白髪染めとデジタルパーマは同時にできる?ダメージを抑える正しい順番とプロの技
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白髪をしっかりカバーしつつ、デジタルパーマでおしゃれな動きのあるヘアスタイルも手に入れたい。そんな風に、ヘアスタイルを一度に、そしてトータルでアップデートしたいと考える男性は少なくありません。しかし、白髪染めとデジタルパーマは、どちらも髪に化学的な処理を行う施術です。これらを同時に行うことはできるのか、そして髪へのダメージは大丈夫なのか。その疑問と不安について、プロの視点から詳しく解説します。
Contents
同時施術の前に知るべき「ダメージ」というリスク
結論から言うと、白髪染めとデジタルパーマの同日施術は、髪の状態が健康であれば可能です。しかし、それは髪にとって非常に大きな負担となる、高リスクな施術であることをまず理解しておく必要があります。
髪への大きな負担
- 白髪染めによるダメージ
一般的な白髪染めは、アルカリ剤で髪のキューティクルを開き、内部で化学反応を起こして染料を定着させます。この過程で、髪のしなやかさを保つタンパク質や水分が流出しやすくなります。 - デジタルパーマによるダメージ
デジタルパーマは、パーマ液という薬剤による化学反応と、専用のロッドによる熱処理が加わります。これにより、髪の内部構造に大きな変化を与え、髪は乾燥しやすく、デリケートな状態になります。 - 同時施術がもたらすリスク
これら二つの大きな負担を同じ日に髪に与えることは、深刻なパサつきやゴワつき、最悪の場合は切れ毛といった、取り返しのつかないほどのダメージにつながる可能性があります。そのため、髪のダメージレベルによっては、プロの理容師でも同時施術をお断りし、まずはトリートメントによるヘアケアをおすすめする場合があります。
もし行うならどっちが先?施術の正しい順番
白髪染めとデジタルパーマを同じ日に行う場合、その仕上がりを左右する、非常に重要な「正しい順番」が存在します。
仕上がりを左右する重要なプロセス
- 原則は「パーマが先、カラーが後」
多くのヘアサロンで、同時施術の基本的な順番として採用されているのが、「先にデジタルパーマをかけ、その後に白髪染めをする」という流れです。 - 理由1
パーマによる「色落ち」を防ぐため
もし先に白髪染めをしてしまうと、後から使用するパーマの薬剤(特に1剤のアルカリ成分)が、せっかく髪の内部に入れたカラーの染料を分解し、洗い流してしまいます。これにより、染めた色が大幅に褪色してしまうのです。 - 理由2
カラーによる「カールのゆるみ」を最小限にするため
先にデジタルパーマで髪の形状をしっかりと作り、カールを定着させた後であれば、後から行うカラーリングがカールに与える影響は、色落ちに比べると比較的小さく済みます。 - 例外とプロの判断
ただし、使用する薬剤の種類やお客様の髪質、そして目指すヘアスタイルによっては、この順番が逆になったり、数日から1週間ほど期間を空けることを推奨されたりする場合もあります。最終的な判断は、髪の状態を正確に診断できるプロに委ねるのが最善です。
ダメージを最小限に。理容室のプロフェッショナルな同時施術
この高リスクな同時施術を、いかに安全に、そして美しく仕上げるか。そこに、プロの理容師の知識と技術の全てが注ぎ込まれます。
髪の体力を守り抜く技術
- 施術前の的確な「毛髪診断」
これが最も重要な工程です。プロの理容師は、お客様の髪が、白髪染めとデジタルパーマという二つの施術に耐えられるだけの体力があるかを、触診や視診で正確に診断します。この診断なくして、安全な同時施術はあり得ません。 - ダメージを抑える最新の「薬剤選定」
白髪染めもパーマも、髪や頭皮に優しい弱酸性の薬剤や、トリートメント成分が豊富に配合された薬剤など、プロが扱う薬剤の選択肢は多岐にわたります。お客様の髪質に合わせて、最も負担の少ない組み合わせを選び出します。 - 施術中の「中間処理」による栄養補給
パーマの後、カラーの前といった施術の合間に、髪に不足しているタンパク質(ケラチン、コラーゲンなど)を補給する「中間処理」を行います。これにより、薬剤によるダメージの進行をその場で抑制します。 - ダメージの原因を残さない「後処理」
全ての施術が終わった後、髪や頭皮に残留してダメージの原因となるアルカリなどの化学物質を、専用の処理剤で完全に除去します。この工程が、その後の髪のコンディションと、カラーやパーマのもちを大きく左右します。 - カットとの連動によるスタイル完成
パーマのカールとカラーの色が最も美しく見えるように、カットで質感や毛量を調整します。ダメージを受けやすい毛先を整えるなど、トータルでスタイルを完成させるのがプロの仕事です。
まとめ
白髪染めとデジタルパーマの同時施術は、あなたの印象を大きく変えることができる魅力的な選択肢ですが、髪に大きな負担をかける高リスクな施術でもあります。その美しい仕上がりと髪の健康を両立させるには、的確な毛髪診断と薬剤知識、そしてダメージを最小限に抑える専門的なケア技術を持つ、プロの理容師に任せることが絶対条件です。白髪のカバーとおしゃれなパーマスタイル、どちらも諦める必要はありません。しかし、そのためには髪の健康が第一です。
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