ヘアワックスで髪が白くなる原因は?「白い粉」を防ぐプロのスタイリング術
ヘアワックスを使ってスタイリングをした後、時間が経つと髪の表面に白い粉のようなものが出てきてしまい、フケのように見えて不潔な印象になってしまった、というご経験はございませんでしょうか。せっかく完璧にセットしたはずのスタイルが、この「白くなる」現象によって台無しになってしまうのは、非常にもったいないことです。この記事では、ヘアワックスがなぜ白くなってしまうのか、その主な原因を解明し、今日から実践できる具体的な予防策について詳しく解説いたします。
なぜワックスをつけた髪は白くなってしまうのか
スタイリング後に髪が白くなる現象は、いくつかの原因が複合的に関係している場合がほとんどです。ご自身のスタイリング習慣に、以下の項目に当てはまる点がないか、ぜひ一度振り返ってみてください。
原因1:ワックスの「付けすぎ」
最も多く見られる原因が、一度に使用するワックスの量が多すぎることです。スタイルをキープしたい一心で、ついつい多くの量を手に取ってしまいがちですが、髪に馴染みきらなかった余分なワックスが、髪の表面で乾燥し、時間が経つと白い粉末状になって剥がれ落ちてしまうのです。
原因2:手のひらでの「伸ばし不足」
ワックスを手のひらに取った後、そのまま髪につけてしまっていませんか?ワックスは、手のひら全体、そして指と指の間にまで広げ、体温で温めながら**透明になるまでしっかりと伸ばす(乳化させる)**ことが極めて重要です。この工程を怠り、ワックスが塊のまま髪に付着してしまうと、その部分が均一に馴染まずに乾燥し、白い粉の原因となります。
原因3:髪が「濡れた状態」での使用
髪が濡れていたり、半乾きの状態でワックスをつけることも、髪が白くなる大きな原因の一つです。ワックスに含まれる油性の成分と、髪に残った水分が混ざり合うことで、ワックスがダマになりやすくなります。そして、髪が乾いていく過程で、そのダマになった部分が白い粉末として浮き出てきてしまうのです。
原因4:「再スタイリング」による摩擦
一度セットしたスタイルが崩れた際に、ワックスを付け足さずに、乾いた髪の上から何度も手ぐしを通したり、触ったりしていませんか。乾燥したワックスの成分が、その摩擦によって剥がれ落ち、白い粉となって現れることがあります。
「白い粉」を発生させないための正しいスタイリング手順
それでは、髪を白くさせずに、一日中クリーンな状態を保つための正しいスタイリング方法をご紹介します。原因を理解すれば、その対策は決して難しいものではありません。
1.髪は「完全に」乾かした状態から始める
スタイリングは、必ず髪が完全に乾いた状態からスタートしてください。ドライヤーで髪のベースを創り上げることは、スタイルをキープする上でも、白くなるのを防ぐ上でも、絶対的な基本となります。
2.ワックスは「少量」から試す
手に取るワックスの量は、まず**「小豆一粒大」**から始め、足りなければ少しずつ足していく、という意識を徹底しましょう。一度に多くの量をつけることは、あらゆる失敗の元となります。
3.透明になるまで「完璧に」伸ばす
手のひらで、ワックスの塊が完全に見えなくなり、透明なオイル状になるまで、両手を擦り合わせてください。このひと手間が、仕上がりのクオリティを大きく左右します。
製品の「品質」が仕上がりを左右するという事実
これまでにご紹介した対策を実践してもなお、髪が白くなる現象が改善されない場合、それはお使いのワックス自体の品質に原因があるかもしれません。
私達サロンで取り扱うプロフェッショナル仕様のスタイリング剤、いわゆる**「サロン専売品」**は、基材となる成分の品質が非常に高く、髪への馴染みや伸びが良いように、処方が緻密に計算されています。そのため、髪の表面でダマになったり、乾燥して白い粉を吹いたりするリスクが、市販の製品と比較して極めて低いのが特徴です。
最高のパフォーマンスを、常に安定して発揮すること。それがプロの道具です。「髪が白くなる」というお悩みから根本的に解放されたいとお考えでしたら、ぜひ一度、髪の専門家である私達にご相談ください。お客様の髪質に合った最適な一品と、その正しい使い方を、責任を持ってお伝えさせていただきます。