メンズ毛染めのインナーカラー入門。誠実な理容師が教える、さりげない個性の演出法
ヘアスタイルで周囲と差をつけたいけれど、髪全体を明るくしたり、派手な色にしたりすることには少し抵抗がある。そのように感じていらっしゃる男性は、決して少なくないかと存じます。そんな皆様に、私どもが自信を持ってお勧めするのが、髪の内側に色を入れることで個性を表現する「インナーカラー」という選択肢です。今回は、メンズスタイルにおけるインナーカラーの魅力について、プロの視点から詳しく解説させていただきます。
メンズインナーカラーが持つ、多彩な魅力
メンズインナーカラーが注目を集めているのには、明確な理由がございます。その最大の魅力は、髪の内側に色を忍ばせることで生まれる「さりげないお洒落感」です。普段は表面の髪で隠れているため目立ちすぎることはなく、髪が風でなびいた時や、ふと髪を耳にかけた瞬間、スタイリングで動きを出した時に、内側の色がちらりと覗きます。この計算された意外性が、見る人に洗練された印象を与えるのです。また、スタイリング次第で見せたり隠したりといった調整が容易なため、髪型に厳しい規定がある職場や学校に通われている方でも挑戦しやすいという利点もございます。
人気のスタイルと色の組み合わせ
インナーカラーは、色を入れる場所や、ベースとなる髪色との組み合わせによって、その表情を無限に変化させることができます。例えば、最も挑戦しやすいのが「もみあげ」や「耳周り」に入れるスタイルです。まるでピアスを着けるような感覚で、手軽に顔周りを華やかな印象にすることができます。また、襟足に入れるデザインは、ショートスタイルやアップバングにした際に、後ろ姿に粋なアクセントを加えてくれます。黒髪をベースに、シルバーやブルーといった寒色系のハイトーンカラーを入れれば、コントラストが際立つクールなスタイルが完成しますし、ブラウン系の髪に赤やオレンジといった暖色を加えれば、遊び心のある柔らかなスタイルを演出できます。
理想のインナーカラーを実現するためのオーダーのポイント
理想のインナーカラーを手に入れるためには、施術前のカウンセリングが非常に重要となります。お客様が「普段はなるべく隠しておきたい」「スタイリングをした時にはしっかりと主張させたい」など、ご自身のライフスタイルの中で、そのカラーをどのように見せたいのかを、ぜひ私たち理容師に具体的にお伝えください。どの範囲に、どれくらいの量の色を入れるかによって、その見え方は大きく変わってまいります。また、表面の髪と内側の髪を正確に分け取り、薬剤を的確に塗布していく作業は、非常に緻密な技術を要します。お客様の骨格や髪の生え方に合わせて最適なデザインをご提案し、それを高い技術力で実現することこそ、プロフェッショナルの仕事です。
誠実な理容室で、あなただけのインナーカラーを
メンズのインナーカラーは、ご自身の個性を決して派手にならず、スマートに表現することができる、非常に優れたデザインカラーです。それは、お客様一人ひとりのライフスタイルや髪質、そしてなりたいイメージを深く理解し、それを形にする誠実なカウンセリングと確かな技術があってこそ、最高の形で輝きます。お客様だけの特別な個性を引き出すオーダーメイドのインナーカラーを、私たちが責任を持ってデザインさせていただきますので、どうぞお気軽にご相談ください。