パーマと黒染めは同時にできる?髪を守るための正しい順番と注意点
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就職活動や職場での規定、あるいは一時的なイメージチェンジのために、髪を「黒染め」することを考える男性は少なくありません。それに加えて、「パーマでヘアスタイルに動きも出したい」と考えたとき、「この二つの施術は、同じ日に同時にできるのだろうか?」という大きな疑問が浮かびます。黒染めとパーマは、どちらも髪に大きな影響を与える化学的な施術です。この二つを両立させるための、正しい知識とプロの技術について詳しく解説します。
Contents
黒染めとパーマ、施術の正しい順番とは?
まず、多くの方が最も知りたいであろう、施術の順番についてです。もし、黒染めとパーマを同じ日に行う場合、その順番を間違えると、どちらかの仕上がりが台無しになってしまう可能性があります。
仕上がりを左右する鉄則
- 結論は「パーマが先、黒染めが後」
これが、髪への負担を考慮し、それぞれの仕上がりを最高のものにするための、プロの世界での基本的な鉄則です。まず先にパーマをかけてカールを形成し、その後に黒染めで色を入れていきます。 - 理由1
パーマによる、深刻な「色落ち」を防ぐため
もし、先に黒染めをしてしまうと、後からかけるパーマの薬剤(特に1剤のアルカリ成分)が、せっかく髪の内部に入れた黒の染料を分解し、洗い流してしまいます。その結果、黒染めがまだらになってしまったり、不自然な赤茶けた色に褪色してしまったりするのです。 - 理由2
黒染めによる「パーマのかかりにくさ」を避けるため
黒染めの濃い染料が髪の内部にぎっしりと詰まっていると、後からかけるパーマの薬剤が、髪の内部にまで浸透しにくくなることがあります。これにより、パーマがかからなかったり、かかりが非常に弱くなってしまったりする可能性があります。 - 最も理想的なのは「1週間ほど期間を空ける」こと
スケジュールに余裕があれば、パーマをかけてから1週間ほど期間を空け、カールが完全に定着してから黒染めをするのが、髪にとっても、それぞれの仕上がりのクオリティにとっても、最も理想的な選択です。
知っておくべき「黒染め」の特性とパーマへの影響
特に注意が必要なのが、「過去に黒染めをしたことがある髪」に、新たにパーマをかけようとする場合です。
パーマ施術における注意点
- 黒染めをした髪は、パーマがかかりにくい
黒染めに使われる染料、特にご自身で染める市販の製品に含まれるものは、髪の内部に非常に強く残留する性質があります。この残留した染料が、パーマ液が髪の内部で働くのを妨げ、カールがうまく形成されない原因となります。 - ダメージレベルの見極めが非常に難しい
髪の表面は黒く染まっていて、一見すると健康に見えるかもしれません。しかし、その内部は、黒染めをする前のカラーやブリーチによって、ダメージが蓄積している場合があります。黒染めは、その本当のダメージレベルを見えにくくしてしまうため、プロの正確な診断なしにパーマをかけるのは非常に危険です。 - セルフ黒染め後のパーマは、特にリスクが高い
ご自身で市販の黒染めをした髪に、サロンでパーマをかける場合、どのような染料が、どのくらい髪の内部に残っているかを正確に把握することができません。そのため、パーマの薬剤が予期せぬ化学反応を起こし、髪に深刻なダメージを与えてしまうリスクが極めて高くなります。
理容室だからできる、ダメージを抑えた同時施術
この非常に難易度の高い、黒染めとパーマの組み合わせを、いかに安全に、そして美しく仕上げるか。そこに、プロの理容師の知識と技術の真価が問われます。
髪の状態を完璧に見極める
- 徹底したカウンセリングと的確な毛髪診断
プロの理容師は、施術を始める前に、まずお客様の過去の施術履歴(特に黒染めの有無や時期)を詳しくヒアリングします。そして、髪の状態を正確に診断し、同時施術に耐えられるだけの体力が髪に残っているかを、慎重に見極めます。 - 髪と頭皮に優しい、プロ用の薬剤選定
黒染めには、次にパーマをかけることを想定した、比較的染料が穏やかで、髪に残留しにくいプロ用の薬剤を使用します。パーマも、髪への負担が少ないコスメ系や酸性の薬剤を選ぶなど、お客様の髪の状態に合わせて最適な組み合わせを提案します。 - ダメージを最小限にする、専門的な処理技術
施術の前後や、パーマとカラーの合間に、髪に必要な栄養分を補給する「前処理・中間処理」や、施術後にダメージの原因となる化学物質を髪や頭皮から完全に取り除く「後処理」を徹底します。 - 黒髪パーマを重く見せない、カット技術
黒染めによるパーマスタイルは、何もしないと重たく、野暮ったい印象になりがちです。プロは、カットで毛量や質感を巧みに調整し、軽やかさと動きを出すことで、黒髪でも重く見えない、洗練されたスタイルを創り上げます。
まとめ
黒染めとパーマを両立させることは可能ですが、それは髪に非常に大きな負担をかける、高難易度な施術です。美しい仕上がりと、大切な髪の健康を守るためには、「パーマが先、黒染めが後」という正しい順番と、プロによる正確な毛髪診断が不可欠です。特に、過去に黒染めをした髪へのパーマは、予期せぬダメージを引き起こすリスクが高いため、安易な自己判断は絶対に避けるべきです。就活やビジネスシーンでの黒染めも、おしゃれなパーマスタイルも、どちらも諦める必要はありません。
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