そのトリートメントの流し方、合っていますか?効果を高める正しいすすぎ術
日々のヘアケアにおいて、トリートメントを髪に丁寧になじませる工程を大切にされている方は多いことでしょう。しかし、その後の「流し方」について、深く意識を向けたことはありますでしょうか。実は、この最後のすすぎの工程こそが、トリートメントの効果を最大限に引き出し、同時に健やかな頭皮環境を保つための重要な鍵を握っています。この記事では、意外と知られていないトリートメントの正しい流し方について、その基本からプロのテクニックまで詳しく解説いたします。
なぜトリートメントの「流し方」が大切なのか
トリートメントをすすぐという行為には、二つの大切な目的があります。一つは、髪の内部に浸透しきれなかった余分な成分を洗い流し、髪を最適な状態に整えることです。もう一つは、頭皮に付着してしまった成分をきれいに取り除き、肌トラブルを防ぐことです。もし、すすぎが不十分でこれらの成分が髪や頭皮に残留すると、仕上がりが重くべたつくだけでなく、毛穴の詰まりからフケやかゆみといった頭皮トラブルを引き起こす原因にもなりかねません。
すすぎを始める前のお湯の温度設定
効果的なすすぎを行うために、まずはお湯の温度に気を配りましょう。熱すぎるお湯は、髪表面のキューティクルを必要以上に開かせてしまい、せっかく髪の内部に届けた栄養成分を流出させてしまう可能性があります。また、頭皮に必要な皮脂まで奪い、乾燥を招くこともあります。トリートメントをすすぐ際に最適な温度は、体温より少し高めの38度前後のぬるま湯です。心地よいと感じる温度で、髪と頭皮を優しくいたわるように洗い流しましょう。
すすぎ完了のサインは「髪の手触り」
多くの方が悩むのが、「どの程度まで流せば良いのか」というすすぎの加減です。「少ししっとり感が残るくらいが良い」と考える方もいらっしゃるかもしれませんが、髪に残る「ぬめり」は、余分な成分がまだ髪表面に残っているサインです。正しいすすぎ完了の目安は、手触りで確認します。髪のぬめりが完全になくなり、指通りは滑らかな状態でありながら、髪の表面が少しだけ「キュッ」とするような感触。この状態になるまで、しっかりとすすぐことが理想的です。
プロが実践する効果的なすすぎのテクニック
ご自宅でもワンランク上の仕上がりを目指すために、具体的なすすぎの手順をご紹介します。まず、トリートメントの放置時間を終えたら、シャワーのお湯を手に溜め、髪の中間から毛先にかけて優しくなでるようにして、表面のぬめりを大まかに取り除きます。次に、シャワーヘッドを頭皮に近づけ、指の腹を使って頭皮全体をゆっくりとマッサージするように動かしながら、髪の根元からしっかりとすすぎます。最後に、成分が残りやすい耳の後ろや襟足、顔周りの生え際を入念に洗い流し、髪全体にお湯を通して最終確認を行えば完了です。
正しい「流し方」で、日々のケアを完璧なものに
トリートメントを使ったヘアケアは、髪に成分を塗布してから、それを「正しく流し切る」までが一連の工程です。これまで何気なく行っていたすすぎの作業を、少しだけ意識して丁寧に行うだけで、髪の仕上がりは驚くほど向上し、健やかな頭皮を維持することができます。ご自身の髪質や頭皮の状態に合わせた最適なケア方法や、より効果的な製品選びについてお悩みの際は、どうぞお気軽に私たちヘアサロンの専門家にご相談ください。お客様の毎日が、より輝くものになるためのお手伝いをさせていただきます。