白髪染めのカラーチャートの見方|自分に似合う色を選ぶプロの視点
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白髪染めを選ぶとき、箱やパンフレットに載っている「カラーチャート」。たくさんの毛束が並んでいて、どの色が自分に合うのか、そもそも数字や記号の意味がよく分からない、と感じたことはありませんか?
カラーチャートは、色選びの重要な指標ですが、その見方にはコツがあります。この記事では、白髪染めのカラーチャートの基本的な見方と、失敗しない色選びのためのプロの視点について詳しく解説します。
Contents
カラーチャートの基本|「明るさ」と「色味」を理解する
カラーチャートは、基本的に「明るさのレベル」と「色味の種類」という、縦と横の2つの軸で構成されています。
2つの軸で構成されている
- 明るさのレベル(トーン)
色の明るさを表す数字です。一般的に、数字が小さいほど暗く、大きいほど明るくなります。メンズの白髪染めでは、ビジネスシーンでも通用する、地毛に近い4レベルから、少し明るめの7レベルあたりが自然に見える範囲とされています。 - 色味の種類(色相)
アッシュ(A)、マット(M)、ベージュ(B)、ブラウン(Br)など、色の系統をアルファベットで表します。例えば、同じ「6レベル」の明るさでも、「6A(6レベルのアッシュ)」と「6Br(6レベルのブラウン)」では、仕上がりの印象は大きく変わります。
市販品のカラーチャートを見るときの注意点
市販品の箱に付いているカラーチャートは、色選びの非常に参考になりますが、注意しておくべき点があります。
なぜチャート通りに染まらないのか?
- ベースとなる髪色が違うから
カラーチャートに付いている毛束は、多くの場合「100%白髪」の状態で染められています。しかし、実際にはほとんどの方が白髪と黒髪が混在している状態です。そのため、仕上がりの色は必ずチャートの毛束よりも少し暗く、そして元々の地毛の色味の影響を強く受けます。 - 髪質や髪の状態が違うから
髪の太さ、硬さ、元々持っている赤みの強さ、そして過去のカラーなどによるダメージの度合いによって、色の入り方は一人ひとり全く異なります。チャートは、あくまで標準的な髪質の場合の目安と考えるのが良いでしょう。
プロが使うカラーチャートとその先の技術
プロの理容師がサロンで使うカラーチャートは、お客様がその中から一つの完成品を選ぶためのものではありません。それは、あなただけの色を創り出すための、いわば「絵の具のパレット」なのです。
サロンのチャートは「絵の具のパレット」
- 1. 診断
チャートを見る前のカウンセリング
プロは、いきなりカラーチャートをお見せすることはありません。まず、お客様の現在の髪質、白髪の量と生えている場所、肌の色、瞳の色、そして普段のファッションやライフスタイルまでを詳細に診断・カウンセリングします。この「診断」こそが、色選びの最も重要なプロセスです。 - 2. 調合
あなただけの色を創り出す
診断結果に基づき、プロはカラーチャート上の複数のカラー剤を、ミリグラム単位で精密に調合します。気になる赤みを消すための補色(緑や青)を混ぜたり、ツヤを出すための薬剤を加えたりと、チャート上には存在しない「あなただけの色」をその場で創り出します。 - 3. 提案
「白髪ぼかし」という選択肢
場合によっては、髪全体を一色に染めるのではなく、白髪を活かしてハイライトを入れる「白髪ぼかし」という、より自然で立体的なスタイルを提案します。これは、カラーチャートから色を選ぶという発想自体を超えた、プロならではのデザイン提案です。
まとめ
カラーチャートは、白髪染めの色を選ぶ上で便利な道しるべです。しかし、そのチャートが示すのは、あくまで既製品の一つの可能性に過ぎません。
本当の意味であなたに似合う色は、プロの理容師が、あなたの個性と髪の状態を正確に見極め、専門的な知識と技術で調合して初めて生まれる、オーダーメイドのカラーです。色選びで迷ったら、ぜひ一度、メンズカラーの専門家にご相談ください。チャートを眺めるだけでは決して出会えない、最高の自分色を見つけるお手伝いをさせていただきます。
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