白髪染めとドライヤーの正しい関係。温めるのはNG?乾かし方で色もちは変わる
sho0202
記事内に商品プロモーションを含む場合があります
白髪染めに関して、「ドライヤーで温めれば、もっとよく染まるのでは?」「染めた後、ドライヤーの熱で色が落ちてしまわないか心配」といった、ドライヤーとの関係性について疑問を持ったことはありませんか。実はドライヤーは、その使い方一つで、白髪染めの仕上がりを良くも悪くもする、非常に重要なツールなのです。今回は、白髪染めとドライヤーの正しい関係について、プロの視点から解説します。
Contents
染めている最中、ドライヤーで温めるのはあり?なし?
ご自宅で白髪染めをする際に、「理容室や美容室では、機械で髪を温めているから、自分もドライヤーで温めれば、よりしっかり染まるのでは?」と考える方がいるかもしれません。しかし、この自己判断による加温は、非常にリスクが高い行為です。
自己判断での加温はリスクが高い
- 温める目的とその効果
ヘアカラー剤が髪を染めるのは、化学反応によるものです。そして、この化学反応は温度が高い方が促進され、染まりが良くなるのは事実です。 - セルフ加温のリスク1
過剰反応によるダメージ
自己流でドライヤーの熱風を髪に当てると、熱が一点に集中しすぎて、その部分だけ薬剤が過剰に反応してしまう危険性があります。これにより、髪が深刻なダメージを受けたり、色が思った以上に暗く沈み込んでしまったりする原因になります。 - セルフ加温のリスク2
乾燥による深刻な染めムラ
ドライヤーの熱風は、髪に塗布した薬剤の水分を急速に奪い、乾燥させてしまいます。乾燥してしまったカラー剤は、その時点で染毛効果を失ってしまいます。結果として、熱が当たった部分とそうでない部分で、深刻な染めムラができてしまう可能性があります。 - 結論
セルフカラーでの加温は避けるべき
上記のリスクを考慮すると、ご自宅で白髪染めをする際に、ドライヤーで温めることは、メリットよりもデメリットの方が圧倒的に大きいため、基本的には「NG」と考えましょう。
染めた後が肝心!色もちを良くするドライヤーの正しい使い方
一方で、白髪染めを「した後」のドライヤーの使い方は、髪の色持ちと健康を保つ上で、非常に重要になります。特に、「自然乾燥」は絶対に避けるべき習慣です。
「自然乾燥」は色落ちとダメージの元
- なぜ、すぐに乾かすべきなのか
髪が濡れている間、髪の表面を覆うキューティクルは開いたままの状態です。この無防備な状態で長時間放置すると、開いたキューティクルの隙間から、せっかく髪の内部に入れた染料がどんどん流れ出てしまいます。また、髪の内部の水分も蒸発し、ダメージも進行します。 - 色もちを良くする正しい乾かし方の手順
タオルドライで優しく水分を取る
まずは、ゴシゴシと擦らずに、タオルで髪を挟み込むようにして、優しく叩きながら水分をしっかりと拭き取ります。
洗い流さないトリートメントを塗布する
ドライヤーの熱から髪を守り、潤いを閉じ込めるために、オイルやミルクタイプの洗い流さないトリートメントを毛先中心に馴染ませます。
根元から乾かし始める
ドライヤーの風は、まず髪の根元、つまり頭皮を乾かすように当てていきます。指の腹で髪を動かしながら、様々な角度から風を送るのがポイントです。
中間から毛先へ風を送る
根元が乾いたら、次は中間から毛先に向かって、キューティクルの流れに沿うように、上から下へと風を当てていきます。
最後は冷風でキューティクルを引き締める
髪が8割方乾いたら、ドライヤーを冷風に切り替えて仕上げます。冷風を当てることで、開いていたキューティクルがキュッと引き締まり、染料を髪の内部に閉じ込め、ツヤが出やすくなります。
理容室だからできる、緻密な温度コントロール
セルフでの加温は危険ですが、プロはなぜ安全に、そして効果的に髪を温めることができるのでしょうか。そこには、専用の機器と専門的な知識があります。
髪を守るためのプロの技術
- ドライヤーではない、専用の加温機
理容室で使われるのは、熱風を吹き付けるドライヤーではなく、遠赤外線などで髪の内部から、そして髪全体を均一な温度と湿度で穏やかに温める「促進機」と呼ばれる専用の機械です。これにより、ムラなく、髪への負担を最小限に抑えながら、化学反応を安全に促進させます。 - 髪質に合わせた精密な温度と時間の管理
プロの理容師は、お客様の髪質(染まりやすいか、染まりにくいか)や、使用する薬剤の特性に合わせて、加温する温度と時間を秒単位で精密にコントロールしています。 - 仕上げのドライもプロの技術
サロンでのシャンプー後のドライは、ただ髪を乾かすだけでなく、髪のツヤを最大限に引き出し、ヘアスタイルを美しく収めるための重要な技術工程です。キューティクルの向きを完璧に整えながら乾かすことで、ご自宅での仕上がりとは比較にならないほどのツヤとまとまりが生まれます。
まとめ
白髪染めをしている「最中」に、ご自身の判断でドライヤーを当てるのは、ダメージや染めムラのリスクが非常に高いため、避けるべきです。一方で、白髪染めを「した後」に、正しい方法で速やかにドライヤーで髪を乾かすことは、色もちを良くし、髪をダメージから守るために非常に重要です。ドライヤー一つの使い方にも、髪の健康と色の美しさを左右する、深い知識と技術が詰まっています。
ABOUT ME