ヘアワックスはいつつける?最適なタイミングで理想のスタイルを一日中キープする方法
毎朝のスタイリングにヘアワックスをお使いの方は多くいらっしゃることでしょう。しかし、そのワックスを「いつ」髪につけるか、そのタイミングについて深く意識されたことはございますでしょうか。実は、ワックスをつける最適なタイミングを知るだけで、スタイリングの完成度や持続力は大きく向上します。今回は、皆様のヘアスタイルをより素敵に演出するための、ヘアワックスをつける正しいタイミングについて詳しく解説いたします。
ワックスをつける基本は「ドライ後の髪」に
まず最も重要な結論から申し上げますと、ヘアワックスは「髪を完全に乾かした状態」でつけるのが基本です。シャンプー後や朝のスタイリングで髪を濡らした後、タオルで拭いただけの湿った髪や、半乾きの状態でワックスをつけてしまうと、本来の性能を発揮することができません。髪に残った水分とワックスの油分が混ざり合うことでセット力が弱まり、時間が経つとスタイルが崩れやすくなる原因となります。また、髪全体に均一に馴染ませることが難しく、部分的に重くなってしまい、ふんわりとしたボリューム感が出にくくなることもございます。
スタイリングを成功させるための正しい手順
理想のヘアスタイルを効率良く作り、それを長時間キープするためには、ワックスをつける前の準備が非常に重要となります。朝のスタイリングを例に、正しい手順をご紹介いたします。まず、寝癖などをリセットするために、髪の根元からしっかりと濡らし、一度フラットな状態に戻します。次に、擦らずに優しく頭皮の水分を拭き取るようにタオルドライを行います。そしてここからが最も重要な工程ですが、ドライヤーを使って髪を乾かしながら、手ぐしやブラシを用いて「なりたいヘアスタイルの土台」を8割方作ってしまいます。全体のシルエットやボリュームを出す部分、抑える部分などを、このドライの段階で形作ることがポイントです。
なぜドライヤーでのベース作りが重要なのか
ヘアワックスの役割は、髪型をゼロから作り上げるものではなく、ドライヤーで作ったベースの髪型を維持し、そこに束感や動き、質感といった細やかな表情を加えるための「仕上げ剤」であるとご理解いただくことが大切です。ドライヤーでのベース作りを疎かにして、ワックスの力だけで無理に髪を動かそうとすると、必要以上に多くの量を使わなければならず、結果として髪がベタついたり、重さでスタイルが崩れたりする原因となってしまいます。まずはドライヤーで髪型の骨格をしっかりと作り、その上でワックスを適量使い、細部を調整していく。この手順こそが、洗練されたヘアスタイルへの近道となります。
ヘアアイロンを使用する場合のタイミング
最近では、ストレートアイロンやカールアイロン(コテ)をスタイリングに取り入れる男性も増えてまいりました。ヘアアイロンをお使いになる場合も、タイミングは非常に重要です。アイロンの熱は、必ず髪が完全に乾いた状態で加えなければなりません。濡れた髪に高温のアイロンを当てると、水分が急激に蒸発する「水蒸気爆発」という現象が起こり、髪に深刻なダメージを与えてしまいます。したがって、正しい順序は「ドライヤーで完全に乾かす」、次に「ヘアアイロンで形を整える」、そして「最後の仕上げとしてワックスをつける」となります。ワックスをつけた後にアイロンを使用すると、ワックスの成分が焦げ付いて髪を傷める原因にもなりますので、必ずこの順番をお守りください。
あなたのスタイリングを格上げするアイテム選び
これまでご説明した正しいタイミングと手順を実践していただくだけで、スタイリングの質は格段に向上するはずです。しかし、それでも思い通りの仕上がりにならないという場合は、お使いのワックスがご自身の髪質や目指すスタイルに適していない可能性がございます。スタイリング剤は、それぞれに異なる特性を持っております。私達プロのスタイリストは、お客様の髪質や骨格、そして理想のヘアスタイルを的確に把握し、数ある製品の中から最もパフォーマンスを発揮できる一品を的確にご提案することが可能です。ご自身のスタイリングに何かお悩みがございましたら、どんな些細なことでも構いませんので、ぜひお気軽に私達にご相談ください。