ヘアカラーで「残留しない色」とは?次のスタイルチェンジを楽にする選び方
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ヘアカラーは、手軽に、そして自由におしゃれを楽しめる素晴らしい手段です。しかし、一度染めると次に色を変える際に、前の色が邪魔をして思い通りのスタイルにならない、という経験をしたことがある方もいるのではないでしょうか。特に「黒染めをしたら、次に明るくできなくなった」という悩みはよく聞かれます。この問題の鍵を握るのが「色素の残留」です。この記事では、なぜ色が髪に残留するのか、そして将来のカラーチェンジを見据えた「残留しにくい色」の選び方やオーダーのコツについて詳しく解説していきます。
Contents
ヘアカラーの「色素残留」とは何か?
まず、カラーチェンジの際に問題となる「色素残留」という現象について、その原因を理解しておきましょう。
髪の内部に残る染料
- カラーの仕組み
一般的なヘアカラー剤は、髪の表面を覆うキューティクルを開き、薬剤を内部に浸透させます。そして、染料の粒子が髪の内部で化学反応によって大きくなり、発色することで色が定着します。 - 落ちきらない色素
この定着した染料の一部が、時間が経ち、色が褪せてもなお髪の内部に強く残り続けることがあります。この、シャンプーなどでは落としきれず、次回のカラーリングの妨げとなる色素が「残留色素」です。
なぜ色素が残留すると問題なのか
- 次のカラーの邪魔をする
髪の内部に前の色が残っていると、その上から新しいカラー剤を乗せても、色が混ざってしまい綺麗に発色しません。特に、透明感のあるアッシュ系や、明るいベージュ系にしたい場合に、残留色素が原因で色ムラやくすみが生じやすくなります。 - ブリーチで無理に抜く必要がある
希望の色にするために、この残留色素を無理に抜こうとすると、通常よりも強いブリーチ剤を使ったり、ブリーチの回数を増やしたりする必要が出てきます。これは、髪に大きなダメージを与えてしまうことに繋がります。
特に色素が残留しやすい色の種類
カラーチェンジを頻繁に楽しみたい方は、特に残留しやすい色を知っておくことが大切です。
濃い暖色系のカラー
- 赤・ピンク・オレンジなど
これらの色は、一般的に染料の粒子が大きく、髪の内部に強く定着しやすい性質を持っています。特に、濃くはっきりと入れた赤系の色は、ブリーチをしてもオレンジやピンクの色味がしつこく残りやすい代表的な例です。
黒染め・濃いブラウン
- 最も注意が必要なカラー
就職活動などで使う市販の黒染めや、白髪染めに使われるような濃いブラウンの染料は、非常に多くの色素を含んでいるため、最も残留しやすいカラーと言えます。一度黒染めをすると、ブリーチをしてもなかなか明るくなりにくく、赤みが強く残ってしまうことがほとんどです。
一部のビビッドなブルーやグリーン
- 塩基性カラーなど
鮮やかな原色を出すために使われる塩基性カラーやヘアマニキュアは、髪の表面にイオン結合で強く吸着します。種類によっては、この吸着が非常に強く、ブリーチをしても色が抜けきらないことがあります。
比較的、色素が残留しにくい色の選び方
将来的に様々なヘアカラーを楽しみたい場合、以下のような残留しにくい色を選ぶのがおすすめです。
ブラウン系のナチュラルカラー
- 8から10トーン程度
明るすぎず、暗すぎない自然なブラウン系の色は、そもそも含まれる染料の量が比較的少ないため、残留しにくい傾向にあります。色落ちしても不自然になりにくく、次のカラーへの影響も最小限で済みます。
アッシュ・グレー系の寒色カラー
- 染料の特性
アッシュやグレーのベースとなる青や紫の染料は、赤系の染料に比べて粒子が小さく、髪から抜けやすい(=色落ちしやすい)という性質があります。色持ちの期間は短いですが、その分、髪に残留するリスクは低いと言えます。
ベージュ・ミルクティー系の淡い色
- 色素が薄い
これらの色は、ブリーチで髪のベースをしっかりと明るくした上に乗せる、色素が薄いカラーです。元々の染料が少ないため、色は早く抜けますが、残留することはほとんどありません。
残留を避けるためのオーダーのポイント
色選びだけでなく、サロンでどのようにオーダーするかも、色素残留を避けるためには非常に重要です。
将来のヘアプランを理容師に伝える
- 最も重要なこと
「数ヶ月後には明るいハイトーンにしたい」「いずれブリーチをする可能性がある」といった、ご自身の将来的なヘアプランを、必ず担当の理容師に伝えましょう。プロの理容師は、その計画を考慮した上で、残留しにくい薬剤を選定したり、色の調合を工夫したりしてくれます。
安易な黒染めは避ける
- 黒染めの代替案
一時的に髪を暗くする必要がある場合、市販の黒染め剤を使うのは避けましょう。サロンで「次に明るくしやすいように、地毛に近い暗い色にしてください」とオーダーするのが最善です。赤みの少ないブルーなどを混ぜて、残留しにくいダークカラーを作ってもらうのがおすすめです。
染料の種類を相談する
- アルカリカラー以外の選択肢
髪の状態や希望のスタイルに応じて、髪の内部構造を大きく変えずに表面に色を乗せるヘアマニキュアや、ダメージの少ない塩基性カラーなど、残留リスクの低い薬剤を提案してもらうことも一つの方法です。
まとめ
ヘアカラーにおける「色素残留」は、次のスタイルチェンジを困難にし、髪に余計なダメージを与えてしまう大きな原因となります。特に、濃い赤系や黒染めは残留しやすく、ナチュラルなブラウンやアッシュ系は比較的残留しにくい傾向にあります。しかし、最も重要なのは、ご自身の将来のヘアプランを担当の理容師としっかりと共有し、計画的にカラーリングを行っていくことです。その場の仕上がりだけでなく、数ヶ月後のことまで見据えた提案をしてくれる、評判の良い理容師のいるメンズヘアサロンを選ぶことが、ストレスなく自由なヘアカラーを楽しむための鍵となるでしょう。
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