2025.08.13

【剛毛の男性へ】ドライヤーはただ乾かすだけじゃない。髪を操る、プロのブロー術

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お風呂上がり、濡れた髪をタオルで乱暴に拭いて、あとは自然乾燥。あるいは、ただゴオッと熱風を当てるだけの「作業」として、毎日ドライヤーを使ってはいませんか。実は、その何気ないドライヤーのかけ方こそが、剛毛の男性が抱える最大の悩みである「広がり」や「頑固な寝癖」を生み出す根本的な原因であり、同時に、その悩みを解決へと導く最強の武器にもなり得るのです。この記事では、ドライヤーを単なる乾燥機から、剛毛を意のままに操るための最高のスタイリングツールへと変える、プロのブロー術について詳しく解説してまいります。

Contents

なぜ剛毛に「自然乾燥」は、絶対NGなのか
準備が８割。ドライヤー前の完璧な下準備
剛毛を制圧する、プロのドライヤーテクニック完全版
全てのブローは、最高の「カット」を再現するために

なぜ剛毛に「自然乾燥」は、絶対NGなのか

まず、ドライヤーを使うことの重要性をご理解いただくために、自然乾燥がもたらすリスクについてお話しいたします。髪は、濡れている状態から乾く瞬間にその形が記憶されます。濡れたまま眠ってしまうと、枕などで押し潰された不自然な形のまま、剛毛の持つ強い力で固定され、翌朝には修正困難な寝癖が完成してしまいます。また、髪の表面を覆うキューティクルが開いたまま乾燥するため、髪内部の水分が失われてパサつくと同時に、空気中の湿気を吸って、より一層ボリュームが増大してしまうのです。

準備が８割。ドライヤー前の完璧な下準備

プロのブローは、ドライヤー本体を手に取る前の工程から始まっています。まず、お風呂上がりには、清潔なタオルで髪をゴシゴシと擦るのではなく、地肌の水分を指の腹で優しく揉むように、そして髪はタオルで挟んでポンポンと叩くようにして、徹底的に水分を取り除きましょう。これにより、ドライヤーを当てる時間が大幅に短縮され、髪への熱ダメージを最小限に抑えることができます。そして、ドライヤーをかける直前には、髪を熱から守り、まとまりとツヤを与えるための「保護膜」として、オイルやミルクタイプの洗い流さないトリートメントを必ず髪全体に馴染ませてください。

剛毛を制圧する、プロのドライヤーテクニック完全版

準備が整ったら、いよいよドライヤーを使っていきます。いくつかの簡単な手順を意識するだけで、仕上がりは劇的に変わります。

手順1：「根元」から乾かし始める

多くの方が毛先から乾かしがちですが、髪は乾きにくい「根元」から乾かすのが鉄則です。特に、髪が密集している後頭部や襟足から乾かし始めましょう。指の腹で地肌を優しくこするようにしながら、髪を色々な方向に動かして、根元にしっかりと風を送ります。

手順2：「ボリューム」をコントロールする

ドライヤーの風の当て方で、髪のボリュームは自由自在に操れます。最も膨らみやすいサイドの部分は、ドライヤーの風を必ず「上から下へ」と当てながら、もう片方の手のひらで、髪を頭皮にピタッと押さえつけるようにして乾かしてください。逆に、高さを出したいトップの部分は、髪の根元を下から指で持ち上げるようにして、根元に温風を当てることで、自然な立ち上がりをつけることができます。

手順3：「冷風」でスタイルを記憶させる

髪全体が9割ほど乾き、理想のシルエットが完成したら、最後にドライヤーのモードを「冷風」に切り替えて、髪全体をクールダウンさせます。この工程により、開いていたキューティクルがキュッと引き締まり、美しいツヤが生まれると同時に、創り上げたヘアスタイルが髪に記憶され、一日中崩れにくい状態をキープすることができるのです。

全てのブローは、最高の「カット」を再現するために

これまで、ご自宅で実践できるプロのドライヤー術について解説してまいりました。しかし、これらの技術はあくまで、私たち理容師がサロンで創り上げた「優れたカットデザインを、ご自宅で完璧に再現するため」の技術に他なりません。そもそも、お客様がドライヤーをかけるだけで、髪が自然にまとまり、ボリュームがコントロールされるように、お客様一人ひとりの骨格と髪質、そして生えグセを完璧に計算してカットを施すこと。それこそが、プロの理容師がご提供できる、最も価値ある仕事です。

ドライヤーは、あなたの髪を美しくするための強力なツールです。そのツールの性能を最大限に引き出すための、完璧な「設計図（カット）」を手に入れるために、ぜひ一度、私たち髪の専門家にご相談ください。

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