理容室での「相談」からはじまる、あなただけのスタイル作り
理容室は、単に髪を切り、髭を剃るためだけの場所ではございません。お客様が抱える髪に関するあらゆるお悩みやご要望に耳を傾け、専門家としての知識と技術をもって、その解決策を共に見つけ出していく「相談相手」であり、信頼できるパートナーでもあります。しかし、いざ理容室を訪れると、「こんなことを相談しても良いのだろうか」「うまく自分のイメージを伝えられるだろうか」と、少し気後れしてしまう方もいらっしゃるかもしれません。この記事では、お客様と理容師との大切なコミュニケーションである「相談」について、お話しさせていただきます。
髪型から頭皮の悩みまで、理容師はあなたのパートナーです
まず、私達理容師に安心してお話しいただきたいこと。それは、髪に関するお悩みであれば、どのようなことでもご相談を歓迎している、という事実です。お客様が「些細なことだ」と思われるような事柄にも、理想のスタイルを実現するための大切なヒントが隠されていることが少なくありません。
似合う髪型が分からない、というご相談
お客様からいただくご相談の中で、最も多いものの一つが「自分にどんな髪型が似合うのか分からない」というものです。どうぞ、ご安心ください。お客様の骨格や髪質、生え癖、そして普段の服装やライフスタイルなどを総合的に拝見し、プロの視点から、お客様の魅力を最大限に引き出すスタイルをご提案させていただくこと。それこそが、私達の専門分野です。
髪質や頭皮に関する、デリケートなご相談
くせ毛でまとまらない、あるいは直毛すぎて動きが出ないといった髪質のお悩み。白髪が増えてきた、最近髪が薄くなった気がする、頭皮のべたつきやフケが気になるといった、少しデリケートなお悩み。これらもまた、私達が日々向き合っている大切なご相談内容です。カットやパーマといった技術的なアプローチはもちろん、シャンプーの選び方や日々のホームケアに至るまで、専門家として的確なアドバイスをさせていただきます。
上手に相談するための、ちょっとしたコツ
お客様の想いをより深く理解し、ご満足いただける仕上がりに繋げるために、ご相談の際に少しだけ意識していただくと良いポイントがございます。
なりたいイメージの写真をお持ちいただく
言葉では表現しにくい細かなニュアンスも、写真があれば一目で共有することができます。理想とするヘアスタイルの写真はもちろん、「こんな雰囲気はあまり好きではない」といった、苦手なスタイルの写真をお見せいただくことも、イメージをすり合わせる上で非常に有効です。
「どう見られたいか」という雰囲気をお伝えいただく
具体的な髪型の名称が分からなくても、全く問題ございません。「仕事で信頼感を得られるように、清潔感が欲しい」「少し大人っぽく、落ち着いた雰囲気に見せたい」「毎朝のセットが楽になるようにしたい」といった、お客様がそのヘアスタイルを通じて「どう見られたいか」「どうなりたいか」という想いを、ぜひお聞かせください。
親身な相談ができる、誠実な理容室の見分け方
お客様にとって本当に良い理容室とは、親身になって相談に乗ってくれる理容師がいるお店のことです。ウェブサイトなどで、施術前の「カウンセリング」の時間を大切にしていることを明記しているサロンは、お客様との対話を重視している証と言えるでしょう。理容師の意見を一方的に押し付けるのではなく、まずはお客様のお話にじっくりと耳を傾ける。その誠実な姿勢こそが、信頼の証です。
すべては、お客様との対話から始まります
最高のヘアスタイルは、理容師の独りよがりな技術から生まれるものではございません。お客様が胸の内に秘めている想いやお悩みを、私達に打ち明けていただく「相談」というプロセスを経て、お客様と理容師が二人三脚で創り上げていく、オーダーメイドの作品です。私達にとって、お客様からのご相談は、信頼の証であり、最高の仕事をさせていただくための、何よりも大切な出発点なのです。あなたの想いを、ぜひ私達にお聞かせください。