グリースは乾いた髪にも使える?ウェットヘアとの仕上がりの違いと使い方
ヘアグリースを使用する際、「タオルドライ後の濡れた髪に付ける」というのが基本的な使い方として広く知られています。そのため、完全に乾いた髪に使っても良いのか、また、どのような仕上がりになるのか、疑問に思われている方もいらっしゃるかもしれません。実は、ヘアグリースは乾いた髪に使うことも可能であり、濡れた髪に使うのとはまた違った質感を表現できる、非常に汎用性の高いスタイリング剤なのです。
この記事では、ヘアグリースを乾いた髪に使う場合と濡れた髪に使う場合とで、仕上がりにどのような違いが生まれるのか、そして乾いた髪へ上手に付けるためのコツについて詳しく解説していきます。
グリースを付ける髪の状態と仕上がりの関係
グリースの仕上がりを最も大きく左右するのは、付ける前の髪に含まれる水分量です。髪がウェットな状態か、ドライな状態かによって、グリースの伸びや馴染み方、そして得意とする表現が変わってきます。
濡れた髪に付ける場合(基本の使い方)
まず、基本となるのが濡れた髪(ハーフウェット)に付ける使い方です。髪が水分を含んでいることでグリースが髪全体に均一に広がりやすくなります。そして、髪の水分とグリースの油分が混ざり合うことで、濡れたような強い艶、いわゆる「ウェット感」が生まれます。パーマのウェーブをくっきりと出したい時や、七三分けやオールバックといったタイトで艶やかなスタイルを作る場合に最も適した方法です。
乾いた髪に付ける場合(応用の使い方)
一方で、完全に乾いた髪にグリースを付けると、仕上がりの印象は大きく変わります。髪に水分がない状態でグリースの油分が付着するため、ウェット感は控えめになります。その代わり、作り込みすぎていない自然な艶感と、髪の毛一本一本をコーティングしたような、はっきりとした束感を表現することができます。
乾いた髪にグリースを使うメリット
乾いた髪にグリースを使うことには、ウェットヘアへの使用とは異なる、いくつかのメリットがあります。
ナチュラルで上品な艶感を表現できる
ウェット感が抑えられるため、ギラギラとしすぎない、より自然で上品な艶に仕上がります。そのため、ビジネスシーンなど、あまり派手にしたくないけれど清潔感のあるまとまりは欲しい、といった場面にも対応しやすくなります。
束感や毛先の動きをコントロールしやすい
髪が乾いている状態なので、スタイリング剤を付けた部分の動きがダイレクトに反映されます。そのため、毛先だけを遊ばせたい、前髪にだけ束感を作りたい、といったピンポイントなスタイリングがしやすくなります。
乾いた髪へ上手にグリースを付けるコツ
乾いた髪はグリースが伸びにくいため、上手に仕上げるには少しのコツが必要です。
手のひらでしっかり伸ばし温める
最も重要なポイントです。乾いた髪にムラなく馴染ませるために、グリースを手に取ったら、両方の手のひらで透明になるまでしっかりと擦り合わせ、体温で十分に温めて柔らかくしてください。このひと手間を怠ると、一部分だけが固まって付いてしまう原因になります。
少量ずつ付け足していく
一度に多くの量を付けようとせず、まずは小豆一粒程度の少量から試しましょう。髪全体に薄く伸ばし、足りないと感じる部分に少しずつ付け足していくことで、ベタつきや付けすぎを防ぎ、きれいな仕上がりになります。
どんな髪の状態にも対応できる製品選び
ウェットな状態でも、ドライな状態でも快適にスタイリングするためには、製品そのものの操作性の高さが求められます。特に、手のひらでの伸びが良い、柔らかいテクスチャーのグリースは、どちらの使い方にも対応しやすいためおすすめです。しかし、どのような使い方をメインにするか、また、どのような髪質かによって最適なグリースは異なります。ご自身の理想のスタイルや使い方をプロのスタイリストに相談することが、最高のパフォーマンスを発揮する製品と出会うための最も確実な方法です。サロン専売品には、様々なニーズに応える高品質な製品が揃っています。
まとめ
ヘアグリースは、基本のウェットヘアへの使用でその艶を最大限に引き出すことができますが、乾いた髪に使うことでナチュラルな束感や艶感を表現することもできる、二つの顔を持ったスタイリング剤です。仕上がりの違いを理解し、その日の気分やファッション、TPOに合わせて使い方を使い分けることで、あなたのスタイリングの幅はさらに大きく広がるでしょう。