ヘアワックスの種類と選び方|髪質とスタイルで選ぶ最適な一品
メンズスタイリングに欠かせないヘアワックスですが、その種類の多さから、一体どれが自分に合っているのか分からず、何となく選んでしまっている、という方も多いのではないでしょうか。実は、ワックスの種類ごとにその特性は大きく異なり、なりたいヘアスタイルを実現するためには、その特性を正しく理解し、使い分けることが不可欠です。この記事では、代表的なワックスの種類とその特徴、そしてどのような髪型に適しているのかを、プロの視点から詳しく解説いたします。
なぜワックスの種類を知ることが重要なのか
ワックスの種類を知ることは、理想のヘアスタイルへの最短ルートを見つけることに他なりません。例えば、ナチュラルなマッシュスタイルを目指しているのに、セット力の強すぎるマットワックスを選んでしまっては、髪が硬くなりすぎてしまい、柔らかな質感が出せません。ワックスの各種類が持つ「セット力」や「質感(ツヤの有無)」を理解することで、スタイリング剤選びの失敗をなくし、ご自身の髪質と髪型の魅力を最大限に引き出すことが可能になります。
しなやかな束感を創る「ファイバーワックス」
ワックスの中に繊維(ファイバー)が配合されており、糸を引くようなテクスチャーが特徴です。伸びが非常に良く、髪に馴染ませやすいことから、初心者の方でも扱いやすいタイプと言えるでしょう。髪をまとめやすく、しなやかでありながら動きのある毛束感を創り出すのを得意としています。特に、ショートからミディアムヘア全般、束感を強調したいスタイルに適しています。
ドライな質感を演出する「マットワックス」「クレイワックス」
ツヤを完全に抑えた、ドライで無造作な質感を創り出すことを目的としたワックスです。「マット」は「ツヤ消し」、「クレイ」は「泥」を意味し、その名の通り、髪の光沢を吸収し、ラフで力強い印象を与えます。セット力が非常に高い製品が多く、髪の立ち上がりをしっかりとキープしたいベリーショートやショートスタイル、ボリュームを出したい軟毛の方にもおすすめです。
自然な仕上がりを叶える「クリームワックス」
乳液のような、滑らかで柔らかいテクスチャーが特徴のワックスです。髪への馴染みが良く、固めすぎずに自然な毛流れやまとまりを創り出します。セット力は比較的穏やかですが、その分、素髪のようなナチュラルな仕上がりになるため、作り込みすぎていないマッシュスタイルや、パーマをかけた髪のパサつきを抑えたい場合などに最適です。
ツヤ感を強調する「グリース」「ポマード」
ウェットな質感、いわゆる「濡れ髪」スタイルや、クラシカルでタイトなヘアスタイルを創る際にその真価を発揮するのが、グリースやポマードです。強いツヤと優れたセット力を両立しており、髪をビシッとまとめ上げ、一日中その状態をキープします。七三分けやオールバックといったフォーマルなスタイルから、パーマのウェーブをくっきりと見せるスタイルまで、幅広く活躍します。
あなたに最適な「一種類」をサロンで見つけませんか
これまで代表的なワックスの種類をご紹介してまいりましたが、実際には、同じ種類のワックスでも、メーカーや製品ごとにセット力や質感は千差万別です。無数に存在する製品の中から、ご自身の髪質や理想のスタイルに完璧に合致する一品をご自身で見つけ出すのは、至難の業と言えるかもしれません。
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