2025.08.25

毛染めの放置時間は何分が正解？サロンでの施術時間と合わせて解説

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ヘアカラーで新しい髪色に挑戦しようと考える時、美しい仕上がりをイメージすると同時に「全部でどれくらいの時間がかかるのだろう」「薬剤を塗ってから何分待つのだろう」といった、時間に関する疑問が浮かぶ方も多いのではないでしょうか。

特に、薬剤を髪に浸透させるための「放置時間」は、色の定着具合や髪への負担を左右する、非常に重要な工程です。今回は、このヘアカラーの「時間」にまつわる様々な疑問について、専門家の視点から詳しくお答えしてまいります。

Contents

仕上がりを決定づける「放置時間」の重要性
放置時間は長ければ良い、という訳ではありません
なぜプロは時間を正確に管理できるのか
サロンでのヘアカラー、全体の所要時間の目安
貴重な時間を、最高の仕上がりのために

仕上がりを決定づける「放置時間」の重要性

ヘアカラーは、薬剤が髪の内部で化学反応を起こすことで色が染まる仕組みです。この反応が最適に進むために、カラー剤の種類ごとに適切な「放置時間」が定められています。この時間を正確に守ることが、狙い通りの美しい発色を実現するための鍵となります。

具体的には、薬剤がキューティクルを開き、髪の内部に浸透して元々の色素を分解し、同時に新しい色素を発色させるまでの一連の流れが、この放置時間内に行われます。つまり、この時間は美しく染め上げるために必要不可欠な工程なのです。

放置時間は長ければ良い、という訳ではありません

ここで多くの方が誤解されがちなのが、「長く置けば置くほど、色がしっかり入るのではないか」という点です。しかし、これは大きな間違いです。ヘアカラー剤の化学反応は、一定の時間を超えるとほとんど進まなくなります。

規定の時間を超えて薬剤を放置しても発色が強まることはなく、むしろ髪の水分やタンパク質が過剰に失われ、深刻なダメージに繋がるだけです。また、頭皮にも薬剤が触れている時間が長くなるため、かゆみや炎症といった頭皮トラブルを引き起こすリスクも高まります。

逆に、放置時間が短すぎれば、化学反応が中途半端な状態で終わってしまい、染まりが浅かったり、色ムラができたりする原因となります。

なぜプロは時間を正確に管理できるのか

ご自宅でのセルフカラーとサロンでの施術の大きな違いの一つが、この「時間管理」の精度にあります。私達プロの理容師は、薬剤を塗布する前に、まずお客様一人ひとりの髪の状態を丁寧に見極めます。

髪の太さ、硬さ、現在の明るさ、ダメージの度合い、そしてご希望される色味。これら全ての要素を総合的に判断し、使用する薬剤の特性を掛け合わせて、その方に最適な放置時間を1分単位で設定します。さらに、新しく生えてきた根元の健康な髪と、既にカラーが施されている毛先とでは、薬剤の反応速度が異なります。そのため、薬剤を塗る順番やタイミングを緻密に計算し、仕上がりが均一になるようコントロールしているのです。

サロンでのヘアカラー、全体の所要時間の目安

サロンでヘアカラーを行う場合、ご来店からお帰りまでの全体の所要時間も気になるところかと存じます。一般的な目安として、ヘアカラーのみの施術（カウンセリング、薬剤塗布、放置、シャンプー、ブローを含む）であれば、おおよそ90分から120分ほどです。

カットも一緒にされる場合は、上記の時間に加えて30分から60分ほどかかりますので、合計で120分から180分程度を見ていただくと、余裕を持ってお過ごしいただけます。ただし、髪の長さや量、あるいは特殊なデザインカラーなど、施術内容によって時間は変動いたしますので、ご予約の際に確認していただくのが最も確実です。