」の高さがスタイリング剤に求められます。サロンで扱うプロ仕様の製品は、まさしくそうした繊細な操作性を高いレベルで実現するために開発されています。ご自身の髪質や骨格に合った最適な七三分けの作り方を知りたい方は、ぜひ一度私たちスタイリストにご相談ください。
まとめ
ヘアグリースを使った美しい七三分けは、事前の「ドライヤーでのベース作り」と、仕上げの「コームワーク」が鍵を握ります。正しい手順とコツさえ掴めば、誰でも清潔感あふれる洗練されたスタイルを手に入れることができます。ぜひ、日々のスタイリングに取り入れてみてください。