グリースは薄毛に影響する?気になる疑問と正しい使い方・選び方を解説
ヘアスタイルを整え、日々の印象を向上させてくれるスタイリング剤。中でも艶やかな仕上がりで人気のヘアグリースですが、薄毛が気になっている方の中には、「スタイリング剤を使うことで、薄毛が進行してしまうのではないか」とご心配される方もいらっしゃるかもしれません。頭皮への影響を考えると、使用をためらってしまうこともあるでしょう。
この記事では、ヘアグリースと薄毛の関係について、多くの方が抱える疑問にお答えするとともに、薄毛が気になる方が安心してスタイリングを楽しむための、グリースの正しい使い方と選び方を詳しく解説いたします。
グリースが直接的な薄毛の原因になるのか
まず、最も気になる点として「ヘアグリースを使うこと自体が、薄毛の直接的な原因になるのか」という疑問があります。結論から申し上げますと、品質の確かな製品を正しく使用している限りにおいて、グリースが直接的に薄毛を引き起こす、あるいは進行させるという医学的な根拠はありません。
問題となるのは、グリースの成分そのものではなく、使用後のヘアケアです。スタイリング剤をシャンプーで完全に洗い流せず、頭皮や毛穴に残ってしまうと、毛穴が詰まり、頭皮の正常な呼吸が妨げられることがあります。これが頭皮の炎症やかゆみ、フケといったトラブルを引き起こし、健やかな髪の毛が育つ環境を損なう一因となる可能性は否定できません。つまり、重要なのは「いかにきれいに洗い流すか」という点なのです。
薄毛が気になる方が実践すべきグリースの使い方
頭皮環境を健やかに保ちながらスタイリングを楽しむためには、グリースの使い方に少しだけ注意を払うことが大切です。以下の二つのポイントをぜひ実践してください。
頭皮を避けて髪の毛に付ける
スタイリング剤は、あくまで髪の毛に付けて形を整えるためのものです。頭皮に直接擦り込むように付けるのは避けましょう。グリースを手のひらでよく伸ばした後、髪の中間から毛先を中心に馴染ませるように意識してください。根元付近に付けたい場合も、頭皮にべったりと付かないよう、髪を持ち上げて表面に軽く付ける程度に留めるのが賢明です。
その日のうちに必ず丁寧に洗い流す
スタイリングをした日は、必ずその日のうちにシャンプーをして、グリースを完全に洗い流すことを徹底してください。特に洗い残しを防ぐためには、シャンプー前の「予洗い」が非常に効果的です。ぬるま湯で1分から2分ほどかけて頭皮と髪を十分にすすぐことで、グリースや汚れの大半を浮き上がらせることができます。その後、よく泡立てたシャンプーで、頭皮をマッサージするように優しく洗いましょう。
薄毛をカバーするスタイリングでの活用
実は、ヘアグリースは使い方次第で、薄毛をスタイリングで効果的にカバーする味方にもなり得ます。髪が乾燥してパサついていると、全体的なボリュームが失われ、地肌が目立ちやすくなることがあります。グリースを使って髪に艶とまとまりを与えることで、髪一本一本が健康的に見え、視覚的に密度が上がったような印象を与えることができます。ただし、重いタイプのグリースを付けすぎると、髪が束になって逆に地肌が透けて見えることがあるため、少量で軽やかに仕上げることがポイントです。
薄毛が気になる方のためのグリースの選び方
最後に、製品選びのポイントです。頭皮への負担を考慮する場合、以下の点を基準に選ぶことをお勧めします。
洗い落ちの良い水性グリースを選ぶ
現在の主流である水性グリースは、油性グリースに比べてシャンプーで格段に洗い流しやすいという特徴があります。頭皮に余計な成分を残さないためにも、お湯やシャンプーで簡単に落とせる水性の製品を選びましょう。
専門家である美容師に相談する
髪や頭皮の状態は、お客様一人ひとり異なります。そのため、最適なスタイリング剤も一様ではありません。ご自身の髪や頭皮の状態を最もよく理解しているのは、担当のスタイリストです。ヘアサロンでは、スタイリングに関するアドバイスはもちろん、頭皮ケアに関するご相談も承っております。サロン専売品の中には、成分にこだわった頭皮に優しい製品もございますので、ぜひお気軽にご相談ください。
まとめ
ヘアグリースは、正しい使い方と適切な製品選びを心がければ、薄毛を心配されている方でも安心してご使用いただけるスタイリング剤です。重要なのは、頭皮を常に清潔な状態に保つことです。日々の丁寧なヘアケアを基本とし、スタイリング剤を上手に活用して、これからも自分らしいヘアスタイルを存分にお楽しみください。