メンズパーマの全工程を解説。サロンでは何が行われている?
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パーマをかけてみたいけれど、実際に理容室に行ったら、どんなことをされるのか分からなくて、少し不安だ。どのくらいの時間がかかるのだろう。そんな、パーマ未経験の方や、久しぶりにかけようと考えている方が抱える疑問や不安は、ごく自然なものです。安心して施術を受けていただけるよう、今回は理容室で行われるメンズパーマが、どのような工程で、どのような目的を持って進められていくのか、その一連の流れをステップごとに詳しく解説します。
Contents
工程1:カウンセリングと毛髪診断から、全ては始まる
パーマの施術において、この最初のカウンセリングこそが、仕上がりの成否を分ける最も重要な工程です。お客様と理容師が、仕上がりのイメージを完璧に共有するための、大切な時間です。
仕上がりのイメージを共有する
- お客様の悩みと希望をヒアリング
まず、お客様がなぜパーマをかけたいのか(朝のスタイリングを楽にしたい、トップにボリュームが欲しい、雰囲気を変えたいなど)、そして、どのようなヘアスタイルになりたいのかを、ヘアカタログの写真などを見ながら、丁寧にヒアリングします。 - プロによる毛髪診断
次に、プロの理容師が、お客様の髪質(硬いか、柔らかいか、パーマがかかりやすいか)、現在のダメージレベル、頭の骨格、そして髪の生えグセなどを、目で見て、実際に手で触れて正確に診断します。 - 最適なデザインと施術内容の提案
ヒアリングしたご希望の内容と、毛髪診断の結果を元に、プロの視点から、あなたに最も似合う、そして実現可能なパーマの種類とヘアスタイルを提案します。この時に、施術にかかるおおよその時間や料金についても、きちんと説明が行われます。
工程2:パーマを完璧に活かすための、ベースカット
多くの場合、パーマをかける前に、まずカットでヘアスタイルの土台を創り上げます。このカットの精度が、パーマの仕上がりを大きく左右します。
スタイルの土台を創る
- パーマ後の状態を予測してカットする
プロは、パーマをかけてカールやウェーブがついた時に、髪がどのくらい持ち上がり、どこにボリュームが出て、毛先がどの位置に落ちるかを、全て予測しながらカットを進めていきます。 - 動きとまとまりを創り出す、毛量調整
パーマの動きが美しく見えるように、そしてご自宅でのスタイリングがしやすくなるように、髪の重さをコントロールします。不要な部分の毛量を減らし、動きが出やすいように髪の質感を調整する、緻密な作業です。
工程3:パーマ施術(ワインディングと薬剤塗布)
いよいよ、パーマのメインとなる工程です。設計したデザインに基づき、髪にカールを記憶させていきます。
髪の内部にカールを記憶させる
- 前処理・保護
必要に応じて、ダメージが気になる部分に予め栄養分を補給したり、頭皮を専用の保護オイルでガードしたりと、髪と頭皮を守るための準備を行います。 - ワインディング(ロッド巻き)
カウンセリングで決定したデザインに基づき、ロッドの太さ、巻く角度、引き出す毛束の量などを、場所によって変えながら、髪を丁寧に巻きつけていきます。 - 1剤の塗布
髪の内部の結合を切り離し、柔らかくするための薬剤(1剤)を塗布します。お客様の髪質に合わせて、放置時間を正確にコントロールします。 - 中間処理・水洗
1剤の反応が終わったら、一度薬剤を丁寧に洗い流し、髪の状態を整えます。サロンによっては、このタイミングで髪に栄養補給を行うこともあります。 - 2剤の塗布
カールを新しい形のままで、再結合させて固定するための薬剤(2剤)を塗布します。 - 後処理
全ての施術が終わった後、髪や頭皮に残留してダメージの原因となるアルカリなどの化学物質を、専用の処理剤を使って完全に取り除きます。髪を健康な弱酸性の状態に戻す、非常に重要な工程です。
工程4:仕上げと、明日からのためのスタイリング指導
パーマは、かけて終わりではありません。ご自宅で、ご自身で簡単にスタイルを再現できてこそ、本当の完成です。
自宅での再現性を高める
- カールを最大限に活かす乾かし方
プロが、今日かけたパーマの特性に合わせて、ご自宅でカールを最も美しく再現できる、正しいドライヤーの使い方を、実際に髪を乾かしながら説明します。 - 最適なスタイリング剤の提案とレクチャー
ワックスが良いのか、ジェルが良いのか、あるいはクリームが良いのか。あなたの新しいヘアスタイルと髪質に最も合ったスタイリング剤を選び、その効果的な使い方を、分かりやすくレクチャーします。
まとめ
メンズパーマの工程は、単に髪をロッドで巻いて薬剤をつける、という単純な作業ではありません。施術前の緻密なカウンセリングと計算されたカット、施術中の徹底したダメージケア、そして施術後のスタイリング指導までを含んだ、総合的なデザインプロセスなのです。この一連の専門的な工程こそが、セルフパーマでは決して得られない、美しい仕上がりと安心感、そして高い再現性を生み出します。
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