2025.08.23

失敗しない「髪をすく」コツとは？プロが明かす、セルフカットとの決定的な違い

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ご自身の髪が伸びてきて、全体的に重たく感じ始めた時、「この部分だけ、ほんの少し量を減らせたら…」と、ご自身ですきバサミを手に取ってみようか、と考えたことはございませんか。手軽にできるように見える「髪をすく」という行為ですが、実はヘアスタイル全体のバランスを左右する、非常に繊細な技術が求められます。そこには、大きな失敗を避けるための、いくつかの基本的な「コツ」が存在するのです。今回は、その基本的なコツをご紹介すると共に、私たちプロが、その先で何を考え、どのような技術を駆使しているのか、その本質的な違いについてもお話しさせていただきます。

Contents

ご自身ですく際に、知っておきたい３つの基本のコツ
① 必ず乾いた髪に、少しずつ行う
② 髪の表面と根元は、絶対に避ける
③ ハサミは縦方向に入れる
しかし、なぜプロの仕上がりは「格別」なのか
プロは見えない「骨格」を見ている
プロはあなたの「未来」を考えている
「やってみたい」気持ちも、私たちは応援します

ご自身ですく際に、知っておきたい３つの基本のコツ

もし、ご自身で毛量の調整に挑戦されるのであれば、以下の三つの基本的なポイントを、ぜひ心に留めておいてください。

① 必ず乾いた髪に、少しずつ行う

髪が濡れている状態は、実際の毛量よりも少なく見えてしまうため、判断を誤りがちです。乾かした後に、「すきすぎてしまった」と後悔することを避けるためにも、必ず髪が完全に乾いた状態で行いましょう。そして、一度にたくさん梳こうとせず、全体のバランスを鏡で何度も確認しながら、少しずつ慎重に進めることが何よりも大切です。

② 髪の表面と根元は、絶対に避ける

ヘアスタイルのツヤやまとまりを司る、最も大切な「表面の髪」と、短い毛が立つ原因となる「根元から数センチ」の部分は、プロ以外の方がハサミを入れるべきではない、いわば聖域（サンクチュアリ）です。梳くのは、必ず髪の「内側」で、かつ「中間から毛先」にかけての部分だけ、と覚えておいてください。

③ ハサミは縦方向に入れる

すきバサミを髪に対して真横に入れてしまうと、その部分だけが不自然な線として残り、いわゆる「虎刈り」のような状態になるリスクが高まります。毛束を持ち上げ、ハサミを縦や斜め方向に入れることを意識すると、カットした部分が周囲の髪と自然に馴染みやすくなります。

しかし、なぜプロの仕上がりは「格別」なのか

ここまで、ご自身でできる基本的なコツをご紹介しましたが、それでもなお、私たちプロの理容師の仕上がりとの間には、越えることのできない決定的な違いが存在します。それは、目に見える髪の量だけでなく、その奥にあるものを見ているかどうかの違いです。

プロは見えない「骨格」を見ている

私たちは、単に髪の量だけを調整しているのではありません。お客様一人ひとりが持つ、世界に一つだけの頭の形（骨格）を正確に見極め、どこに重さを残せば後頭部がふっくらと見え、どの部分をすけばサイドの膨らみが収まるか、といった立体的な設計図を頭の中に描いています。

プロはあなたの「未来」を考えている

その場しのぎで軽くするのではなく、1ヶ月後、2ヶ月後に髪が伸びてきた時でも、スタイル全体が崩れにくいように、計算して梳いています。お客様の明日からの毎日が、より快適になるように。その長期的な視点こそが、プロの仕事なのです。

「やってみたい」気持ちも、私たちは応援します

ご自身の髪を、ご自身で整えたいというお気持ちは、ご自身のスタイルへの深い愛情の表れであり、私たちはその想いを心から尊重いたします。そして、もしセルフカットで少しだけバランスが崩れてしまったとしても、どうぞご安心ください。私たちは、その状態からでも最高のスタイルに甦らせる「リカバリーカット」の専門家でもあります。いつでも、お気軽にご相談ください。

「髪をすく」基本的なコツを知ることは、ご自身の髪への理解を深める上で、大変素晴らしいことです。しかし、あなたという唯一無二の素材を最大限に活かす、オーダーメイドのヘアスタイルは、やはりプロの手にしか創り出すことはできません。セルフケアの楽しさと、プロに身を委ねる贅沢さ。その両方を知ることで、あなたのヘアライフは、きっと今よりもっと豊かなものになるはずです。

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